こんにちは!
留学してみたい!!!と思った時にみんなが悩む事…
(・・?) お金どうしよう… (・・?)
「海外って物価が高いみたいだし、留学中はバイトもできないし、家族に生活費を頼れない… 」
ということで、今回は、高校生や大学生が留学を考える時に必ず通る交換留学について解説し、留学中のお金事情・奨学金制度について紹介したいと思います!
現在、交換留学先のタイにて観光マネジメントとタイ語を勉強しています。日本の大学ではリベラルアーツを専攻。好きなものは、旅とインフォグラフィックとサックス。記事を通して、英語で学ぶこと、海外経験を積むことの楽しさをお伝えします!
目次
交換留学とは?
交換留学とは?
交換留学とは、日本の大学が海外の大学と締結している学生交流協定に基づいて、日本から海外の大学へ学生を派遣し、海外の大学から留学生を受け入れるプログラムです。
単位の互換・認定制度があるので、留学先での在学期間は修業年限に通算されます。留学の期間は1学期から1年間まで、留学の時期は留学先の大学の学期によります。
大学の国際センター・留学センターのようなとろこに聞くと、提携先の国や大学の情報をもらえるので確認してみてくださいね。
交換留学のメリット
語学力の向上と異文化の触れ合い
語学留学だと、語学の勉強ばかりで、現地の人・学生とあまり関わることがありません。
しかし交換留学の場合、現地の学生と同じような生活が体験できます。例えば、一緒に寮やシェアハウスに住んだり、同じ授業に出席したりします。
こういうふうに現地の生活にイマージョン(immersion)することで、語学力(特に聞く・話す力)は一番伸びます。
費用が抑えられる
交換留学は基本、日本側の大学の学費を払って、留学先の大学で勉強します。留学先の大学では学費免除となります。
日本の大学の学費は年間数十万円(国公立)から110万円(私立)程度となります。一方、アメリカやイリギスの大学の学費は年間数百万円が普通です。
私費で留学しに行くより、交換留学のほうがずっとお得ですね。
また、中国や東南アジアに交換留学で行く場合、生活費は東京の二分の一や三分の一で安く抑えられることが多いです。
在籍期間を延長せずに卒業可能
冒頭に言ったような、基本単位互換・認定制度があるので、必要な単位さえ取得すれば、通常の所定修業年限内で卒業することは可能です。
交換留学の条件(必要な英語力等)
交換留学は学内選考または留学先の大学の入学要件をクリアする必要があります。
通常は、学業成績・語学力・研究計画(またはアプリケーションエッセイ)・面接等から総合的に考慮し判断されます。
語学力は、英語だとTOEFLやIELTSのスコアは一つ重要な指標で、他の言語の場合、現地でスムーズに日常生活が送れるように1年以上の学習期間を求めることがあります。
具体的な条件に関しては、それぞれの大学が公表している交換留学募集要項を確認してください。
交換留学でかかる費用
交換留学の場合、日本の在籍校に学費を払うため、現地の学校に払う学費は免除されますが、渡航費や日々の生活費は自費です。まとめてみるとこのいくつかの費用がかかります。
- 日本の在籍校の授業料
- 留学先の生活費
- 渡航費用
- 雑費(ビザ申請、海外旅行保険等)
- その他、現地での旅行費用など
各国に交換留学中の友達に月々の生活費を聞いたところ、
欧米の国はやっぱり高い!アジアで一年間留学すると考えると、生活費だけでも100万円近くの予算が必要になるのです。欧米であれば、150万~200万は必要でしょう。
海外の主な都市の生活費用に関して、下記のサイトで詳しくまとめてくれているので参考してみてくださいね。
https://www.numbeo.com/cost-of-living/
実際の費用は国・地域だけでなく、専攻や滞在先(寮・ホームステイ・等)によっていろいろ変わります。過去の先輩たちにも留学経験の話しを聞いてみるのも良いでしょう。
また、留学先でアルバイトする前提で計画を立てないように。留学生がバイトできる時間・仕事等の制限がある国、または留学生のバイトを禁止している国もあります。
そもそも外国で生活し、外国語で勉強するだけでも精一杯なので、甘く考えないほうが良いです。
ちなみに私はタイに留学中ですが、比較的物価の安い地域でも、留学中はアルバイトなどでお金を稼ぐことが出来ないため、生活費を全額自分で賄うことは実際難しいのです。
留学奨学金の種類
交換留学に結構お金がかかります。バイトもそんなにできなそうです。親の負担を軽減するには、様々な奨学金制度を活用することはおすすめです。
奨学金の種類を大きく分けると、下記二つあります。
- 大学(日本の在籍校)が提供する留学補助金・支援金
- 政府・民間団体が提供する奨学金(給付型・返済不要)
大学の補助金・支援金は年間数十万程度のものが多いようです。詳しくはそれぞれの大学の募集要項か国際センターに確認すれば良いです。
ここでは、半年~1年間の交換留学生を対象とした返済不要の奨学金をいくつか紹介します。留学先の国を問わず、一定の英語資格やGPAの条件をクリアすれば応募することのできるものとなります。
この他にも、留学先の国や保護者の収入によって応募条件の異なる財団はたくさんあるので、自分にあったものを探してみてください!
