コロナ渦がようやく落ち着きをみせる中、企業や社会のグローバル化が進むのに伴い、高校卒業後の進学先として、海外の大学を検討される方もいると思います。
日本人学生が選ぶ留学先として人気の国の1つがアメリカ。
アメリカの国土面積は日本の約25倍もあり、東海岸には大都市ニューヨークやアカデミックな雰囲気が漂う学園都市ボストン、西海岸には開放的でカジュアルな雰囲気のロサンゼルスや、多文化が集結したサンフランシスコなど、それぞれの州や都市により違った顔を持つ魅力的な街がたくさんあります。
そこで今記事では、アメリカの東海岸にあるニューヨーク州ニューヨーク市から「ペース大学」をご紹介。
ペース大学は、マンハッタン中心部にメインキャンパスを有するアメリカの私立大学。
キャンパス内には大学付属の語学学校があり、英語力が不足していても英語を学ぶことを条件に入学を許可される「条件付き入学制度」を利用して大学進学を目指すことができます。
この記事の著者:Antieやや
タイ在住。語学力を活かし現地でボランティア活動を中心に毎日を過ごす。バンコクでインターナショナルスクールを卒業し、イギリスの大学で心理学、大学院で戦略マーケティングを学んだ息子あり。
監修者:ウメンシャン
日中英のトリリンガル・言語オタク。英語圏留学経験なしからIELTS8.0、TOEFL104、GRE322。コロンビア大学・ペンシルバニア大学・ニューヨーク大学・メルボルン大学教育大学院に合格実績を持つ。慶應義塾大学大学院卒。1児の母。
目次
アメリカの名門校:ペース大学とは
ペース大学の基本情報と歴史
基本情報
所在地:One Pace Plaza New York NY 10038 United States
電話番号:+1 (866) 722-3338
創立年:1906年
学校形態:大学・大学院・継続教育※・大学付属語学学校
学生数:学生数 13,609名(学部生 8,223名 大学院生 5,386名)
※継続教育 (Continuing Education)とは、主に社会人を対象とした公開講座のこと。キャリア開発のためのさまざまなプログラムが提供されています。
歴史
ペース大学は100年以上の歴史を持つアメリカの私立大学。
1906年に会計教育を提供する学校として、 Homer St. Clair PaceとCharles Ashford Pace兄弟が男女13人の学生を迎え、ニューヨークにあるビルの1室で開校しました。
その後、学校はペース研究所として法人化され全米に拡大。
いくつかの都市で主に会計のコースを提供しましたが、1920年代、遠隔地での教育の質管理や環境整備を懸念した兄弟は、ニューヨーク郊外にある学校を売却。
ニューヨークマンハッタンにある1つの学校を拠点とし、会計、簿記、タイプライティングといった実用的なスキルを中心に授業を行いました。
その後、学生数の増加と共にビジネスに関する学位プログラムを提供するなど、ペース大学は長い歴史の中で多くの成長と変革を経験。1951年に大学として正式な認可を受け、現在に至ります。
ペース大学の特徴と学部紹介
ニューヨーク中心にキャンパスを有するペース大学は、市内のさまざまな施設や企業へのアクセスがよいことが特徴。
産学連体に力を入れるペース大学は、大学での学習と社会を関連付けた教育を創造することをビジョンとして掲げ、企業や組織とのコラボレーションによる実践的な学びの機会を提供しています。
また大学の研究力強化に向けて革新的な研究を推進。
高度な研究実績と豊かな教育経験を有する学識者/研究者からの講義により、100年後に残したい未来を実現するための次世代のリーダーやイノベーターを育成しています。
スクールとカレッジ
ペース大学には6つのスクールとカレッジがあり、それぞれが学部課程、修士/博士課程、また継続教育、オンラインプログラムにおける幅広い分野のコースを提供。
200以上のコースの中から興味のあるものを自由に選択することができます。
- College of Health Professions(保健職学部)
- Dyson College of Arts and Sciences(ダイソン文理学部)
- Elisabeth Haub School of Law(エリザベス・ホーブ法科大学院)
- Lubin School of Business(ルービンビジネススクール)
- School of Education(教育学部)
- Seidenberg School of Computer Science and Information Systems(サイデンバーグコンピュータ科学・情報システム学部)
世界大学ランキングとその評価
アメリカには約4000の大学があります。ペース大学は、U.S.News & World Report National Universities(2022年版)の全米大学部門で234位にランクインしています。
