株式会社MAGEEEKが運営する海外大学進学支援サービス「There is no Magic!!」は、青楓館高等学院が運営する「アオラボ」と共同で、高校生・保護者向けオンラインイベント「海外大って自分でも行ける?」を開催しました。
当日は、全国各地から高校生・保護者・高校教員が参加。海外大学進学に関する基礎知識に加え、実際に海外大学へ進学した学生3名のリアルな体験談を通じて、英語力・費用・奨学金・保護者との対話・進学後の生活まで、幅広いテーマを扱いました。
イベント概要
日時:4月26日(日)10:00-11:30
場所:Zoom
スケジュール:
- 10:00 オープニング(主催者情報:There is no Magic!!、アオラボの紹介)
- 10:15 海外大生による進学ストーリー①②③
- 10:25 海外大生ってどんな人が行けるの?by There is no Magic!!
- 10:40 海外大生3名を深堀り!パネルディスカッション
- 11:20 海外大生へのQ&A
- 11:25 ご案内とアンケート
- 11:30 終了
「総合型選抜×海外大進学」の可能性
イベント冒頭では、There is no Magic!!より、海外大学進学を取り巻く現状と、地域や経済格差を越えて、海外大学進学の選択肢を届ける取り組みを紹介しました。続いて、アオラボより、青楓館高等学院での取り組みや、総合型選抜と海外大学進学をつなぐ支援について紹介がありました。
「自分は何をしたいのか」「なぜその大学なのか」という自己理解や言語化のプロセスが、総合型選抜と海外大学出願で共通して求められると考えています。
現役海外大生の自己紹介
Miyuさん/カリフォルニア大学サンディエゴ校(柳生財団奨学生)
沖縄県出身、将来医学の道で活躍することを目指し、県立高校からアメリカのカリフォルニア大学サンディエゴ校(UCSD)に進学し、バイオエンジニアリングを専攻中。柳井財団奨学金受給者。There is no Magic!!並走型海外大進学支援サービスのメンター。
Miyuさんは海外経験は一度もありませんでした。中学生の頃、理系プログラムで英語論文に触れ、論文著者がUCバークレーの研究者だったことをきっかけに、初めてアメリカの大学に関心を持ったといいます。最初は「英語で生活するのがかっこいい」という憧れから始まり、調べるうちに学問的な魅力へとつながっていきました。
>>Miyuさんのストーリーについて、こちらのインタビュー記事をご覧ください
Mioさん/リベラルアーツカレッジLake Forest大学(JASSO奨学生)
石川県出身、シカゴ近郊のLake Forest College (アメリカ・イリノイ州) 2年、神経科学・データサイエンス専攻。グルー・バンクロフト、JASSO学部学位取得型受給者。日米併願で上智大学にも合格。There is no Magic!!並走型海外大進学支援サービスのメンター
高校内に海外大学を目指す先輩や同級生がいない中、オンラインイベントやサマーキャンプを通じて海外大学という選択肢を知りました。同じ目標を持つ高校生や海外大生メンターに出会ったことで、海外大学進学が「本当に実現できること」として現実味を帯びたと語りました。
>>Mioさんのストーリーについて、こちらのインタビュー記事をご覧ください
みちるさん/西オーストラリア大学 心理学部 在学中
心理学や哲学、Human Development に関心を持ち、海外大学進学に挑戦した結果、西オーストラリア大学に進学。受験時は「海外大なんて自分には無理」と考えながらAO入試(総合型選抜入試)の準備を進めるも、自己分析をする中で、自分自身がもう海外で暮らしたいと考えていることに気づき、アオラボの海外大提携校制度を活用し、進学を決意。
小学生時代に海外経験はあったものの、英語で大学の授業を受けることには強い不安がありました。高校2年生から3年生に上がるタイミングで、ファウンデーションコースの存在を知り、プレゼンやエッセイ、大学で必要な基礎知識を学べると分かったことで、「これなら自分にも行けるかもしれない」と感じたそうです。
海外大学進学の入門編:英語・費用・国選びのリアル
There is no Magic!!からは、「海外大って、どんな人が行けるの?」をテーマに、海外大学進学の基礎知識を解説しました。
海外大学には「お金持ち」「英語がペラペラ」「特別に優秀な人」が行くものというイメージがありますが、実際には、早めに情報を集め、自分に合ったルートを設計することで、現実的な選択肢になります。
費用面では、国や地域によって年間総費用に大きな差があります。アメリカ私立大学やロンドンなどの都市部では年間1,000万円以上かかるケースもある一方、カナダや地方都市、オランダ、シンガポールなどでは400万〜600万円程度、マレーシア・台湾・東欧などでは日本の私立大学と同程度、またはそれ以下で進学できる場合もあります。
