【デブレツェン大学（ハンガリー）】偏差値・ランキングから留学方法まで

にゃんこ先生、ハンガリーのデブレツェン大学ってどんな大学？最近、非英語圏への留学に興味を持ってて、ハンガリーについても調べてたんだ。

デブレツェン大学は医学部が有名で、世界的な評価も高いよね。

留学生比率は年々増加していて、医学部以外にも、工学や経済学などさまざまな分野で英語の学位プログラムを提供しているよ！

教育の質も高いし、英語圏に比べて費用が抑えられるのは魅力的だよね。

では、今日はデブレツェン大学の特徴から費用、入学要件まで、詳しく解説していくよ！

英語圏ではない国への留学も年々増加傾向にある近年、注目されているのがヨーロッパ留学。

学術的にも高い水準を誇る多種多様な学位取得プログラムを提供、最先端のテクノロジーや先進的な研究施設の数々など、学生と研究者の留学先・在外研究地として注目を集める理由がヨーロッパにはあります。

古い歴史と伝統が息づくヨーロッパには全部で54の国※がありますが、それぞれの国の特徴や文化が異なり、またその豊かな文化に支えられた教養が生み出す言語もあります。

そのため、ヨーロッパに留学したい！といってもどの国に留学すべきか悩む方も多いのではないでしょうか。

そこで今回は、中央ヨーロッパに位置する美しい小国ハンガリーから「デブレツェン大学」をご紹介。

デブレツェン大学がキャンパスを構える東部の都市デブレツェンは、ハンガリーの首都ブタベストに次ぐ同国第二の都市です。

デブレツェン大学とは

デブレツェン大学の基本情報と歴史

基本情報

歴史

国内最古の高等教育機関であるデブレツェンにおける教育の歴史は16世紀まで遡り、1538年に創設されたカルヴァン派の大学を起源にもつ歴史ある大学です。

当時、周辺地域および国全体にハンガリー文化を広めるなど、高等教育の中心的な役割を担わっていた大学では母国語であるハンガリー語での授業が行われ、作家や科学者、政治家など多くの著名人が在籍していました。

18世紀になり法学部と神学部を新たに設置。当時、独立した医学部はありませんでしたが、大学内では医師の育成が始まっていました。

大学は、1949年から1950年にかけて共産主義者の管理下で再編されるなど、その後も組織再編を繰り返しながら学部数や学生規模を拡大。

2000年以降、農業大学、コシュート・ラヨシュ大学、医学大学を含むいくつの大学と合併し、現在ではハンガリーおよび地域全体で最大規模の高等教育機関として、多様な教育分野における重要な役割を果たし続けています。

デブレツェン大学の特徴と学部紹介

特徴

ハンガリーの高等教育における主導的な地位を維持し、国際ランキングで上位に位置するトップクラスの研究大学であるデブレツェン大学は、グローバル化の進展に伴い、海外からの学生が留学しやすい教育環境整備の一環として、英語のみで学位を取得できるプログラムを多数設置。

優れた英語学位プログラムを展開することで多くの留学生を受け入れることに成功しており、その数は年々増加傾向にあります。

【留学生数】

出典：Facts and figures

【学部ごとの留学生数】

出典：Facts and figures

デブレツェン大学では、幅広い分野の英語学位プログラムを提供していますが、中でも人気なのが医学部。

デブレツェン大学医学部の英語プログラムはEU諸国だけでなく、アメリカを初めその他の諸外国でもその高い教育水準が認められており、グローバルに活躍できる医師を育成、世界へ輩出しています。

学部：医学部をはじめとする英語プログラムが充実

 デブレツェン大学は、学士課程レベルまたは大学院（修士/ 博士課程）の過程を有する13つの学部 (Faculty) で構成。

ハンガリー語および英語による幅広い分野に関連した学位プログラムを提供しています。

世界ランキングとその評価

出典：Higher education rankings

デブレツェン大学は、幅広い分野における学術的な研究を行う国際研究拠点であり、特に医学や農学の分野での世界をリードする先駆的な技術開発と教育研究の実績が高く評価されています。

デブレツェン大学の学費・留学費用と奨学金

ハンガリー国内の大学でありながら、100％英語のみで学位を取得できる学部・学科を多数設けているデブレツェン大学。

留学先として人気のアメリカやイギリスといった英語圏の国々と比べて、学費だけでなく生活費も抑えることができる上に、質の高い教育を英語で受けることができることからも、近年、ハンガリー留学の穴場として徐々に知名度が上がってきている大学の1つです。

