海外留学や海外MBAを目指すうえで重要なのは学校選び。
しかし、海外の学校を選ぶうえで、一つ大変なのは情報集めである。日本語の情報も少なく、イベントや学校説明会も気づいたら終わっていることも多い。
これは、そんな学校を選ぶうえで役に立つであろう情報、サイトを、学校ごとにまとめていくシリーズ第42段。今日は、ワシントン大学MBA。
WEBページを行ったり来たりする手間や、有用な情報を探す手間が省け、本来やらなければならないことに時間が使えるようになれば幸いだ。
また、ここのページに漏れており、役に立つ情報があれば、ドシドシコメント欄に共有してほしい。
目次
ワシントン大学MBA(Foster)の概要
ワシントン大学MBAの基本情報
基本情報
- 正式名称:Michael G. Foster School of Business at the University of Washington
- 公式HP: https://foster.uw.edu/
- 所在地: PACCAR Hall, 4273 E Stevens Way NE, Seattle, WA 98195
- プログラム:フルタイムMBA(2年)、夜間MBA (3年)、 グローバルエグゼクティブMBA(1年)、ハイブリッドMBA (2年)、エグゼクティブMBA (21ヶ月)、テクノロジーマネジメントMBA (18ヶ月)
特徴
ワシントン大学は、ワシントン州シアトルにあるパブリックアイビーの1つに数えられる名門州立大学です。
ワシントン大学のビジネススクールは、フォスター・スクール・オブ・ビジネスです。2007年に5,000万ドルの寄付をしたシアトルの事業家・マイケル G. フォスター氏に因んで、マイケル G. フォスター・スクール・オブ・ビジネスに名称を変更しました。
フォスターのある街は、シアトルです。シアトルは、アマゾン、マイクロソフト、スターバックス、コストコなど、アメリカの巨大企業を産んだ街で、本社のある全米屈指のビジネス都市です。
フォスターは、シアトルのビジネスコミュニティーとの繋がりがつよく、卒業後の就職先として、39%がIT企業、29%がコンサルティングに就職し、また卒業後3ヶ月以内に94%が就職しているという就職に大変強いビジネススクールです。
フォスターは、マーケティングと起業に強く、プリンストン大学の発行する2024年ベストビジネススクールのランキングで、マーケティング第1位、そして起業プログラム第7位となっています。
フォスターの卒業生は80%がワシントン州での就職をしていることから、シアトルのIT関連企業で就職したい人には、最適のビジネススクールです。
Fosterの提供するMBAプログラム
フォスターには、フルタイムのMBAの他に、夜間MBA 、 グローバルエグゼクティブMBA、ハイブリッドMBA、エグゼクティブMBA、そしてテクノロジー経営MBAがあります。
- フルタイム:
- 9月始まりの2年プログラム
- グローバルエグゼクティブMBA:
- 6月始まりの1年フルタイムプログラム
- 夜間MBA:
- 3年の夜間対面授業のパートタイムプログラム
- ハイブリッドMBA :
- 9月、1月、4月始まりの95%オンラインの2年パートタイムプログラム(対面授業は毎学期初めに4-5日)
- エグゼクティブMBA:
- 9月始まりの21ヶ月の中堅プロフェッショナル用フルタイムプログラム
- テクノロジー経営MBA:
- 9月始まりの18ヶ月のITマネジメントに特化したハイプリッドプログラム(90%対面、10%オンライン)
学費とクラスプロファイル
フォスターのフルタイムMBAの概要は下記のとおりです。
学費
- プログラム期間:2年
- 学費: 2年の総額 USD 115,662 (留学生)
クラスプロファイル
- 学生数(Full-time MBA):111 人
- 女性比率:47%
- 留学生比率:56%
《参照:フルタイムMBAクラスプロファイル》
就職状況・平均給料
- 卒業後の平均的な初任給:USD151,322
- 卒業後3ヶ月雇用率:94%
《参照:フルタイムMBAクラスプロファイル》
FosterのMBA世界ランキング
QSグローバルMBA及びファナンシャルタイムズのランキングで以下のようになっています。
- 72位(世界)
- 29位(米国)
- 28位 (世界)
- 15位(米国)
FosterのFull Time MBAカリキュラム
必須科目・必修科目
必須科目
1年目13科目、2年目2科目を取得します。
- Financial Reporting & Analysis (財務報告と分析)
- Managerial Finance (経営財務 )
- Leadership Development (リーダーシップ開発)
- Building Effective Teams (効果的なチーム作り)
- Marketing Strategy (マーケティング戦略)
- Microeconomics of Competition & Strategy (競争と戦略のミクロ経済学 )
- Applied Strategy: Business Consulting Project(応用戦略:ビジネスコンサルティングプロジェクト)
- Statistics for Business Decisions (ビジネス上の意思決定のための統計)