また、Princeton ReviewのBest Northeastern Colleges(2023年版)では、地域別(北東部)ベストカレッジリストの1校に選出されています。
また、ビジネス、コンピューターサイエンス、リベラルアーツなどの分野で一定の評価を受けており、アメリカ国内の大学ランキングでは中堅に位置する私立大学とされています。
大学ランキングの指標は、学術的評判、教育の品質、学生の満足度、教授陣の質、研究活動、就職率などさまざまな要素に基づいていますが、大学選びをする際にはこれらランキングだけでなく、教育環境やキャンパスの雰囲気、学生生活のサポートなども重要なポイントとなります。
偏差値と難易度
出典:Facts and Figures/ Undergraduate Admissions
日本の大学入試は偏差値によって難易度が計測されますが、アメリカの大学には偏差値が存在しないため、数値から入学難易度を推定することは困難。
そこで1つの参考指標として「合格率」が考えられます。
ペース大学が発表した統計によると、出願者数24,213名に対して合格者数は20,063名で実質合格率は約83%。
このことからもペース大学の入学難易度は比較的低いといえます。
ただし入学難易度は、その年の出願者数より変動。また、受験者のバックグラウンドや志望する専攻によっても異なる場合があり、一般的に人気のある専攻への入学は難しくなる傾向があります。
ペース大学の学費・留学費用と奨学金
学費と留学費用の目安
以下の表は、ペース大学の学部課程(2023/2024年度)の授業料、滞在費、生活費など予想される費用の総額を示しています。
Tuition | $54,550 |
Standard Fees※ | $1,852 |
Food and Housing |
|
Books | $800 |
Personal Expenses | $1,414 |
Transportation | $600 |
Total | $82,066 (約1,179万円) ※ニューヨークキャンパスの場合 |
※ Standard Feesには、施設やIT費用、学生活動、ヘルスサービス等の費用が含まれます。
※ 2023年6月為替レート(1ドル=約144円)
留学生向けの奨学金制度
ペース大学が提供する奨学金制度には、家族の所得、財政的な状況、その他要因に基づき奨学金受給の対象となる学生を選定する「ニーズ型奨学金」と、学業の成績や学術的な能力、リーダーシップの資質、特定の分野での優れた実績などに基づき支給される「メリット型奨学金」などが含まれます。
アメリカ政府による援助制度である「ニーズ型奨学金」は、公的資金による財政援助であるため留学生は受給資格がありませんが、ペース大学では留学生向けに「メリット型奨学金」を提供。
奨学金の応募には申請書の提出は必要なく、選考は学業成績やエッセイなどに基づき自動的に考慮されます。
キャンパスライフ:ニューヨークと多様な学生交流
ペース大学の各キャンパスでは、豊かな学習環境や学術的なサポートを提供。
これらサポートは大学生活を充実させるだけでなく、新しい友人との交流の機会や個人の成長、キャリアの形成にも寄与しています。
ペース大学の3つのキャンパス紹介
ペース大学は、ニューヨーク市マンハッタンに「New York City Campus」、また、ニューヨーク中心部から45分ほどの距離にあるニューヨーク州ウェストチェスター郡に「Pleasantville Campus」と「Haub Law Campus」の3つのキャンパスを有しています。
New York City Campus
ペース大学のメインキャンパスであるNew York City Campusは、ブルックリン橋と市庁舎公園が目の前にあり、サウスストリートシーポートとウォールストリートといった金融街やビジネスの中心地に近い場所に立地。
インターンシップなど将来のキャリアに向けた実務経験を積むチャンスも多くあり、ニューヨークという大都会の活気ある環境を生かした学びの場を提供しています。
Pleasantville Campus
Pleasantville Campus は、ニューヨーク州のメトロポリタンエリアに含まれるウェストチェスター郡に立地。
美しい自然に囲まれた200エーカー(東京ドーム約17個分)という広大な敷地を有するキャンパスには多額の資金を投入し、最新の学術施設、研究施設、学生寮、運動施設などを建設。
緑豊かな環境と近代的な施設が備わるキャンパスとなっています。
また周辺には、IBM、NBC Sports、PepsiCo、Mastercardといった大企業が建ち並ぶビジネス地区もあり、インターンシップをする機会が提供されています。
Haub Law Campus
ウェストチェスター郡の郡庁所在地であるホワイトプレインズにもペース大学のコミュニティを有し、主にロースクールとして機能。
法律関連の学位を提供しています。
キャンパス内での生活環境と学生寮
(写真引用:https://www.pace.edu/campus-life)