■デブレツェン大学の学費

 デブレツェン大学が提供するほとんどの学士課程プログラムは、6学期または7学期で構成されていますが、医学部は8学期となるなど、学位取得までの期間は学部/ 学科により異なります。

英語による学士課程の授業料は学位プログラムによって異なり、2023/ 2024年度の授業料は、年間6,000ドル (約93万円) から35,000ドル (約545万円) とされています。

※　授業料は米ドルでの納入となります。

以下に授業料（2024/ 2025年度）の例をいくつかご紹介いたします。その他のプログラムの授業料に関する事項はTuition Fee, Application+Entrance feeにてご確認ください。

※　授業料の他、出願料150USD、入学金350USD（初年度のみ）を徴収しています。
※　2024年5月為替レート：1$=約156円

■滞在費

デブレツェン大学のパートナーオフィスTroubleshooterでは、外国人留学生が安心して学生生活を送れるよう、エアポートトピックから住まい探しまでトータルにサポート。

住宅オプションに関する情報を留学生に提供しています。

デブレツェン大学留学中の主な滞在方法としては、

と2つの方法が挙げられます。

それぞれの施設ではさまざまなタイプの部屋を提供しており、個室または相部屋、バスルーム付きまたはシェア、キッチン付き、部屋の広さ、賃貸期間等により賃料が異なります。

①留学生向けの学生寮（Student Hostel）

〈例〉Auguszta Hotel

出典：Monthly room prices for the 2023-2024 school year

②民間アパート

民間アパートの家賃は、場所、広さ、設備等によりさまざまですが、一般的に月額120,000から140,000フォリント (HUF)とされています。

※　2024年5月為替レート：1HUF=約0.43円

■生活費

ハンガリーの物価は以前よりも高騰してきていますが、他のヨーロッパの国々と比べて物価が安いため、滞在にかかる生活費を抑えることができます。

以下の表では、生活費の一部である食費と交通費の支出金額を紹介しています。目安としてご利用ください。

※　その他の生活費の目安についてはCost of Livingでご参照いただけます。

出典：Cost of Living

また、ハンガリー留学に必要な学生ビザ申請には、滞在中の費用を負担するための十分な資金を持っていることを証明する書類（授業料の証明、銀行残高証明書）や、ハンガリー滞在中の海外旅行保険加入書が必要となります。

ビザ申請に必要な手続き、書類、注意事項については予告なしに変更される場合がありますので、駐日ハンガリー大使館/ 留学ビザ申請方法を確認し、最新情報を入手するようにしてください。

留学生向けの奨学金制度

デブレツェン大学では、学術成績、スポーツ、芸術、財政的需要などの基準に基づくさまざまな種類の奨学金を提供。

留学生が利用できる奨学金制度として以下のようなものがあります。

奨学金の受給を希望する方は、各奨学金の募集要項およびウェブサイトで最新情報をご確認の上、申請の手続きを行ってください。

■University of Debrecen International Scholarship

全世界から優秀な学生を受け入れているデブレツェン大学では、特定の分野における学位取得（学士、修士課程）を目指す留学生が利用できる返済不要の奨学金を用意。

奨学金を希望する場合は、大学が定める提出期限までに必要書類を揃えて申請します。

■Stipendium Hungaricum Scholarship

留学生教育を有力な輸出産業と位置づけ、留学生受け入れのため国を挙げて様々な施策を講じているハンガリーでは、優秀な留学生獲得のため、ハンガリー政府による奨学金制度を提供。

学士、修士、博士課程全ての進学希望者が申請可能となっています。

デブレツェン大学でのキャンパスライフ

デブレツェン大学のキャンパスの全貌

デブレツェン大学は、デブレツェン市内と周辺都市にキャンパスを有し、学部ごとにキャンパスの場所が異なります。

Debrecenキャンパス

ハンガリーの首都ブタベストから電車で3時間以内の場所にあるデブレツェン市内には、大学の4つの主要キャンパスが点在。

最大規模であるメインキャンパスでは、理工学部、人文学部、音楽、医学など最も多くの学部が設置され、Böszörményi streetには、農業食品科学および環境管理学と経済経営学部、 Ótemető streetには工学部、 Kassai streetには法学部、情報学部、公衆衛生学部（健康科学部の一部）のキャンパスがあります。

Nyíregyházaキャンパス

ハンガリー北東部の都市ニーレジハーザにあるキャンパスには健康科学部を設置。

Nursing and Patient care (Nurse), BSc（学士課程）、Social Work in Health Care, MScとSocial Work and Social Economy, MSc（修士課程）を提供しています。

Hajdúböszörményキャンパス

ハンガリー東部ハイドゥビハール県の都市ハイドゥボショルメニーにあるキャンパスでは、Kindergarten Education, BA（学士課程）の学生が学んでいます。

