目次
そもそもビジネススクール、MBAとは?
ビジネススクールとは?
国際的には経営学および関連した科目を教える学部から大学院レベルの高等教育機関を指す。
日本においては修士 (経営学)や経営管理修士 (専門職)などの学位を授与する大学院の修士課程や専門職学位課程を指す場合が多いが、欧米社会におけるビジネススクールとは、学部教育、大学院教育、ノンディグリー教育で構成される。
出典:Wiki
社会人のみんなが目指しているビジネススクール、又はこのウェブサイトで議論しているビジネススクールは基本「大学院教育/修士課程」のこと。
企業の管理層・リーダーになりたい人、ソーシャルビジネスを始めたい人、ベンチャーを起業したい人等に、経営戦略、財務や税務、マーケティング、マネージメント等必要な知識を教え、経営判断の能力を磨き、リーダーシップが取れるビジネスパーソンを育てる場所だ。
MBAとは?
経営学修士(Master of Business Administration、MBA)は、経営学を修めたものに対して授与されることのある専門職学位である。
英米圏においては実務経験(AMBAは3年と規定)を有する社会人を対象としたマネジメントプログラムを提供するビジネススクール(経営大学院)、日本においては大学院(修士課程または専門職学位課程)が、これを授与する。
出典:Wiki
ビジネススクール(大学院)では、ファイナンスを専攻したい人はMaster of Finance、会計を専攻したい人はMaster of Accounting/Accountancy、マーケティングをやりたい人はMaster of Marketing、ビジネスのデータ分析を専攻したい人はMaster of Business Analytics、等々、様々な学位が用意されている。
MBAは、経営学修士ということで、ビジネススクールが提供する学位の一つ。上記に挙げた例は専門性の高い学位だが、MBAはジェネラルマネージメントが中心なので、経営管理の全般を学ぶことになる。
そのため、MBAは会計士や税理士のような独学でも取得できる「資格」ではなく、「学歴・学位」となる。MBAの取得方法は、ビジネススクールの関連修士課程に入学し、卒業することだ。
MBA取得のメリットは?
MBAのメリットを簡単にまとめると以下の6があげられるだろう。
- キャリアチェンジ、或いは同じキャリアで一つ上のポジションは狙える。
- 年収アップ。
- 人脈・ネットワークが広がる。
- 海外で就職するチャンスが広がる。
- 英語力アップ
- 人生経験
どこのビジネススクールでMBAを取得する?
MBAと言えば、ランキングの上位を見れば分かるが、まずは発祥地のアメリカ、次はヨーロッパ、その次はシンガポールや香港等のアジア諸国となる。
日本国内においても、国立の一橋大学や京都大学、横浜国立大学から、私立の慶応、早稲田ビジネススクール、名古屋商科大学、民間のグロービス経営大学院まで色々MBAプログラムがあり、卒業生や企業からの評判も悪くない。
しかし、世界ではまだまだ日本国内の学校は知名度が低く世界ランキングにも入っていないのが現状だ。講師(教授陣)やカリキュラムの内容等も海外のトップ校と競えないレベルではある。
MBAのプログラム期間は?
ヨーロッパのMBAプログラムは10ヵ月~約1年半の期間が主流。アメリカや日本では2年プログラムが普通、もちろんアメリカの一部の学校も1年制プログラムを提供している。
フルタイムかパートタイム(夜間)か?通学か通信か?