ペース大学の各キャンパス敷地内には、ドミトリーや1人部屋、アパートメントスタイルなど、さまざまなタイプの部屋を備えた大学寮を完備しています。
ペース大学は学生たちに安全な住居環境を提供することを目指しており、専任スタッフにより管理され、セキュリティー対策も万全な寮内には共有スペース、学習施設、食堂などを整備。
また学生寮では学生同士の交流を深めるため、学問分野、文化、言語、社会的関心事といった特定のテーマや興味に関する活動やイベントなどを定期的に行っています。
豊富な学生団体、学生自治体やクラブ活動
ペース大学には100を超える学生団体があり誰もが参加可能。
これら団体は、学生の共同体験や興味関心のある分野での交流促進や、リーダーシップの機会を提供するなど、さまざまな目的を持ち活動を続けています。
- 学生自治体 (Student Government)
大学の政策やプログラムに関与し、学生のさまざまなニーズを反映させるための活動を実施。
学生を代表し、学生の声を大学の行政機関に届ける役割を果たします。
- 学生クラブ・組織 (Student Clubs/ Organizations)
(写真引用:https://www.pace.edu/lubin/life-lubin/events-students)
学生が共通の趣味や関心事に基づき集まり、活動や交流を行う組織です。
ペース大学の学生クラブは大学内で多様な活動を展開しており、スポーツ、分野、アート、音楽、学術など、さまざまな分野にわたるクラブが存在。
これらのクラブでは、学生同士の交流や共同プロジェクトの実施などを通じて、学生の成長や学外での活動を支援します。
- 地域社会への貢献とボランティア活動
ペース大学では、学生が地域社会に貢献しながら成長するための多様なボランティア活動の機会を多数提供。
大学のコミュニティ活動研究センターでは、地域の団体や非営利組織と連携しながら、地域の福祉や社会問題に取り組む機会を得ることができます。
メンター制度とサポート体制
(写真引用:https://www.pace.edu/pace-difference/your-future-pace-path/personal-mentorship)
卒業生や教員などからアドバイスや指導を受けることができるメンター制度を教育プログラムの一貫として提供。
学業成績、キャリア発展、社会的な経験など、さまざまな側面での学生の成長を支援します。
多様性、公平性、包括性の推進
多様性(Diversity)を重要視するペース大学。
人種、民族的背景、性別、宗教、LGBTQなど多様な背景や経験を持つ学生が集まり、その多様な人材を大学コミュニティに受け入れる(Inclusion)ことで、全ての学生が自己の多様性を活かしつつ最大限に自己の能力を発揮できる(Equity)と感じられるコミュニティを形成するための取り組みを積極的に行っています。
健康と福祉をサポートするサービス
大学のヘルスケアサービスでは一般的な医療サービスを提供。健康相談、病気や怪我の治療など、さまざまな健康上の問題に関して専任の医師や看護師と相談することができます。
また、大学では心理カウンセリングセンターも設置。日々のストレス、不安、うつ病、人間関係の問題などについて専門家と話し合うことができます。
Virtual Event: NYC Campus Tour
English Language Institute at Pace University, NYC
ペース大学に合格するための6つの入学条件
アメリカには、全国一斉に行われる大学入学試験はなく書類審査で合否を決定。
個々の学部や学科による書類選考ではなく、大学で一本化された入学審査が行われます。
ペース大学の入学審査では高校での成績、SATまたはACTのスコア、推薦状、エッセイ、課外活動の実績など、多くの要素を総合的に評価。
中でも成績と人物像(エッセイ)が重要な審査基準とされています。
※ Common Data Setとは、アメリカの各大学入学に関する基本的なデータ(出願者数、合格者数、出願期日、必要な最低GPA、入学者の成績およびテストスコアなど)を統一したフォーマットで提供しているものです。
優秀な学業成績(GPA)
出願者の高校での成績証明書は学業成績を評価するために重要な役割を果たします。
これらにはGPAやクラスランクなどが含まれ、学生の学業における優れたパフォーマンスを示す指標となります。
入学生の高校の成績平均値(GPA)
ペース大学に入学した生徒のうち、約29%は満点の4.0、約60%は3.00〜3.74の間となっています。
入学生のクラスランキング
また、高校の学年順位は、約80%の生徒が半分より上という結果になっています。
SATまたはACTテストスコア(任意)
SATやACTなどのテストスコアは、学生の学力や適性を測るための指標として使用されます。
