海外MBAの取得費用|大学ランキング別の学費・奨学金情報も

海外MBA 取得費用

ねこ君
海外MBAに興味があって費用について調べてみたけど、普通の人に払えるの?

ねこ君
アメリカのトップスクールだと学費だけでMBA取得までに約2,000万必要だっていう情報を見たよ…僕には手が届きそうもない…

にゃんこ先生
確かに世界の学費は高騰傾向にあるし、気軽に決断できる金額ではないよね。

にゃんこ先生
だけど、世界にはたくさんの大学があるし、費用感もさまざま。視野を広げてみると、可能性が広がるかもしれないよ。

にゃんこ先生
もちろん安ければいいというものでもない。大事なのは、自分のキャリアプランを踏まえて、費用対効果の高い選択をすること。

にゃんこ先生
この記事では、国別・大学別にMBA取得にかかる費用や特徴・魅力を解説していくよ!皆さんの最善の選択のお手伝いになりますように!

 

海外でMBA取得を考えた時、まず一番気になることは、取得までにかかる費用なのではないでしょうか?

海外の学費は高騰傾向にあり、高くて手が届かないと考えていらっしゃる方も多いかと思います。

そこでこの記事では、

  • MBA取得までにかかる学費や総費用
  • 利用可能な奨学金やほかの資金調達手段
  • MBA取得の費用対効果

などについて詳しく解説していきます。

必要な費用は留学先によって大きく差がありますので、本記事では国や地域別に主要なビジネススクールをピックアップしながら徹底的に解説していきます。ぜひ、学校選びにお役立てください!

海外MBA取得にかかる費用【国別の傾向まとめ】

MBA取得までにかかる費用は授業料だけではありません。

授業料の他に、教材費、生活費、交通費、保険代、そして渡航費、ビザ取得費がかかります。家族同伴の場合には、家族の生活費も必要となります。

費用の相場は以下のような要素によって変わるため、どこに留学するかによって大きな違いがあります。

  • 学校のランキング
    • ランキングが高いほど授業料が高くなる傾向があります
  • プログラム取得までの期間
    • 例えばアメリカでは2年制のMBAが一般的、ヨーロッパではそれ以下が一般的です
  • その地域の物価

下表は、世界の主要な学校の公式サイトの情報をもとに、必要な費用の相場を国や地域別にまとめたものです。

総費用の相場を見るとアメリカが一番高く、イギリス、ヨーロッパ、オーストラリアは同じくらいの水準です。

アジアは他の地域に比べると費用が抑えられる傾向にあります。

次章以降で国・地域別に主要な学校をピックアップして解説していきますので、詳細は各章をご覧ください。

地域MBA Ranking
学費総費用期間
アメリカ東・西海岸1-55位2,150万円~2,750万円3,200万円~4,000万円2年
中西部12-42位1,780万円~2,700万円2,600万円~4,000万円2年
南部41-90位1,400万円~2,350万円2,250万円~3,000万円2年
イギリス4-64位840万円〜2,350万円1,500万円~3,000万円1年または2年
ヨーロッパ5-32位1,100万円〜1,800万円1,400万円~2,350万円10ヶ月~15ヶ月
オーストラリア30-75位880万円〜1,150万円1,600万円~2,150万円1-2年
アジア24-46位430万円〜1,200万円650万円~1,500万円12ヶ月~21ヶ月
  • 生活費については、各ビジネススクールの公式サイトに掲載されている数字をベースとして計算しています。
  • 渡航費やビザ取得費用は含まれていません。
  • 単身ベースで計算しており、家族同伴の場合の家族の生活費等は考慮していません
  • ※QS 2024グローバルランキング(以下同様)

 

ねこ君
アジアのMBAは頑張って貯金したらなんとかなるかも!

 

アメリカMBAにかかる総費用の相場

アメリカのMBAは、通常は2年間のプログラムですので、2年間の費用が必要です(一部1年制のMBAもあります)。

MBA取得にかかる総費用の相場は、USD150,000~USD250,000、日本円で2,400万円~4,000万円です(1ドル=160円計算)。

なお、アメリカのMBAプログラムは地域によって特徴がありますので、地域別に詳細を解説していきます。

 

ランキング上位校が多い「東・西海岸」

MBA取得にかかる総費用の相場は、USD 200,000〜USD 250,000、日本円で3,200万円~4,000万円です(1ドル=160円計算)。

アメリカの金融経済の中心の東海岸のニューヨーク、ボストン周辺、また起業家の多い西海岸のカリフォルニア、シアトルには、世界トップ20位のMBAが多くあります。

大都市周辺のため、物価が高い地域でもあります。

 