海外のビジネススクールに進学するなら、必ずフルタイムの通学制のプログラムになる。フルタイムでないと学生ビザを発給してもらえないのだ。
日本のビジネススクールを検討すれば、キャリアを中断せず、夜間のコースや通信制も選べる。
近年、オンライン教育も流行ってきているので、一部の海外の大学はオンラインMBAコースを提供しているので、日本(どこでも)にいながらMBAを取得できるようになった。
海外MBAの入学要件・難易度
まず入学要件/受験資格を見てみよう。
- 学歴
MBAを修了したら、修士号が取れるため、入学時の学歴要件は最低でも学士(四年制大学卒業)レベルが必須。
- 職歴・実務経験
大卒から直接に入れるプログラムもあるが、多くのビジネススクールは職歴2年以上、又は3年以上と決めてある。実際各大学の入学者の平均職歴経験年数を見ると、5-6年が最も多い。
- 学力
GPA(大学の成績を測る指標):一部の大学は3.0或いは3.3等を最低要件として設けている。多くの大学ははっきり最低要件を提示していないが、入学者の平均GPAを見れば一つの参考になる。
GMAT或いはGREスコア:二つとも英語での試験だが、英語力の試験というより、数学能力、クリティカルシンキング、分析能力、問題を解決する能力等総合的に測る試験となる。
- 英語力
TOEFL iBT (120点満点)或いはIELTS (9.0点満点)のスコアは主流。近年PTE (Pearson Test of English Academic)という試験も少しずつ認められるようになってきた。
ヨーロッパのビジネススクールはほぼTOEFL、IELTS両方受け入れ、稀にTOEICスコアも認めるところもある。アメリカでは基本的、TOEFL/IELTS両方受け入れるが、偶にIELTSを認めない学校がある。
学校によって求めている最低要件が異なるが、TOEFL iBT 90点で足りるところもあるし、最低で110点が必要なビジネススクールもある。例えば、ハーバードビジネススクールの最低要件は109点だ。
IELTSに関しては最低要件が6.5~7.5の間のことが多い。
TOEFLとIELTSどちらを受ければ良いかについて、TOEFL iBTとIELTSどっちが簡単?選び方と違い、特徴を徹底比較という記事を読んでみよう。
基本的に必要な出願書類一覧
- 出願申込表(Online Application Form):各大学のホームページよりアクセスして提出。
- 大学成績表(Transcript):英文
- 履歴書/レジュメ(CV/Resume):英文
- エッセイ(Personal Statement):学校によって特定のテーマのエッセイの提出も必要。
- 推薦状(Letter of Recommendation):2-3通。学校によって異なる。
- GMAT/GREスコア:該当試験の運営側より直接に送付。
- TOEFL/IELTSスコア:該当試験の運営側より直接に送付。英語圏の国で高校や大学を卒業した場合は免除可能。
- インタビュー(Interview):Skype等を通じてオンラインで行うことが多い。
MBAの費用と取得後の年収
MBAの学費と諸費用
海外のMBAプログラムに入学しようとする際、考えなければならない費用は下記の通り。学費や生活費などを考えると1年で1000万円以上はかかるのが一般的だ。
- 学費:学校によって年間約4万~約8万ドル(約500万~800万)で、バラつきがある。
- 現地の滞在費・生活費・渡航費:国・地域・学校のロケーション(市内か郊外か)等によって大幅に変わるので、事前に調べておこう。
- 機会損失:仕事をしていない1年か2年に失った年収等。
日本国内のMBAプログラムの学費は海外と比べると相対的に安い、
一橋の年間数十万円程度から、早稲田WBS・慶応の約150万程度で、パートタイムや通信課程の場合、キャリアを継続しながらできるので、海外でMBA取得するより経済的な負担が相当少ない。
現地の家賃・交通費・買い物の相場等について調べる際、下記のサイトを活用しよう。国かCity名を入れるだけでいろいろ分かるのでとても便利。
https://www.numbeo.com/cost-of-living/
MBA留学で使える奨学金
MBAでかかる学費や費用を聞くだけで、留学を諦めることはしないでほしい。
奨学金でまず狙いたいのは、学校から貰える学費免除の奨学金だ。こちら基本的に1stや2ndラウンドで出願し、GMAT/GREやTOEFL/IELTSの点数が高い受験者に与えられることが多い。
この他にも、下記のようなMBA留学でも貰える奨学金も存在するため、積極的にチャレンジすることをおすすめする。
卒業後の年収
さて、いろいろな入学要件をクリアし、莫大なお金と時間を投資し、MBAを取得してからどんなリターンが期待できるのか?
出身校、就職先の国・地域の給与水準、業界・職種、入学前の職歴等々によって、それぞれのMBA卒業生の年収は大幅に違ってくる。
各大学が公開している就職データを見ると、MBA生卒業直後の年収の平均値又は中間値は、アメリカ9万~13万ドル程度、ヨーロッパ7万~10万ドル程度、アジア6万~8万ドル程度。
あくまで平均値のため、その中にはかなり多くもらった人が平均を引き上げている可能性には十分考慮してほしい。また、日本のデータは未公開なので何とも言えない。
世界/アメリカMBAランキング
» アイビーリーグは合格率30%!?アメリカMBA合格率とランキング
北アメリカのMBA
アメリカ
Georgia Institute of Technology (Scheller)
Georgetown University(McDonough)
Northwestern University (Kellogg)
University of California Los Angeles (UCLA)
University of North Carolina-Chapel Hill (Kenan-Flagler)
University of Pennsylvania (Wharton)
University of Southern California (Marshall)
University of Virginia (Darden)
University of Washington MBA (Foster)
University of Wisconsin(Madison)
カナダ
University of Toronto (Rotman)
ヨーロッパのMBA
イギリス
アジア太平洋のMBA
学校選びのポイント
» どの大学院に出願すべき?「スコア別」悔いのない留学・学校選び
» アイビーリーグは合格率30%!?アメリカMBA合格率とランキング
» アメリカ留学に必要なGMATスコアは? ランキングとスコアの目安
» ランクが高いほど学費も高い!?MBAランキングと留学費用
はじめまして、
とても良質な記事で大変参考になりました。
にゃんこ先生は経験者なのですか?