- Leading Teams & Organizations (チームと組織の統率)
- Competitive & Corporate Strategy (競争と企業戦略)
- Information for Decision Making and Performance Evaluation (意思決定とパフォーマンス評価のための情報)
- Operations & Supply Chain Management (オペレーションとサプライチェーン管理)
- Decision Support Models (意思決定支援モデル)
- Ethical Leadership & Decision Making (倫理的なリーダーシップと意思決定 )
- Analysis of Global Economic Conditions (グローバル経済情勢の分析)
選択科目
キュリア目標に合わせて40単位を2年生で取得。 選択科目の分野は以下の通りです。
- Accounting
- Business Communications (ビジネス上意思疎通)
- Business Economics (ビジネス経済学)
- Entrepreneurship(起業)
- Finance (財務学)
- International Business (国際ビジネス)
- Management (経営学)
- Marketing (マーケティング)
- Operation Management (業務管理)
- Quantitative Methods (定量的方法)
必須活動
- Foster Professional Development sequence(専門能力開発)
1年目の秋季コアコースの一環として、個人、職業、キャリア開発に関連する一連のワークショップを修了します。
- サマーインターンシップ/プロジェクト
1年目と2年目の間の夏に10〜12週間のフルタイムの有給のインターンシップまたはプロジェクトに参加します。
- MBA core case competition (MBA コアケース コンペティション)
秋学期の終わりに実施する、実際のケースに基づくコンペティション。チームは実際の企業の幹部、教員、卒業生に最高のアイデアを提示し、分析と推奨事項の品質、プレゼンテーションの明瞭さ、審査員への応答に基づいて審査されます。
- 2 international perspective activities (国際的視点の活動2つ)
国際的なトピックに焦点を当てたMBA科目/国際的な焦点を当てた非MBAコース (ジャクソン国際研究学校のコースなど)/短期留学/海外研修または国際的な焦点を当てたインターンシップやプロジェクト/シアトルのグローバルコミュニティーとの活動 など
《参照:国際的経験》
- 2 practical experience activities (実務経験活動を2つ)
実体験ベースの独立研究プロジェクト/研修プロジェクト/企業や組織のためのプロジェクト/インターンシップ/ビジネスコンペティンションへの参加/学生活動への参加 など
《参照:体験学習》
STEM指定MBAプログラム
定められた経営科学の選択科目から16単位を修得し卒業することで、MBA学位に加え、STEM 指定のMBA経営科学オプションの学位を取得することができます。
STEM指定MBA経営科学学位は、データ分析スキルをさらに伸ばすのに役立ちます。
また、STEM認定プログラムの学位を取得して卒業した留学生は、STEM OPT制度により、STEM適格のポジションでMBA卒業後に3年間の実習ビザがもらえるという大きな特典があります。(通常OPTビザは1年。)
《参照: STEM指定MBA経営科学学位オプション》
ワシントン大学MBA(Foster)に留学する理由
IT企業の就職に強い
フォスターのあるシアトルは、アメリカの有名企業が集まる街。アマゾン、マイクロソフト、ボーイング、スターバックス、コストコ、エクスペディアなどの本店があります。
マイクロソフトがシアトルで生まれたことに始まり、IT関連企業が台頭し、さらに新たな企業をシアトルに呼び寄せる大きな役割を果たし、テクノロジー最先端企業が集まる街を形成しました。
そのシアトルにあるフォスターは、地元のコミュニティーと強いつながりを持っているため、卒業生の40%近くがIT関連の企業に就職しています。
起業に強い
シアトルは、今ではスタートアップや起業を目指す人々が集まる街として若者に人気があり、若い企業家や将来企業を夢見る学生達が集まってきています。
フォスターの起業プログラムは、プリンストン大学の発行する2024年ベストビジネススクールのランキングで、第7位となっています。
学費が他のアメリカのトップビジネススクールより比較的低め
フォスターは、ワシントン州立大学のビジネススクールのため、学費が1年$57,381と低めです。他の私立のトップビジネススクールは、1年の学費が$ 70,000以上です。
その一方で、シアトルは米国内で人気のあがっている街で、最近物価が上がってきています。2023年には、全米で9位の生活費指数の高い街となっています。
まだサンフランシスコ、ロサンジェルスより低い生活費ですが、留学にかかる予算を組むときには、注意する必要があります。
全米でも住みやすい街シアトル