ネットの情報の他、大学の学生課や留学エージェントなどでも留学奨学金の案内がされています。
ちなみに、奨学金の募集が始まるのはだいたい留学開始の1年~1年半前からです。余裕をもって準備を進めましょう!!
選考は書類+面接が行われるケースが多く、私の経験上、これはやる気や留学計画を評価してくれる制度だと思っています!
なぜ留学したいのかを伝えられれば、英語力に自信がなくても、海外経験がなくても大丈夫です!!
返済不要の給付奨学金10+α【高校生・大学生の交換留学に】
官民協働海外留学支援制度~トビタテ!日本代表プログラム
- 対象:大学、大学院、短期大学、高等専門学校等に在籍する日本人学生
- 支給金額:奨学金毎月12万/16万(留学先により異なる)+留学準備金一括15万/25万(留学先により異なる)+授業料一律30万円
- 採用人数:年間合計800名
- 要件:30歳以下
学部留学、海外インターンシップ生を対象とした奨学金です。
支給金額は留学先の地域や家庭の収入により異なり、各自の留学プランによっても応募するコースが細かく分かれています。
(独)日本学生支援機構の第二種奨学金に掲げる家計基準を満たす学生を対象とする「大学全国コース」では、月16万円(留学先が北米、欧州、シンガポール、中近東) または、月12万円(アジア、大洋州、中南米、アフリカ、その他) が支給されます。
この家計基準を超える学生は「大学オープンコース」での応募になり、こちらは一律で月6万円が給付されます。
大学生の留学では、以下のコースが設けられています。
- 理系、複合・融合系人材コース (未来テクノロジー人材枠)
- 新興国コース
- 世界トップレベル大学等コース
- 多様性人材コース
- 地域人材コース
この奨学金の大きな特徴は、留学計画に「実践活動」が含まれ、事前事後研修も充実していることです。
財団は「実社会との接点」から多様な学びを得ることができる学修活動(インターンシップ、フィールドワーク、ボランティア、プロジェクトベースドラーニングなど、上記の趣旨に沿う多様な学修活動)と定めており、応募時に具体的なプランを提出する必要があります。
- 理系、複合系人材コース 180/520=34%
- 新興国コース 60/109=55%
- トップ大学等コース 80/72=111%
- 多様性人材コース 80/399=20%
日本学生支援機構JASSO海外留学支援制度(協定派遣)奨学金
- 対象:大学、大学院、短期大学等に在籍している2年生以上の学生
- 支給金額:6~10 万円/月×留学期間(地域によって異なる)+渡航支援金16万円(一定の家計基準を満たす者に限る)
- 採用人数:N/A
- 要件:N/A
指定都市:10万円、甲地区:8万円、乙地区:7万円、丙地区:6万円
在籍の大学を経由して申請。学生個人からの申請は不可となります。
経団連グローバル人材育成スカラーシップ
- 対象:財団の指定する日本の大学の学部 2 年、3 年、4 年生または、大学院
博士前期課程(修士課程)1、2 年生 - 支給金額:200万円一括支給
- 採用人数:20名
- 要件:TOEFL iBT 61 点(ITP/PBT 500 点)または IELTS 5.0 点、GPA 2.0以上
こちらは、募集対象大学(61校)が決まっている奨学金です。自分の在籍する大学が対象になっているかを確認してから応募してください。
交換留学だけでなく、8ヵ月以上12ヵ月未満の認定校留学、協定校留学、私費留学をする人も対象になります。
業務スーパージャパンドリーム財団奨学金
- 対象:日本の大学に在籍している大学2年生以上の学部生
- 支給金額:月額15万円
- 採用人数:約350名
- 要件:35歳以下、他団体の奨学金との併給は不可、TOEFL iBT(文系70以上、理系41以上)、IELTS(文系5.5以上、理系5.0以上)、TOEIC(文系820以上、理系650以上)
こちらは、「主に海外において芸術やスポーツ分野で活躍できる人材を育成すること、また日本の食文化を海外へ広めること」を目的として設立された財団です。
海外留学の他、海外での起業支援やスポーツ大会支援事業も行なっている財団です。
交換留学の枠では、時期、地域を問わず、原則12ヵ月以内で、月15万円が支給されます。
この奨学金においては、私の大学では学内選考があり、そこで通過した人が本選考に進めるという形式でした。
申請の時点では複数の留学先大学を記入し、そこで学びたいことをそれぞれ書けるようになっているので、留学先が正式に決まっていなくても大丈夫です!