Szolnokキャンパス

ブタベストから電車で1時間ほどの場所にあるソルノクキャンパスでは、ハンガリー語でのプログラムを提供しています。

デブレツェン大学の学生団体（ISU-International Student Union）

デブレツェン大学には、スポーツや文化に関わる多種多様な自主活動団体があり、活発に活動が行われています。

その中でも学生団体として最大の規模を誇るのがISU。

ISUは、デブレツェン大学で学ぶ留学生が中心となって活動を行う学生団体で、留学生とハンガリー人の交流を深め、よりよいキャンパスライフを送るためのイベント企画や提案を行う他、大学生活や慣れないハンガリーでの生活のサポートなどもしています。

デブレツェン大学を選ぶ理由

費用を抑えた留学が可能

あらゆる分野でグローバル化が進んでいる今、海外の大学へ留学して語学力や専門知識を身につけたいと考える方も多いと思いますが、大きな障壁となるのが留学費用。

日本人の留学先として人気の国であるアメリカは500万円～、イギリスは300万円～（いずれも学費のみ）など、日本の大学に比べるとかなり高額です。

そこで、費用を抑えつつ質の高い教育を英語で受けることを望む方におすすめな留学先がハンガリー。

ハンガリーにあるデブレツェン大学では、英語のみで学位を取得できるプログラムが充実しており、さまざまな奨学金制度やサポート体制も整えられています。

ヨーロッパ中心部に位置する美しい小国ハンガリー

中部ヨーロッパのドナウ川中流域に位置する共和国ハンガリーは、アジア系フィン・ウゴル語派に属するマジャール人が建国した国家で、オーストリア、スロバキア、ウクライナ、ルーマニア、セルビア、クロアチア、スロベニアに囲まれた内陸国です。

そんなハンガリーには、首都のブタベストを中心に歴史的な建造物や、ハンガリーの文化・芸術をたっぷりと堪能できる観光名所が点在しています。

デブレツェン大学がメインキャンパスを構えるデブレツェンの近くにあるホルトバージ国立公園は、現存する中央ヨーロッパ最大の牧草地で、1999年に世界遺産に登録。ここでしか見られない国有種の牛や馬、豚、羊などの野生動物や300種類以上の野鳥などが生息しています。

高等教育ランキングによって高く評価されている

持続可能な未来に向けてハンガリーをリードし、国内・世界に貢献できる大学を目指しているデブレツェン大学。

新しい未来社会において、教育・研究・地域貢献・国際貢献を高水準で維持するために、戦略的で機動的な大学運営と改革を実行し、学びがいのある大学づくりを推進しています。

ボローニャ・プロセス※の定義に沿った学位プログラムを提供しているデブレツェン大学で取得した学位はヨーロッパを中心に広く認められているなど、ハンガリーを代表する大学としての役割を維持しながら、いくつかの国際高等教育ランキングでの地位を向上させ続けています。

※ボローニャ・プロセスとは、ヨーロッパの国々が参加してヨーロッパの大学全体のレベルアップを図り、ヨーロッパの高等教育を世界水準に高めようという試みのこと

デブレツェン大学へ進学する方法：海外大学の受験プロセス

デブレツェン大学の難易度

 デブレツェン大学の入学審査は、書類審査、英語での筆記試験、必要に応じて面接を組み合わせて行われ、志望するプログラムの要件を満たすことで入学が認められます。

出願書類の中にはCV（学業成績、専門的な学歴とそれに関連する業績、受賞歴、課外活動等をまとめた内容を記載）が含まれており、デブレツェン大学では成績だけでなく課外活動も重視。

各プログラムが求める成績要件の目安をクリアしていることが前提ですが、学力による選抜を通過したあと、合否は課外活動等を含む総合評価によって決まります。

筆記試験はオンラインで行われ、受験科目は志望する学位プログラムによって異なります。

優秀な学業成績を収めた学生は直接入学が認められるケースもありますが、筆記試験の結果、または高校での履修科目やその成績が十分でないと認められる場合には条件付き合格となり、まずは、大学進学準備コースへの入学が許可される場合があります。

デブレツェン大学へ留学する方法

学士号取得を目的とするデブレツェン大学への留学方法は、

という3通りの方法が一般的。

デブレツェン大学の入学審査では、高校での成績や履修科目、英語テストのスコアなどの書類審査のほか、独自の入学試験を実施し、その結果をもとに最終的な合否を判断します。