伝統的なビジネススクールも多い「中西部」

MBA取得にかかる総費用の相場はUSD160,000〜USD 250,000、日本円で2,600万円~4,000万円です(1ドル=160円計算)。

アメリカの中西部は、製造業や農業の中心地です。安定した経済基盤と伝統的なビジネススクールが多いのが特徴で、世界のトップ20にランキングするMBAもあります。

東部や西部に比べると学費や生活費が少し低めです。

ケロッグはアメリカのMBAには珍しく、1年制のMBAプログラムを提供しています(2年制もあり)。またケリーは、公立大学のMBAのため、学費は低めです。両校ともUSD160,000程度、2,600万円弱となっています。

シカゴ大学は中西部では高く、USD 250,000(4,000万円)ですが、他は、USD200,000 (3,200万円)程度となっています。

 

学費・生活費が安い傾向の「南部」

MBA取得にかかる総費用の相場は、USD140,000〜USD200,000、日本円で2,250万円〜3,000万円です(1ドル=160円計算)。

アメリカの南部は、エネルギー、ヘルスケア、物流など多様な産業が発展しています。

このエリアには、アメリカのMBAの中で20-40位に入るMBAがあります。他の地域に比べてランキングは低めですが、学費が安めで、低コストの生活環境も魅力です。

エモリー大学は、1年制のMBAプログラムも提供しています。テキサス大学オースティン校とジョージア工科大学は、公立学校ですので学費が低くなっています。

生活費が書かれていない学校もありますが、生活費を入れても、USD200,000以下の計算となります。

 

イギリスMBAにかかる総費用の相場

MBA取得にかか総費用の相場は、£60,000~£143,000、日本円で1,200万円~3,000万円です(1ポンド=205円計算)。

イギリスのMBAの特徴は2年と1年の学校があることです。ロンドンビジネススクールとマンチェスタービジネススクールのみが2年制で、他のMBAは1年制です。

イギリスビジネススクールは、ランキング順と費用が比例しています。ロンドンビジネススクールはランキングが世界4位と高く、総費用は一番高く3,000万円ほどとなりますが、アメリカの世界トップ20のビジネススクールよりは低い設定です。

オックスフォードとケンブリッジも世界ランキングの高いMBAコースですが、1年制のため、総費用は2,000万程度とアメリカよりも低い設定です。

他の学校は1,500万円以下で、アメリカのビジネススクールに比べると安い設定となっています。

イギリスのトップの学校を卒業するとイギリスの社会のトップとの人脈ができ、世界で活躍する人も多いため、卒業後のグローバルネットワークができることが魅力です。

QS MBA Ranking学費総費用期間
ロンドンビジネススクール4£115,000£143,17015, 18, 21ヶ月
ケンブリッジ(ジャッジ)9£72,000£90,6251年
オックスフォード(サイード)18£78,150£101,6101年
ウォーリック大学36£53,750£73,1401年
マンチェスタービジネススクール49£48,000£67,80015ヶ月又は18ヶ月
エジンバラ大学64£40,900£61,4501年〜21ヶ月

なお、学生ビザ申請時に、1年150ポンドの健康保険付加料を払うことで、イギリスでの医療費は無料となります。

 

ヨーロッパMBA取得にかかる総費用の相場

MBA取得にかか総費用の相場は、€83,000〜€138000、日本円で1,400万円~2,350万円です(1ヨーロ・スイスフラン=170円)。

ヨーロッパには世界のトップ30位に入るビジネススクールが多くあります。

ヨーロッパの学校のMBAは、10ヶ月から16ヶ月の短期間でMBAが取得できることが魅力です。(学校によっては、交換留学をする場合はもう少し期間が長くなります。)

費用的には、世界ランキングから考えると、アメリカに比べて低くなります。卒業後にヨーロッパのビジネスに関わりたい人には良い選択ではないでしょうか。

QS MBA Ranking学費総費用期間
HECパリ (フランス)5€98,000€122,82516ヶ月
IE ビジネススクール(スペイン)8€82,300€108,47511/15ヶ月
IESE ビジネススクール(スペイン)9€105,000€137,70015/19 ヶ月
INSEAD (フランス)11€103,500€127,58910 ヶ月
ESADA(スペイン)19€77,500€108,63012/15/18 ヶ月
SDA ボッコーニ(イタリア)21€75,000€103,80012-15 ヶ月
IMD (スイス)27CHF 80,000CHF 133,50012ヶ月
ERASMUS (オランダ)32€65,000€83,00012ヶ月

(※)IEビジネススクールとESADAは15ヶ月、ボッコーニは12ヶ月として計算しました。

 