ペース大学ではスコアの提出を任意としていますが、出願者がテストスコアを提出することは選択肢として残されているため、優れたテストスコアを取得している場合、それを提出することで自身の学力をアピールすることもできます。
入学生でテストスコアを提出した学生の割合
SAT:18%
ACT:5%
入学生のテストスコア分布
※ 2020年まで行われてきた科目別の「SAT Subject Tests」は2021年をもって廃止されましたが、ペース大学を含むアメリカの多くの大学でSATスコアの提出を任意とする対応が行われています。最新情報についてはペース大学公式サイト内Test Optional Policyでご確認ください。
推薦状の重要性
入学審査において推薦状は、高校の成績と並び非常に重要な書類の1つ。
ペース大学では2通の推薦状の提出を求めています。
教師やカウンセラーからの推薦状は、出願者の学術的な能力や人格を評価するための重要な要素で、第三者の目線からの評価により学生の強みや特徴を裏付ける役割を果たします。
そのため推薦状を作成していただく方は、自身と直接関わりがある人物であることが重要。
学生の強み、学術的な成果、特徴、リーダーシップ能力、課外活動への関与などに焦点を当てた具体的な情報と共に、推薦者の個人的な見解や評価などが含まれることが想定されます。
個人のストーリーを伝えるエッセイ
アメリカの大学入試は、その時点で優秀な学生を選ぶためのものではなく、学生の将来性を見極めるためのもの。
成績やテストスコア等の数値だけではなく、学業以外の取り組みや人間性も評価に大きく影響します。
人物像を重視するペース大学の入学審査においてエッセイは、学生自身の経験や視点を通じての自己表現や思考能力を評価するための重要な書類の1つ。
バックグラウンドや目標、モチベーション等を自分なりの言葉で伝えることがポイントです。
またエッセイは、抽象的な主張よりも具体的なエピソードや例を挙げて自分自身のストーリーを作り上げることが重要。
読み手に自分の視点や感情が伝わるようにまとめ上げることが求められます。
ペース大学では、Common Application(共通願書)を通じ全受験者共通で与えられるトピックの中から1つ選び答えるCommon App Essay(パーソナルステイトメント)1通の提出を求めています。
パーソナルステイトメントは、共通願書であるコモンアプリケーションを通じて提出する書類の1つのこと。
決められたエッセイトピック(Prompt)の中から1つを選び、250wordsから650words以内でまとめます。2023-2024年度のトピックは以下の7つで構成されています。
- Some students have a background, identity, interest, or talent that is so meaningful they believe their application would be incomplete without it. If this sounds like you, then please share your story.
- The lessons we take from obstacles we encounter can be fundamental to later success. Recount a time when you faced a challenge, setback, or failure. How did it affect you, and what did you learn from the experience?
- Reflect on a time when you questioned or challenged a belief or idea. What prompted your thinking? What was the outcome?
- Reflect on something that someone has done for you that has made you happy or thankful in a surprising way. How has this gratitude affected or motivated you?
- Discuss an accomplishment, event, or realization that sparked a period of personal growth and a new understanding of yourself or others.
- Describe a topic, idea, or concept you find so engaging that it makes you lose all track of time. Why does it captivate you? What or who do you turn to when you want to learn more?