■高校卒業後に直接入学

①　専攻を選ぶ

専門分野に特化して深く学ぶことができるデブレツェン大学での専攻選びは、留学生活とその後の就職にも影響するためとても重要。しっかり向き合って決める必要があります。

②　必要書類を揃える

※　出願時に英語テストのスコアが提出できない場合には、英語によるコミュニュケーションスキルを確認するためにスカイプ面談が行われる場合があります。

③　出願する

デブレツェン大学の学士課程への出願は、大学公式サイトより行うことができます。

④　出願期限

出典：Application procedure

⑤　入学試験を受験する

書類審査後、登録メールアドレスにオンライン入学試験の案内メールが届きます。

オンライン入学試験の出題科目は、英語と志望する専攻に関連する科目の2科目で構成され、口頭試験と筆記試験によって行われます。試験科目についての詳細は各学位プログラムのページでご確認ください。

⑥　CCIE (Coordinating Center for International Education) による入学審査

多様な形態による入学審査によって、デブレツェン大学での学修に必要な基本的な学力や学ぶ意欲などを多面的に評価し入学候補者を選定。合否判定結果は、無条件合格・条件付き合格・不合格の3パターンに分けられます。

無条件合格

例外的なケースとして、高校で優秀な成績を収めている、入学試験で優秀な成績を収めたといった学生は直接入学が許可される場合があります。

条件付き合格

このオファーは条件付きオファーを意味し、大学の学部に直接入学するには成績や英語力が足りない場合には大学進学準備プログラム、また英語力が大学進学準備プログラムの入学条件を満たしていない場合には英語プログラムを受講してから学部へ進学するようなど、規定のプログラムを受講してから学部へ進学するよう、入学条件の1つとして大学側から提示されます。

■大学進学準備プログラム (International Foundation Year)

大学進学準備プログラムでは、大学の授業についていくために必要となるアカデミックスキルや英語力の強化、また志望する専攻コースの基礎知識を学び、既定の条件を満たしてプログラムを修了することで大学への進学が保証 (Health Sciences Programs以外※) されています。

※　Health Sciences Programs への進学を志望する場合は、面接を受ける必要があります。

■英語プログラム (Intensive Foundation Semester)

サイエンス分野への進学を志望する学生のための準備プログラムで、英語力やITスキル強化の他、生物、物理、数学、化学などの科目に特化した基礎知識を集中的に学びます。

■英語プログラム (English Language Courses)

大学進学準備プログラムへの入学にもある程度の英語力が求められるため、入学に必要な英語力が足りない場合、まずは英語プログラムを受講する必要があります。

デブレツェン大学では、出願時の英語レベルに合わせた3つのプログラムを提供。英語の総合能力を伸ばし、アカデミックな英語力の向上を目指します。

これらのプログラムの他、デブレツェン大学ではMusic programに関連する準備プログラムを提供しています。詳細は各プログラムページにてご確認ください。

• International Foundation Year for Pop Music
• Preparatory course for classical instrument and voice studies
• Preparatory course for Musical Creative Art and Musicology study

ハンガリーの大学を卒業後の現地就職について

 卒業後、ハンガリーで就職するためには新たにビザを取得する必要がありますが、新卒の留学生がハンガリーで就労するためのビザや就労許可を取得するのは難しいのが現状です。

そこで活用したいのが「Student-To-Work visa」。

外国人留学生が大学卒業までに就職が決まらず、大学卒業後もハンガリーで就職活動を続けたい場合は、在留資格を「Student visa」から「Student-To-Work visa」へ変更することができ、最長9ヶ月、ハンガリーで就職活動を続けることが可能となります。

ビザについては、事前通告なしに手続きや条件等が変更される場合もありますので、詳細は日本国内にあるハンガリー大使館、または現地の移民局に確認し、最新の情報を入手してください。

参考記事：hngary.com/ All about the Hungarian study-to-work residence permit

最後に

 ハンガリーでは、アメリカなど人気の留学先より、費用がかなり安く抑えられている大学が数多くあります。

ただ、英語だけで授業が受けられ学位が取得できる大学には限りがあるため、それぞれの大学で提供されているプログラムをよく調べることが大切。

ハンガリーの大学の中でも、英語で学位が取れるプログラムを多数提供しているデブレツェン大学は、その多彩なプログラムと質の高さは高い評価を得ており、多くの国からの留学生が留学先として選ぶ要因となっています。

英語以外の言語も合わせて学ぶことができ、英語圏とは異なる新たな文化や視点に触れることができるハンガリー留学。

日本にいるとなかなかハンガリー留学に関する情報が入ってこないと思いますが、少しでも興味をお持ちでしたら、本記事が留学先選びの参考になれば幸いです。

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