シアトルは、豊かな自然と都市機能の調和した街で、気候は温暖です。
エメラルドシティーとも呼ばれており、レニア山という富士山に似た美しい山や、海や湖などの自然が都会のすぐそばにあります。アウトドアスポーツも楽しむのにも最高です。
シアトルの治安は全米で比較的良く、毎年のように全米の「住みたい街トップ10」にランクインしています。2024年のエコノミスト誌の2024年ランキングでは、全米4位となっています。
新鮮な海産物のある美食の街としても知られています。スターバックスやタリーズコーヒーを産んだコーヒーの街でもあり、美味しいコーヒーも楽しめます。
また、シアトルは日本に一番近いアメリカの都市(東京からシアトルまでは飛行機で約8時間45分)であり、日系スーパーもあります。日本の食べ物や日用品、本が比較的手に入りやすい日本人にとって住みやすい街です。
Tour the University of Washington Foster School of Business
International student uses Foster MBA to test career paths
ワシントン大学MBAの偏差値は?出願の難易度や入学条件
海外の大学には、偏差値とという概念がないため、出願の難易度は出願の要件から判断することになります。
MBAの難易度と出願要件
ワシントン大学MBAへの出願で必要なものは以下の通りです。これはほとんどのMBA留学準備では同様になります。
このように、海外のMBA進学の難易度は、英語力や学力の証明など各種スコアの準備やエッセイ、インタビューなどの準備がハードルとなってきます。
- 学士学位
- 大学成績書(GPA最低3.0)
- 履歴書(最低2年の職務経験)
- エッセイ
- 推薦状2通
- GMAT / GRE
- TOEFL / IELTS/ Duolingo
- インタビュー
《参照:MBA Admissions》
- GPA平均:3.3
- GMAT平均:710 (660-740)
- 最低語学要件:IELTS 7.0、TOEFL 100
出願準備はTOEFL/IELTS対策から
学費と奨学金
学費 (2025年度)
- グローバルエグゼクティブMBA:$126,000
- 夜間MBA: 3年 約$97,704($1,242 /単位)
- ハイブリッドMBA :$96,000
- エグゼクティブMBA:$134,106
- テクノロジー経営MBA: $97,025
《参照:フォスターMBAプログラム》
奨学金
- フォスター奨学金:
- 留学生も対象のメリットベースの学校支給の奨学金です。出願者は自動的に、GMAT、GPA、職歴、入学面接など、申請時に考慮される要素に基づいて、奨学金の受給が選考されます。
- Forté Fellowship
- (多様性、女性対象):興味のある出願者は、多様性、公平性、包括性のオプショナルエッセイを提出推奨
- The Consortium Fellowship
出願と合格通知
出願の流れは、英語試験等をクリアし関連書類の準備→出願→面接→合否となる。
出願締切日は例年2回に分かれており、今年のスケジュールは以下の通り。
出願締切日 | 合格通知日 | ||
第1回 | 2024年10月1日 | 2025年2月12日 | |
第2回 | 2025年1月7日 | 2025年5月1日 | 留学生出願締切日 |
《参照:フルタイムMBA入学案内》
スケジュールは毎年変わるため、入学方法の詳細は公式HPから確認しておこう。
ワシントン大学MBA日本人向けの情報
日本人向けサイト
日本人留学ブログ一覧
- UW Foster留学日記 (Class of 2015)
- Like a Salmon – MBA Life in UW Seattle – (Class of 2007)
- MBAうらブログ (Class of 2005)
学校説明会・イベント情報
https://foster.uw.edu/news-events/trumba/
まとめ
ワシントン大学のフォスター・スクール・オブ・ビジネスは、マイクロソフトやアマゾンをはじめとするIT関連の企業が集まるシアトルにあります。
IT企業への就職を求めて多くの人が集まってくるシアトルにあるフォスターは、IT企業への就職率が特に高いことで知られています。
全米でも住みやすいとされるシアトルで、MBA取得後にIT企業で仕事したいと考えている人にはお勧めのビジネススクールです。
100名以下:
150名以下:
200名以下:
IELTSも認められてますけど。正しい情報載せないと信頼性なくなりますよ
https://foster.uw.edu/academics/degree-programs/full-time-mba/admissions/
Aさん
指摘ありがとう。
公式サイトのInternational StudentページではいまだにTOEFLの情報しか載せていないので、情報が古かったかもしれないね。
ただいまAdmissionページの情報に合わせて更新したよ。
TOEFLの基準スコアは100、IELTSスコアは7.0に引き上げとなるそうですよ…
ソース:https://foster.uw.edu/academics/degree-programs/full-time-mba/admissions/international-applicants/