松下幸之助国際スカラシップ
- 対象:日本の大学の学部生として在籍する人
- 支給金額:月額14万円+1往復相当の渡航費用
- 採用人数:5名程度(学部生)、15名程度(大学院生)
- 要件:人文科学、社会科学領域の調査研究、40歳以下
イノアック奨学金
- 対象:(タイプB)日本の大学・大学院に在学もしくは在籍中の日本人学生で外国に留学しようとする者、(タイプA)日本の大学・大学院に在学している外国人留学生
- 支給金額:(タイプB)月額10万円、(タイプA)月額5万円を2年以内
- 採用人数:合計11名程度
イノアックの奨学金は大学を通じての応募となり、ホームページから応募することはできません。
公益社団法人ユナイテッド・ワールド・カレッジ(UWC)日本協会
- 対象:日本高校2年生(応募時は1年生)
- 支給金額:授業料・食費・寮費など留学経費の全額または一部
- 採用人数:19名(そのうち3名は特別支援奨学金枠)
- 要件:派遣年で満16歳
ユナイテッド・ワールド・カレッジ(United World Colleges、UWC)は、本部をロンドンに置く非営利の国際学校(インターナショナル・スクール)の集合体である。
日本を含め、世界約80の国と地域で、高校生に対して選考試験を毎年行う。合格者には奨学金を提供し、世界14カ国にあるUWC校に2年間派遣する。
日本では、日本経団連内のUWC日本協会が国内委員会を務め、イギリス、カナダ、アメリカ、イタリア、シンガポール、香港、ノルウェー、インド、コスタリカ、オランダ、アルメニア、中国の13カ国のUWC校に派遣している。
各国から集まった生徒は、勉学、課外活動を2年間共にし、その過程で異文化理解を実践する。日本からの派遣のある13校は基本的に全寮制で、国籍の異なる4名前後と同じ部屋で暮らすことが多い。
出典:Wiki
奨学金の種類と、異なる国・地域のUWC校によって、支給される奨学金の金額は違いますが、2年間の自己負担額は30万円(特別枠は0円)〜200万円程度らしいです。
筆記試験(英語・国語・数学・小論文)・面接(日・英両方)・グループディスカッションという選考プロセスがあります。
基本、日本で中学校・高校教育を受けている学生を想定していますので、必要な英語力は英検2級程度といいます。
「特別支援奨学生」という枠(3名)では、世帯収入が500万円以下(税引き前)の学生に、留学費用2年間にかかる経費(授業料・寮費・往復渡航費等)を全額支給します。
TOMODACHI 住友商事奨学金プログラム(アメリカ)
- 対象:交換留学生としてアメリカへ一年間留学する学部生
- 支給金額:180万円
- 採用人数:対象大学より10名まで
対象大学:北海道大学、東北大学、東京大学、慶應義塾大学、早稲田大学、中央大学、名古屋大学、京都大学、同志社大学、大阪大学、 九州大学、琉球大学
対象大学の学生の皆さん、チャンスなので絶対に応募するべし!
