Aoi 北海道の公立中高一貫IB校出身。2021年に国際バカロレア資格を取得し、2022年にメルボルン大学Bachelor of Scienceコースに進学。専攻は神経科学。トラムに乗るのが下手。よく歩く。 |
目次
海外大学進学を目指したきっかけ
英語に興味を持ったきっかけ
私の場合、洋楽が好きになったことが英語や海外に興味を持つ一番最初のきっかけでした。
洋楽の曲を歌いたいから発音を練習したり、歌詞を理解したいから単語や文法を調べたりなど、洋楽を通じて英語を学ぶのが好きになりました。
最終的には、英語を勉強することが好きになり、英語で授業を受けられる中高一貫のIB校に進学しました。
海外大学を目指したきっかけ
元々、海外大学はお金が多くかかるため無理だと思っていました。
なので、日本の大学への進学しか考えておらず、大学生になったら短期留学ができたらいいな〜ぐらいの感覚でした。
しかし、Twitterを通して海外の大学は全額の奨学金を留学生にも付与するらしいという情報を聞いた時に、「これなら私も行けるかもしれない!」と思ったのが、海外留学を目指し始めたきっかけです。
実際にオーストラリアに限らず、多くの国の大学に出願したのですが奨学金付きの合格をいただくこともできました。
他にも、IBで培った英語力や学びの土台も大学でも活かしたいと思ったことも大きいですね。
メルボルン大学を選んだ理由
まず一番メルボルン大学に惹かれたのは、やりたいことが一番できる点でした。他の大学は、biologyやbiochemistryで出願していたのですが、メルボルン大学は自分が興味のある解剖学や神経科学を重点的に学べます。
だからこそ、「学びたい!」というモチベーションをずっと保つことができる環境なのではないかなと思いました。
他にも、今まで海外に住んだ経験がないため、一人で海外で生活する上でオーストラリアはベストフィットなのではないかと思いました。
解剖学・神経科学について
私は、医学系につながるような勉強、特に解剖学や神経科学を勉強したいと思っています。
元々は人の動きに興味があって解剖学を学ぼうと思っていたのですが、学んでいくうちに実際に動きを作る筋肉や骨よりも動きのコントロールをする脳とか神経への興味が強くなりました。
大学に入ってから授業やクラブ活動で学年や専門分野を超えて多くの研究者や大学院生に出会ってから研究への興味が強くなったことも影響して、まだ解明されていないことが多かったり、新しいテクノロジーを用いて近年世界的に研究活動が活発化している神経科学の分野を専門的に学びたいと思うようになりました。
日本では文系の扱いになる心理学が、メルボルン大学では理系科目としても扱われていて、心理学の授業を受けた時に神経科学の基礎を学ぶモジュールがありました。
そこで初めて脳について学んで興味を持ち、科学分野の基礎教養的な科目を履修した一年目を経て、2年目からは選択できる科目の幅が増えて、自分の興味のある分野をさらに深く学ぶことができました。
今学期は解剖生理薬理が中心なのですが、その三つの科目の全てで一番最初に神経科学系の知識を学んで、神経科学が今までに自分が興味を持ってきた分野と深く関わりのあるベースになっていることも知ることができました。
だからこそ、今後より専門的に神経科学について学ぶことを楽しみにしています。今は、さらにうつ病の発症メカニズムとか幼児期の環境が脳の発達に与える影響とかに興味があって神経科学の分野で研究をしたいと思っています!
中2で骨折して病院に行った時に、骨格(骨・筋肉)に興味を持ち始めたのがきっかけです。
それまでの生物では、植物や環境について学ぶことが多かったのですが、IB Biologyでは、体の仕組みについて詳しく学ぶことができました。こういった応用的な内容を学べたからこそ、自分の体の構造やはたらきについてもっと詳しく知りたいと思うようになりました。
やはり、私の学び続けるモチベーションは、興味を持って調べたり学んだことを周りの友達に共有できる点から来ていますね。
IB生だった時は、クラスメイトに学んだことを共有することが楽しかったですし、深掘りの方法やインプットだけではなく自分で思考する方法を学ぶことができました。
メルボルン大学について
にゃんこ先生解説、メルボルン大学について
メルボルン大学の特徴
まず、大学の規模が大きいところが特徴です。大学院まで入れると、大体5万人ぐらい在籍しています。
また、留学生が多かったり、専攻の種類が豊富だったり、様々な国から大学生が集まっています。
クラブ活動も活発ですね!他にも、大学の近くに動物園や水族館、美術館や博物館、図書館がそろっているので、新たな学びを得やすい環境だとも思います。
まとめると、メルボルン大学は国際性・多様性があり、オーストラリアの文化というよりは、いろいろな文化が集まっている印象があります。
メルボルン大学の好きなところ
研究をいろいろな分野でしている先生方が多いので、研究の第一線の先生の講義を受けることができる点が気に入っています。
特に、理系の授業はレクチャーの内容ごとにエキスパートの先生がいらっしゃって授業をしてくれます。その先生自身の専門領域だからこそ、わかりやすいし、質問してもとても詳しく答えてくれたり、アドバイスに乗ってくれたりします。
他にも、勉強しやすい環境が整えられています。例えば英語が得意じゃない人も希望者は無料の英語のコースや、アカデミックライティングの経験がない生徒向けの無料ワークショップも受講することもできます。
スタッフも多様な国出身の方が多く、留学生へのサポートは手厚いと思います。
でも一方で、留学生だからといって、成績を考慮してもらえることはありません。現地の大学生と同じ土俵に立つ必要がありますが、周りの留学生は例えばディスカッションをするときも、積極的に発言していますね。
メルボルン大学の残念なところ
生徒数が多いからこそ、生徒への個別かつ手厚い対応が無い点が残念ですね。
規模が大きい大学だからこそ、個人的な対応を求めている時でも事務的な対応が返ってくる時があります。
メルボルン大学での学び
私は、Bachelor of Scienceで専攻はneuroscienceです。今学期は、解剖学、生理学、薬理学を勉強しています。一年生は、化学や生物といった基礎的な授業を履修したのですが、2年目から自分の好きな授業を取れるようになりました。
授業について
授業は、先生の話を聞くレクチャーと、得た知識を応用するワークショップ、実験のプラクティカルの授業があります。
学生数が多いため、先生とのインタラクションというよりは、生徒同士のインタラクションが多い印象です。
例えば、ワークショップは、生徒の回答が大きいスクリーンに映し出されて、先生がフィードバックしたり周りの生徒と話す機会が設けられます。
他にも、オンラインで先生に質問できる環境は整えられていたり、医学生のチューターに質問することもできます。
テストや課題について
学部にもよるのですが、私の課題は四択問題、ショートアンサー、グループプレゼンテーション、グループプロジェクト、エッセイがあります。
もちろん、英語が母国語では無いため英語面でのハードルもあるのですが、自分がやりたいことをやっているためそこまで苦しくはないです!