英語面では、TOEFL 100点やIELTS 7.0が必要と思われがちですが、大学やルートによって必要スコアは大きく異なります。TOEFL 60〜80点台、IELTS 5.5前後から出願できる大学もあり、ファウンデーションコースやパスウェイコースを活用すれば、英語力を補強しながら進学することも可能です。
国選びについては、アメリカは専攻変更の自由度、イギリスは短期間で卒業できる可能性、カナダは費用・就職・移住のバランスが特徴として紹介されました。重要なのは「どの国が一番良いか」ではなく、自分が何を学びたいのか、どんな大学生活を送りたいのかに合った国・大学を選ぶことです。
海外大生3名が語った、進学までのリアル
パネルディスカッションでは、実際に海外大学へ進学した3名の学生が登壇しました。
奨学金は「取れたらラッキー」ではなく、進学戦略の一部
イベントでは、奨学金についても具体的な体験談が共有されました。
Miyuさんは、家庭の経済状況から、全額奨学金がなければアメリカ進学は現実的ではなかったため、大学出願前の柳井財団予約型の奨学金に挑戦しました。準備期間は短かったものの、自分の興味や熱量を飾らずに言葉にしたことが評価につながったと振り返りました。
Mioさんは、大学からの奨学金、JASSO、グルーバンクロフト基金の3つを組み合わせ、年間約73,000ドルの学費をカバーしています。最初から一つの奨学金だけに頼るのではなく、複数の奨学金を調べ、プランA・Bを用意していたことが重要だったと語りました。
また、奨学金ごとに重視される人物像や評価ポイントが異なるため、実際にその奨学金を受けた先輩に相談することの大切さも共有されました。
保護者との対話:ロジックと感情の両方が必要
海外大学進学では、保護者との対話も大きなテーマです。
Miyuさんは、家族から「なぜ日本の大学ではだめなのか」と何度も問われたことで、自分の考えを言語化する機会になったと話しました。
Mioさんは、最初は保護者から強く反対されたものの、治安、費用、奨学金、日本の大学との比較などを一つずつ説明し、半年ほどかけて納得してもらったといいます。奨学金の獲得が保護者の安心につながり、応援モードに変わっていったことも印象的でした。
海外大学進学では、論理的に説明することだけでなく、子どもを海外に送り出す保護者側の不安や感情に時間をかけて向き合うことも必要である、というリアルな声が共有されました。
進学後のリアル:大変だけど、来てよかった
海外大学での生活についても、率直な声が語られました。
Miyuさんは、英語での授業や生活には大変なことも多い一方で、周囲が当たり前に勉強する環境や、友人と一緒に学ぶ時間も含めて、温かいコミュニティを感じていると話しました。沖縄からいきなりアメリカに進学した経験を振り返り、「来てよかった」と強く感じているそうです。
Mioさんは、小規模なリベラルアーツカレッジならではのアットホームな環境を魅力として挙げました。キャンパスを歩くたびに知り合いに会い、時間を過ごすほど人間関係が深まることが、自分に合っていたといいます。
みちるさんは、多国籍な環境で、自分と同じように壁を乗り越えようとしている留学生が多いことが支えになっていると話しました。一方で、勉強量は非常に多く、「日本の高校のテスト期間がずっと続いているような感覚」とも表現しながらも、自分が好きな専攻だからこそ乗り越えられていると語りました。
Q&A:課外活動、情報収集、大学院・交換留学との違い
Q&Aでは、参加者から多くの質問が寄せられました。
課外活動については、AIG高校生外交官プログラム、模擬国連、地域活動、PBL、SDGs関連プログラムなどが例として挙がりました。ただし、登壇者からは「課外活動のための課外活動」ではなく、自分が興味を持って取り組み、その中で何に挑戦し、何を考えたのかが重要であるというメッセージが共有されました。
情報収集については、公式サイトや財団・大学の情報を軸にしつつ、SNSや体験談は参考情報として活用する姿勢が大切だと語られました。一方で、SNSでは非常に高いスコアや華やかな実績を持つ人が目立ちやすいため、他人と比べすぎず、自分に合った進学経験を目指すことの重要性も共有されました。
また、日本の大学に進学してから交換留学する、大学院で海外に行くといった選択肢との違いについても議論されました。登壇者からは、学部から海外に進学することで、より長い時間を現地で過ごし、生活・学び・人間関係を通じて得られる経験の深さがあるという意見が出ました。
今後も、海外大学進学を「自分ごと」にする機会を
本イベントでは、海外大学進学は「特別な一部の人」だけのものではなく、正しい情報に触れ、自分に合ったルートを考えることで、現実的な選択肢になり得ることが伝えられました。
MAGEEEK / There is no Magic!!では、今後もアオラボをはじめとする教育機関・団体と連携しながら、海外大学進学に関する情報提供、奨学金・英語試験対策、進学経験者との接点づくりを通じて、高校生一人ひとりが納得できる進路選択を支援してまいります。