アメリカ大使館が主催しているTOMODACHIウェブサイトでは、他には交流プログラムやESL大学準備の奨学金プログラム等数多くあります。チェックしましょう!
佐藤陽国際奨学財団(東南アジア)
- 対象:日本国内の派遣協定大学からASEAN・南西アジアへの交換留学生
- 支給金額 : 約130万(奨学金月額8万円、渡航費25万円、交換留学一時金10万円、保険料実費)
- 採用人数:10−15名
派遣協定大学の26校は:北海道大学、山形大学、筑波大学、埼玉大学、千葉大学、東京大学、東京外国語大学、東京農工大学、東京工業大学、お茶の水女子大学、金沢大学、京都大学、大阪大学、広島大学、琉球大学、横浜市立大学、桜美林大学、慶應義塾大学、芝浦工業大学、昭和女子大学、創価大学、法政大学、立教大学、早稲田大学、同志社大学、立命館アジア太平洋大学。
留学先の18カ国はバングラデシュ、ブータン、ブルネイ、カンボジア、インド、インドネシア、ラオス、マレーシア、モルディブ、ミャンマー、ネパール、パキスタン、フィリピン、シンガポール、スリランカ、タイ、東ティモール、ベトナム
※留学先がシンガポールの場合は、奨学金月額 120,000 円。
ICCR奨学金(インド)
- 対象:インドの大学・大学院へ留学する人
- 支給金額 : 授業料全額、寮費/家賃、生活費(Undergraduate:月額 18,000ルピー、Postgraduate:月額 20,000ルピー、M.Phil・Ph.D:月額 22,000ルピー、Post-doctoral Fellow:月額 25,500ルピー)、医療費等
- 採用人数:10名(一般枠)
- 要件:18歳〜30歳、英語の筆記試験・面接あり。
こちらは、交換留学ではなく、正規の学位取得のための留学となります。
インド留学者の母集団が少ないので、応募すればかなり高い確率で採用されるでしょう。
IELTS奨学金
- 対象:IELTSの成績提出を入学条件としている大学・大学院に留学する人
- 支給金額 : 30万円
- 採用人数:4名
- 要件:IELTS 6.0以上
その他の奨学金
他にもいろいろありますが、下記東京大学がまとめた奨学金情報は一番使い勝手が良いのでおすすめします。
https://www.u-tokyo.ac.jp/adm/go-global/ja/scholarship-search.html
JASSOの留学奨学金パンフレットも網羅性があるので是非チェックしてみてください。
https://www.jasso.go.jp/ryugaku/study_j/scholarships/brochure.html
また、JASSOのホームページからも、「給付型・貸与型」「国別」「民間の奨学金」のようにカテゴリごとにプログラムを探すことができます。
https://ryugaku.jasso.go.jp/scholarship.html
海外大学・機関からの奨学金
本記事では、日本の機関を通して応募できる奨学金を中心に紹介してきましたが、海外の大学・機関が募集している奨学金もあります。
海外の奨学金に応募するメリットとして、以下の2点が挙げられます。応募条件や選考を通して高い英語能力が求められるため、ハードルは高いですが、自分の負担も考慮した上で応募してみてください。
【メリット①】 現地の通貨でお金がもらえる
日本の奨学金は日本円で入金されるので、現地で使うには海外送金をしなければいけません。また為替レートに左右されるので、場合によっては当初予定していたよりも自己負担が増える場合があります。
現地の通貨で奨学金が獲得できれば、それらの心配がないので安定した資金源が確保できます。
【メリット②】 留学中でも申請できる
日本の奨学金は、留学前に応募しなければいけません。また、募集期間がかなり早く、気づいたときには募集が終わっていたなんてこともあります。一方で、海外機関が募集する奨学金は、留学中や留学直前でも応募できます。
海外奨学金を見つけるのに便利なのがInternational Studentの奨学金検索サイトです。このサイトで、「何を学ぶか」と「留学先」、「出身国」を入力すると自分にあった奨学金を紹介してくれます。
https://www.internationalstudent.com/scholarships/search/
また、CollageBoradというサイトも、同じように条件を入力すると留学生向け奨学金を紹介してくれます。
https://bigfuture.collegeboard.org/pay-for-college/calculate-your-cost
【海外奨学金の例】