- Share an essay on any topic of your choice. It can be one you’ve already written, one that responds to a different prompt, or one of your own design.
パーソナルエッセイについての詳細はこちら→2023-2024 Common App Essay Prompts
〈注〉2023年5月25日現在、Common Applicationに記載されているトピックとペース大学公式サイトに記載されているトピックの中で一部異なるものがあります。トピックについての詳細・最新情報は大学のアドミッション窓口にお問い合わせください。
課外活動でのリーダーシップとコミュニティ参加
学力評価に加え、人物評価も重視するペース大学の入学審査。
人物評価の一環として学業以外の取り組み、つまり課外活動が評価の対象となり考慮されます。
課外活動とは、ボランティアやプロジェクト、スポーツ、音楽などが挙げられますが、ただメンバーとして活動していることが評価されるのではなく、活動数や時間数が重要ということでもありません。
大学進学のためだけに行う課外活動ではなく、これら活動を通じてリーダーシップ、コミュニケーション力、時間管理力など幅広い能力を身につけ、自分がどのように成長したかを示すことがポイント。
人としての成長を促すための課外活動に積極的に取り組むことが大切です。
TOEFL/IELTS/DET等の英語能力証明書
入学審査における英語要件は大学やカレッジによって異なりますが、英語を母国語としない留学生は、上記書類に加えて英語能力を証明するテスコスコアの提出が必須。
ペース大学では、以下の英語能力テスト(いずれか1つ)の最低基準を満たすことを求めています。
出典:Proof of English Language Proficiency
ペース大学への留学方法
学士号取得を目的とするペース大学への一般的な留学方法は、
- 高校卒業後にそのまま直接入学(出願資格条件を満たす場合)
- パスウェイプログラム (Pace Global Pathways) を受講してから正規留学を目指す
- ペース大学付属の語学学校 (English Language Institute: ELI) で英語力を強化する
という3通りの方法があります。
高校卒業後にそのまま直接入学する方法
出願方法
ペース大学が定める出願資格条件を満たす場合は、高校を卒業後直接出願することが可能。
ペース大学への出願は、大学の大学のオンラインアプリケーションまたはコモンアプリケーションから行います。
主な出願必要書類
- 高校の成績証明書
- 卒業証明書
- 英語能力試験の結果(TOEFL 80〜、IELTS 6.0〜)
- テストスコア(任意)
- パーソナルステイトメント
- 推薦状2通
- 履歴書
- 銀行残高証明書
- パスポートコピー
出願期限
ペース大学への出願は8月1日より開始され、学士課程への出願締切日 (Regular Decision) は翌年の2月15日までとなっています。
またペース大学ではRegular Decisionの他、Early DecisionとEarly Actionでの出願形式を採用。それぞれが異なる出願期限を設けており、また留意するべき点もあるため、スケジュールを組む際には注意が必要です。
パスウェイプログラム経由の入学方法
ペース大学では学士課程への進学を目指す留学生のために、パスウェイプログラムをニューヨークキャンパスで提供。
英語力を向上させるだけでなく、志望する専門分野の基礎や英語力、大学の授業で必要となるディスカッション力、レポートの書き方、リサーチ方法、プレゼンテーション能力など、大学の授業やアカデミックな環境に適応するために必要なスキルを学び、スムーズに学部課程に進めるようさまざまなサポートを行います。
全てのコースワークは、ペース大学の教員により実施。
プログラムを既定の条件を満たして修了した学生は17単位を取得し、Business、Arts and Sciences、Computer Science and Information Systems分野の学士課程1年次へ進学することができます。
主な出願必要書類
- 高校の成績証明書
- 卒業証明書
- 英語能力試験の結果
- テストスコア(任意)
- パーソナルステイトメント
- 推薦状
- 銀行残高証明書
- パスポート
コース期間
パスウェイプログラムの期間は、入学時の英語力により1~3学期(4、8、12ヶ月間)で構成されています。
学費
プログラム名 | 期間 | 授業料 | 入学要件 |
Undergraduate Global Pathways | 1学期(4ヶ月) | $13,000 |