将来起業や現在の刺激の足りない日々を変えたいと思い、MBA留学を視野にいれはじめました。
色々ご教示頂けると嬉しいです。
パブリック表示と、画像が残ることを認識出来ていなかったです、、!
出来ればコメントの非表示とクローズドで、ご相談できれば幸いです。
せっかくなので、個人情報を消してコメントを残しておいたよ。
このサイトはMBA留学経験者やTOEFL、IELTS等の高得点者たちによって運営されているので、色々と留学や英語学習に役立つ情報を提供できているんだ。
もし、留学で質問などがあれば他の人にも役に立つので、コメントしてもらえると喜んで答えるよ!
質問があります。高卒でMBA取得を目指しています。ハーバードビジネススクールは大卒の資格は必須条件ではないと聞きました。高卒がハーバードを目指したらバカみたいな話ですが、目指すだけ目指して見たいのが本音です。
高校時代は勉強など家出したことがなくbe動作でさえ分からない状態でした。この1年間本気で英語に取り組んだと言われれば全く取り組んでいませんでしたが、最近目標を固めて毎日勉強に励んでいます。
そもそも高卒でMBA取得は100%不可能なのでしょうか?長くなりましたが、本気なのでどうか質問に答えてくれたら幸いです。失礼いたします。
こんにちは、質問ありがとう。
ハーバードビジネススクールのホームページを見ると、MBAは大卒が要件の一つになっていることがわかる。
https://www.hbs.edu/mba/admissions/application-process/Pages/default.aspx
MBAは修士号のため、どのビジネススクールでも基本は学士号(四年制大学卒)が出願要件の一つ。4年制大学を出ていない場合、相当する学力(3年制の学士号等)があることを証明しなければならず、具体的には志望校のアドミッションオフィスに確認しておいたほうが良いね。
アドミッションに連絡する前に、下記を行うとより真剣に対応してもらえるはず。
1)TOEFL(またはIELTS)とGMAT(またはGRE)でそれなりの点数を取得
2)なぜMBAを取りたいのか、MBAを取ってどのようなことを実現したいのかを十分に考えて、自分のストーリーを語れるようになる
高卒でMBAを目指すのは、大卒よりハードルがかなり高くなるけど、優れたTOEFLとGMATスコアや経歴で、自分の優秀さを証明できれば、大学側が例外で採用してくれる可能性はゼロではないはず!
専門卒でも難しいですよね。
そうだね、基本的には出願にあたり4年制大学の学位が必要になるのが一般的だね・・
因みに最近はhultというビジネススクールから連絡が来ますが、こちらは記載がないですがどんな学校でしょうか。
こちらで紹介しているのは大体、アメリカや世界ランキングで上位50程度のビジネススクール。Hultはランクインしていないので、紹介していない。
入学難易度でいうと、ここで紹介している大学と比べると簡単なほうかな。
こんにちは。
TOEICを受け入れる大学(MBA)があると記載ありましたが具体的にスクール名を教えていただくことは可能でしょうか?
またもし出せるスコア水準をご存知でしたら教えてください。(TOEIC900後半を持っています)
またDuolingo受け入れ大学(MBA)に関しても大学名はよく聞くのですが、(Tuck ,Booth)
何点から受け入れているのかの情報を見つけられませんでした(ハーバードを除く)
こちらも大学名と水準が分かれば教えていただけると大変助かります。
以上よろしくお願いいたします
TOEICは知っている限り、HECやINSEADは認められてはいるけど、そう多くはないよ。
TOEICで出願するなら選択肢がかなり限られることは覚悟しておいたほうが良い。必要な最低スコアはそれぞれの大学のHPで確認してね。
Duolingoに関しては、コロナ禍において、TOEFL・IELTSの受験ができないこともあるので、採用されてきたけど、
最近はTOEFL・IELTSが通常通り受けられるようになってきたこともあり、Duolingoを認めなくなる(認めなくなった)学校も増えてきたみたいだね。
私達はあくまでTOEFL・IELTS推奨で、Duolingoについては多くの情報を集めていないので、ご自身で大学のHPで情報収集してみてね!