学校がある日の一日
7:00 | 起床、軽く運動、準備 |
朝早く大学に行って予習してから授業に行ったり、そのまま授業に行ったり | |
9:00 | 授業開始 |
12:30 | 寮に帰ってお昼を食べる |
授業後は、クラブ活動をしたりインターンをしたりする | |
17:00 | 授業終了 |
全て終わるから、夜ごはんを寮で食べたり復習したりする |
休日の過ごし方
土日は基本的に休みなのですが、結局友達とカフェに行ったり、図書館で勉強することが多いです(笑)
他にも、メルボルン大学はスポーツの試合などイベントが多いので、友達とイベントに参加したり、料理を一緒にしたりなどたくさんのことをして過ごすことができます!
遊び以外では、インターンの作業をしたり授業の復習や予習をすることもあります。
大学生活を過ごしてみてどんな変化を感じる?
まず、一人で全部やらないといけないからこそ、自分で考えて自分で行動する癖がつきましたね。自分が精神的に強くなったと感じることも多くて、スケジュール管理や体調管理をはじめとした、生活を自分で整える能力がつきました。
他にも、ただ授業を受けるだけという受け身な態度では良くないなと思うようになりました。待つだけではなく、自分から話を持ちかけたり、企画したり、自分から行動しないといけないと思うようになりました。
費用について
学部や履修する科目によって差も出てくるのですが、学費は大体年間400万円ぐらいです。他にも、寮費が年間200万円ぐらいかかりますが、食費が含まれています。
教材は、全部オンラインで見れるためお金をかける必要がありません。私の場合は、JASSOの貸与型の奨学金と学生ローンを受けています。
私は寮で暮らしているのですが、周りの友達はシェアハウスに住んで自炊をしている人も多いです。
受験について
メルボルン大学の入学条件は、専用のポータルサイトに高校の成績、英語のスコア、IBのスコアを提出するだけでした。
コースによってminimum requirementがあるので、そのrequirementを超えていれば受かることが多いようです。
どんな戦略で英語を勉強していた?
海外大学は高三の秋に急に出願することになったため、最初は英検を出せばいいのか?とも思っていました。とりあえずTOEFLを2回、高3の秋と高3の冬に受けてみました。ですが、TOEFLは慣れていなかったですし、準備期間が短かったのもありあまり点数が伸びませんでした。
でも、Duolingo English Testを受験してみたところ、135点という点数 も出たので、もう少し早くDuolingoを受験しておけばよかったと思っています。
単語帳を買って勉強したり、過去問を解いたりしていました。他にも、リスニング・スピーキングはyoutubeの講座を見て勉強していました。
最後に
メルボルン大学はどんな人におすすめ?
まず、国際性・多様性を求める人たちにおすすめです。他にも、勉強をする環境が整えられていて、勉強が好きな人が多いので、大学生活の重点を勉強に置きたい人にもおすすめです。
オーストラリアは、自然も豊かだし、メルボルンは学生の街だからこそ自由時間の使い方が多様だと思います。だからこそ、海外経験がない人たちにも、メルボルンは住みやすさという点でおすすめです!
Aoiさんにとって、海外で学ぶとは?
私にとって、海外で学ぶことは将来の選択肢を広げることに繋がったと思います。英語ができるだけではなく英語を使って学んだことで、日本だけではできない経験ができたと思います。
その経験が、自分が想像もできなかった未来に導いてくれるなと日々感じています。
海外大学で学ぶということは、チャレンジングだし大変なのですが、代わりに得るものは大きいと思っています。大変なことでも終わったあとは達成感が大きいですし、いろいろな場面で自分の成長を感じます。
他にも、海外で学ぶという決断は生半可な覚悟ではできないからこそ、自覚や責任を持って生活することができています。
簡単に戻れないからこそ、継続する努力や挑戦をすることができましたし、挑戦をしたことで得た学びを次の機会に活かせるようになっている。挑戦することを恐れない、また挑戦をしなければいけないと思えるようになっていると思います。
受験生に向けたメッセージ
海外大学進学には多くのチャレンジが伴いますが、だからこそ自分自身を大きく成長させ、未知の可能性に導くことができる場になっているのだと思います。周りの人の力も借りながら一緒に壁を乗り越えていきましょう!