特徴
2001年にスウェーデンで誕生した”Education Media Group”の奨学金プログラム
上限$50,000までの支給
アプリケーションフォームと400~500 Wordsのエッセイの提出がある
特徴
デンマークに留学する学生を対象とした奨学金プログラム
5,000DKK(=90,000 JPY)が年に1回支給される
自分にあった奨学金の見つけ方2つのポイント
留学に関する奨学金は多種多様です。その中から、自分が取得できる可能性が高い奨学金を選ぶことが重要です。
ここからは、自分に合った奨学金を見つける方法について紹介していきます。
ポイント① 目的との一致
まずは、留学の目的が一致する奨学金を探しましょう。目的とは、例えば「英語を学びたい」や「この教授の下で学びたい」など、留学が必要である理由です。
各奨学金の募集要項にはその支援目的が掲載されており、それに自分の留学の目的が当てはまるかどうかが重要となります。奨学金支給側は、自分たちのお金がしっかり将来に繋がるような人材に使われることを望んでいるのです。
例えば、スイス政府奨学金は、博士以上の研究者もしくは芸術専攻の学生を支援することが目的の奨学金です。
留学先がスイスで、その大学でしか研究できないことをすることが目的だった場合この奨学金は最適です。
一方で、スイスに留学する予定だけどスイスでなくてもできる研究だという場合は、スイス限定ではなく海外での研究留学に重きを置いている奨学金の方が、留学目的と支援側が求める人物像に一致します。
このようにして、自分の留学目的と奨学金の支給目的が一致するようなプログラムに応募しましょう。
具体的には、応募要項に記載されている以下の3つの項目を確認してみてくださいね。
- プログラムの目的が自分に当てはまるか
- 募集期間
- 募集対象(年齢、期間、国など)
ポイント② 留学スケジュールとの一致
もう1つ大切なポイントは、選考スケジュールが自分の留学スケジュールと合うかどうかです。
確認する点は以下の2点です。
- 対象となる留学期間と一致しているか(出国・帰国ともに)
- 外部の奨学金の場合は、留学自体の選考とのタイミングは適切か
1つ目は、応募条件との一致です。そもそも自分の留学期間と、奨学金支給対象の期間が違っていたら応募できません。
出国日の期限のみを定めているプログラムや、帰国日の期限まで定めているものもあります。しっかり確認しましょう。
2つ目は、学校の交換留学と外部の奨学金を組み合わせる場合のタイミングの一致です。
奨学金応募の際に、留学先の受け入れ許可書が求められます。そのため、留学先と期間が確実に決定した後に奨学金に応募するというのが望ましい順番です。
しかし、学校と外部の奨学金は全く別ものなので、スケジュールがうまくいかないことが多いです。
奨学金の応募が、留学開始1年前から始まるのに対し、学校の留学の応募が留学開始半年前からスタートすることもあります。
奨学金によっては、あとから留学先や期間の変更をすることが簡単でないこともあるので、奨学金応募時に自分の留学計画が確定しているスケジュールになるように、奨学金を選ぶのが望ましいです。
交換留学を実現!奨学金選考の流れと対策
奨学金選考の流れは各プログラムによりますが、一般的には書類選考と面接になります。また、前提とする応募資格として、大学の成績や英語スコアの基準が設けられています。
ここからは、選考対策のポイントを紹介していきます。
英語テスト
多くの奨学金プログラムで用いられている英語の試験は、IELTSかTOEFL iBTです。
必要スコアの目安として、比較的獲得しやすいJASSOの奨学金でも、TOEFL iBT80点以上、IELTS6.0以上となっています。
応募条件となる英語のスコアは、応募の前に取っておかなければいけません。
奨学金の募集締め切りは早く、実際の留学期間の約1年前に締め切られることが多いので、少しでも留学を考えている時は、留学したい時期の遅くとも1年半前には奨学金の募集要項を確認し、必要なスコアをの獲得を目指しましょう。
また、応募資格に英語能力の基準を設けていなくても、書類選考で英語のスコアの提出を求めるものもあります。
ここで見られているのは、留学計画を達成できるような英語力を持っているかどうかです。
基準はないにしてもスコアが高いことにこしたことはありません。また、後々留学自体の応募にスコアが必要になるので、英語のスコアは早めに取りましょう。
理想的なスケジュールは以下のようなイメージです。
書類
奨学金の選考は、書類審査と面接がある場合が多いです。全国の学生が応募するので、倍率はどの財団もとても高いです!!