オーストラリアMBA取得にかかる総費用の相場

MBA取得にかかる総費用の相場は、A$150,000〜AS$200,000、日本円で1,600万円〜2,150万円です(A$1=107円計算)。

オーストラリアのMBAでグローバル30位から100位に入っているビジネススクールは4校あります。12ヶ月から2年のコースがあるため、費用は様々です。

オーストラリアの場合は、学費よりも生活費が高いので、学習期間によって総費用が大きく変わります。

総額としては、イギリスやヨーロッパと同程度ですが、ランキングを考えると、イギリスやヨーロッパよりも割高になります。

しかし、日本に近いこと、またアジアの勉強も一緒にできることを考えると、アジアでも英語圏でMBAを取得したい場合には、良い選択と言えるでしょう。

QS MBA Ranking学費総費用期間
メルボルンビジネススクール30A$106,650A$194,5302年
ニューサウスウェールズ大学ビジネススクール (AGSM)31A$81,720A$132,32012ヶ月
シドニー大学ビジネススクール50A$82,500A$158,40018ヶ月
クイーンズランドビジネススクール75A$91,421A$149,83118ヶ月

 

 

アジアMBA取得にかかる総費用の相場

MBA取得にかかる総費用の相場は、以下のとおりです。

シンガポール:SGD100,000~SGD110,000、日本円で1,200万円~1,300万円(1SGD=119円計算)

香港:HKD750,000、日本円で1,500万円(HKD1=20円計算)

中国: CN¥300,000〜CN¥530,000、日本円で650万円~1,150万円(1CN¥=21.6円計算)

 

アジアには世界20-50位にランキングするMBAが多くあります。

欧米に比べて、費用は大変低く抑えることができますので、アジアで活躍したい人には、費用対効果が高い選択となります。

QS MBA Ranking学費総費用期間
シンガポール国立大学 (NUS)24SGD 94,830SGD 110,95517ヶ月
清華大学(SEM)(中国、北京)28CN¥198,000CN¥290,40021ヶ月
南洋理工大学 (NTU)ビジネススクール (シンガポール)34SGD 81,750SGD 101,45012 ヶ月
香港大学ビジネススクール35HK$588,000HK$774,0001年
CEIBS(中国)38CN¥478,000CN¥526,00016ヶ月
シンガポール経営大学(SMU)43SGD 76,300SGD 105,60015 ヶ月
香港科技大学(HKUST)46HK$600,000HK$739,00012ヶ月または16ヶ月

(※)HKUSTは、12ヶ月で計算しています。

 

【MBAの資金調達方法】奨学金・教育ローン・社費留学という選択肢

国やスクールによって差はあるものの、MBA取得費用が高額であることには違いありません。ここでは、費用でMBA留学をあきらめないための資金調達の選択肢をご紹介します。

MBAに適用可能な奨学金

ビジネススクールが提供する学校提供奨学金と外部団体の奨学金があります。支給額やもらえる対象者は様々です。

学校提供奨学金

「ニードベース」と呼ばれる経済的に必要のある人への奨学金と、「メリットベース」と呼ばれる学力や能力ベースで支給される奨学金があります。

メリットベースの奨学金は、学校へ出願するときに自動的に対象となり選考に入るものと、それぞれの奨学金に自分で応募する場合とがあります。

各ビジネススクールで提供している奨学金が違い、また給付対象も異なります。どの学校のサイトにも奨学金のページがありますので、確認してください。

 

 外部団体の奨学金

修士号を海外で取得するための外部奨学金はいくつかあります。奨学金には給付型と貸与型の2種類があります。給付型の場合、返済の必要はありません。

ここでは、海外MBA取得を対象とした、主な給付型奨学金をご紹介します。

 

また、海外留学のための奨学金検索のサイトをいくつかご紹介します。

 

教育ローン

教育ローンという選択もあります。

国の教育ローンは日本政策金融公庫のもので、海外のMBAにも適用できます。民間銀行からも教育ローンを組むことができます。

貸与式の奨学金の返済はMBA卒業後となりますが、教育ローンの返済は、借りた直後から始まります。

 

MBA社費留学

社費留学は、退職することなく、卒業後の職場も確保されていることから、最も理想的なパターンです。

会社の規定によって異なりますが、学費、滞在費、旅費、テキスト代、ビザ申請費用、さらに給与も支払われることも多いようです。デメリットは、転職がしばらくの期間できないことです。

ご自身の勤めている企業にMBA社費留学制度がある場合、迷わず応募してはいかがでしょうか?