|
2学期(8ヶ月 | $26,000 |
| |
3学期(12ヶ月) | $39,000 |
|
2023年6月為替レート(1ドル=約144円)
開講場所
ペース大学ニューヨークシティキャンパス
ペース大学付属の語学学校での準備
直接進学やパスウェイプログラムに入学するための英語力を持っていない、つまりTOEFL54点以下、またはIELTS5.0以下の高校生がいるかもしれません。ご安心ください。
ペース大学付属の語学学校English Language Institute: ELIでは、入学準備英語コース(Pre-Academic English Program)や集中英語コース(Intensive English Program)などを提供しています。
これらコースを一定のレベルで修了することで、TOEFLスコア免除で進学できるシステムとなっています。
Pre-Academic English Program(入学準備英語コース)
出願する時点で入学に必要な英語力が足りない、英語力を強化したいといった学生が英語力を高めるためのコース。
リーディング、ライティング、リスニングなど、大学の入学要件を満たすために必要なレベルのアカデミック英語力を身につけます。
コース期間
- 12週間(夏)
- 14週間(春または秋)
- 12, 14, 28週間(フルタイム)
学費
コース名 | 時間/週 | 授業料 |
Full-time (4 classes) | 18時間/週 | 12週間(夏) $4,650 14週間(春または秋) $5,400 28週間(春または秋) $10,800 |
参考元:Tuition Prices 2023-2024/ Pre-Academic Program
2023年6月為替レート(1$=約144円)
学費に加えて、登録料、施設使用料、学生健康保険料などを含む諸費用を支払う必要があります。詳細はAdditional Program Feesにてご確認いただけます。
開講場所
ペース大学ニューヨークシティキャンパス
Intensive English Program(集中英語コース)
コース期間
- 6週間(夏)
- 7週間(春または秋)
- 6, 12週間(夏、フルタイム)
- 7, 14, 21週間(春または秋、フルタイム)
学費
コース名 | 時間/週 | 授業料 |
Full-time (4 classes) | 18時間/週 | 6週間(夏) $2,270 12週間(夏) $4,540 7週間(春または秋) $2,640 14週間(春または秋) $5,280 21週間(春または秋) $7,920 |
参考:Tuition Prices 2023-2024/ Intensive English Program
2023年6月為替レート(1$=約144円)
学費に加えて、登録料、施設使用料、学生健康保険料などを含む諸費用を支払う必要があります。詳細はAdditional Program Feesにてご確認いただけます。
開講場所
ペース大学ニューヨークシティキャンパス、ウェストチェスターキャンパス、オンライン
ペース大学が提供するキャリア開発サービス
出典:Career Services/ Facts and Figures
ペース大学は企業や地域社会とのパートナーシップを築き、学生が実践的な職業経験を積むための幅広いサポートを提供。
キャリア支援にも力を入れている大学として知られています。
ペース大学のキャリアサービスでは、学生や卒業生が自己理解を深め、自身のスキルや関心、適正に合ったキャリアの選択を行えるようさまざまな支援を実施。
また、キャリア関連の情報やリソースを多数提供しており、学生や卒業生は、キャリア検索に役立つ求人情報、業界リサーチ、ネットワーキングのヒントなどにアクセスすることができます。
最後に
アメリカ留学と一口にいっても、アメリカには4,000以上もの大学があり、その中から自分に合う留学先を見つけるはたいへんな作業です。
また、大学進学はゴールではなく、一生涯にわたるキャリアのスタート。
自らの夢や将来やりたいことを実現するために学ぶのが本来の目的であり、どんな知識が得られるか、卒業後のキャリアにプラスになるかという視点に立って進学先を選ぶことが大切です。
他大学や企業、官公庁と連携した各種研究活動、専門性と実践力を育む独自の教育システムを構築し、社会にそして未来につながる学びを提供しているペース大学。
ペース大学がキャンパスを構えるニューヨーク市は、ビジネスや観光における世界主要都市の1つで、日常生活の利便性の高さはもちろん、人種や文化の多様に触れながら活気あふれる留学生活を送ることができます。
留学先がまだ決まらない、というみなさんの学校選びの参考にしてみてください。