この時に、「なぜその国に行きたいのか?」「なぜ留学するのか?」についてはっきり語れないといけません。
私の応募した奨学金プログラムは、書類選考で主に「留学の目標」と「これまでの学生生活」についてそれぞれ記述がありました。締め切りの2ヵ月ほど前から書き始め、何度も校正を繰り返しながら仕上げました!
「留学したい!」という気持ちばかりは大きくても、「じゃあ、なぜ?」の部分を説明するのって、自己分析や一貫した将来計画も考える必要があり、案外時間がかかるのです…
これは面接でも同じなのですが、書類選考で大切なのは、きちんと経験に基づいた文章を書くことだと思います。
例えば「学生生活での取り組み」というテーマに対し、「〇〇部(サークル)の部長をやっています」「大学では〇〇の研究をしています」というような肩書きだけを並べるだけでは、読み手に自分がどんな人なのかは伝わりません。
選考員は書面だけを見て判断するわけですから、「なぜその研究をしているのか」「部活での具体的なエピソード」などを加えることで、人となりがわかる、より中身のある文章になってくるのではないでしょうか。
友達や先生に文章を読んでもらい、説明不足なところをツッコんでもらいながら校正するのがおすすめです!
面接
書類選考に通過したら、面接があります。
ここでは私の面接経験についてお話します。
面接は個人面接(面接官3人 対 学生)で、主に「学業」「大学生活」「海外経験」について聞かれました。書類で書いた内容に基づいて話すので、一貫性が命です。
学業については、これまで大学で履修してきた授業、なぜ専攻している学問に興味を持ったのか、留学先大学の授業にはどんなものがあるか?について質問を受けました。
留学先では「少数民族文化の保護」について学びたいという思いがあったので、これまで大学で履修した農村文化や文化人類学の授業での活動と結びつけて話しました。
学生生活については、海外からの留学生も巻き込んでの部活運営に携わった話や、地域活動の話をしました。
私の場合、生まれ育った首都圏を離れて東北の大学に進学しています。
そこで、都会に住んでいた頃にはあまりピンと来ていなかった過疎化を目の当たりにしたことや、地域文化の豊かさに気づいた事に触れ、留学先で学びたいと考えている少数文化の問題にも共通点があるという事を説明しました!
やはり地方の大学生活は少し珍しいみたいで、東北の文化や地域と大学の繋がりなどについて面接官の方が興味を示してくださったのを覚えています。
海外経験については、主に趣味で一人旅をしていることを話しました。
内容から見てわかる通り、学業だけではなく、面接官の方が行動力や積極性を評価しようとしているのがよく伝わってくる面接でした。
個人的には、他の大学生があまりやっていないような活動(旅や地域活動)を話したことや、一貫性のある話をしたことが、面接官の方の印象に残りやすかったのかな?と思っています。
面接エピソード集
同じく交換留学中で奨学金を受給している友達にも聞いたところ、こんな面接エピソードもありました!
- グループ面接
- 圧迫面接
- プレゼンテーション形式
- 留学の目的・目標
- 学業について
- 大学生活について
- 時事問題について
- 自己PR
- 20年後の日本の職業について
- 奨学金の用途
- 関西弁で話していたらウケた
- ずっとニコニコしていたら、「留学行っても大丈夫そうだね!」と言われた
- 集団面接で、聞かれた質問に一番先に手をあげて発言をしたら、「誰も発言しない中で最初に話そうとする勇気は認める、大切なことだ」と面接官に言われた。
- 一貫性、計画の実現可能性、熱い想いが大事!
- やる気、信頼性
- お金が欲しいとアピールすること!
終わりに:留学が確定したら?
大事なのは、面接で話す内容だけではなく、面接中の態度も評価されるということです。
交換留学を考えている方、ぜひぜひ、奨学金制度に応募してみてください!
奨学金を受給できるだけではなく、選考のプロセスで一層留学への思いを固められたり、他の奨学生と交流もできる良い機会です!