 

 

MBA留学の価値はある?卒業後のキャリア・年収を解説

これだけの投資をして、MBA取得するだけの価値があるのでしょうか?

この疑問に答えるために、まずはフィナンシャルタイムズ2024年のグローバルMBAランキングの中からMBA卒業後の平均年収のランキングを見てみましょう。

海外MBA卒業後の平均年収ランキング

  1. スタンフォード大学 USD250,650
  2. ハーバード大学 USD246,509
  3. ペンシルベニア大学 (ウォートン)USD245,772
  4. コロンビア大学 USD232.760
  5. MIT (スローン)USD229,639
  6. シカゴ大学 (ブース) USD228,901
  7. UCバークレー (HAAS) USD218,992
  8. ノースウエスタン大学(ケロッグ) USD216,134
  9. 上海財経大学  USD211,978
  10. ダートマス大学(タック)USD211,515
  11. ニューヨーク大学(スターン) USD205,262
  12. デューク大学 (フークア)USD204,186
  13. SDAボッコーニ USD202,534
  14. ヴァージニア大学 (ダーデン)USD 202,371
  15. イエール大学  USD199,746
  16. INSEAD USD198,904
  17. UCLA (アンダーセン)USD196.204
  18. インディアン・インスティテュート・オブ・マネージメント・アフマダーバード  USD194,595
  19. コーネル大学(ジョンソン)USD194,543
  20. カーネギーメロン大学 (テッパー)USD193,908

参照:FT MBA2024

トップのMBAを取得したあと、確かに大変高い年収を稼げることになります。QSが2019年に実施した調査によると、MBA 卒業生は平均 77% という大幅な給与の増加が期待できるとされます。

 

MBA卒日本人の平均給料

では、日本人にスポットを当てて比較してみるとどうでしょうか。

トップ10カ国のMBA給与2019年版によると、日本人のMBA取得者の平均年収は8万ドル、ボーナスは平均約2万6,600ドルで、全体の平均報酬は10万6,600ドルとされています。この時のレートは、1ドル=108円でしたので、日本円では1,150万円です。

令和4年分民間給与実態統計調査によると日本の正社員の平均年収は458万円ですので、この数字から考えると、MBA取得者の平均年収が日本でも高いことがわかります。

 

MBA取得によるキャリアアップ

それではキャリアはどうでしょうか?

MBA取得の経験をうまく活かせば、キャリアチェンジを実現させることも可能です。

私個人としては、日本の大学卒業後、製造業に就職し平均的な初任給を受け取りました。MBA取得後には、MBAで学んだ幅広い経営学をベースに世界4大会計事務所の1つのコンサルタントに転職しました。

そこでは幅広くビジネスをアドバイスすることができたためキャリアが広がり、マネジメントにまで昇進しました。 MBAを取得していなければ、このキャリアには繋がらなかったため、私としてはMBAはとても価値のあるものとなりました。

 

費用を安く抑えたいならオンラインMBAという選択も

この記事では国別・地域別にMBA取得にかかる学費や生活費などを解説してきましたが、費用を抑えて海外MBA取得を目指すなら、オンラインMBAという選択肢についても検討してみるとよいかもしれません。

オンラインMBAなら留学費用そのものがかからず、日本で働きながら海外MBAを取得できるというメリットがあります。

学費はスクールによって幅はありますが、フルタイムのMBAと比較して低めに設定されている傾向にあります。

オンラインMBAの特徴や費用感については以下の記事で詳しく解説しているので、参考にしてみてくださいね。

 

 

まとめ

今回は海外MBA取得にかかる総費用と資金調達方法、MBA取得後の年収などについてみてみました。

MBA取得にかかる費用の相場は留学先によってさまざまだということがおわかりいただけたでしょうか。

世界的に費用は高騰傾向にあるため高くて手が届かないと思われている方も多いかもしれませんが、世界のビジネススクールに幅広く目を向けてみることで、可能性が広がるかもしれません。

 

なお、どの国の大学に行くかは、その後のキャリアに大きく影響を与えます。ランキングや費用だけで判断するのではなく、自分のキャリアビジョンを明確にしたうえで留学先を検討し、費用対効果を判断してください。

私、個人としては、MBA取得により、給与は大きくアップ、またキャリアも大きく変えることができましたのでMBA留学をしてよかったと思っています。皆さんが最善の選択ができることを願っています!

 

にゃんこ先生
最後に、当サイトでは海外大学・大学院進学のサポートやTOEFL・IELTS対策専門のオンラインコースも提供しているよ!!留学準備や出願でお悩みの方は、遠慮なく連絡してね!

 

ねこ君
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にゃんこ先生
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にゃんこ先生
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