北島、南島の2つの主要な島と周辺の小さな島々で構成される島国ニュージーランド。
面積は日本のおおよそ4分の3の広さですが、人口約520万人(※)と人口密度が低く、広大な山脈、どこまでも続く海岸線、緑深い原生林など、ニュージーランドには手つかずの大自然がたくさん残っています。
決して大きな規模の国ではないニュージーランドですが、環境やジェンダーギャップなど、世界中の国々が抱える問題にも積極的に取り組み、社会全体が多様性を受け入れる環境づくりを推進。
そうした社会のあり方が世界からも高く評価されているニュージーランドは治安もよいため、留学先として人気が高く世界中から多くの学生が集まります。
そんなニュージーランドには8つの大学があり、その全てが国立の総合大学。
どの大学を選んだとしても、教育水準やカリキュラムがUniversities New Zealandという専門機関によって管理されているため大学間でのレベルの差はありませんが、ニュージーランドの大学ではそれぞれが得意とする分野が異なります。
そこで今記事では、「マッセイ大学」をご紹介。マッセイ大学は、ニュージーランド北島に3つのキャンパスを有するニュージーランド最大の学生数を誇る大規模大学の1つで、獣医学、農学、航空学といった人気の学部をもつ国立総合大学です。
この記事の著者:Antieやや
タイ在住。語学力を活かし現地でボランティア活動を中心に毎日を過ごす。バンコクでインターナショナルスクールを卒業し、イギリスの大学で心理学、大学院で戦略マーケティングを学んだ息子あり。
目次
ニュージーランドの名門校:マッセイ大学(Massey University)とは
マッセイ大学の基本情報と歴史
基本情報
名称:Massey University(マッセー大学)
ホームページ:https://www.massey.ac.nz/
所在地:Massey University Private bag 11 222 Plmerston North 4442 New Zealand
電話番号:+63 6 350 5701
創立年:1928年(正式にカレッジとして開校)
学校形態:大学・大学院、遠隔教育
学生数:全学生数 30,000名~※
歴史
マッセイ大学の起源は、1928年に正式に開校したマッセー農業カレッジにあります。
農業大学設立までの一連の展開は、1879年以来、農業における実践的な教育の必要性を明示していた当時の政治家たちの努力が結実したものですが、その中核となる人物が、ニュージーランド元首相の William Ferguson Massy。
1912年に就任演説を行い、ニュージーランドの北島に農業大学を設立することを優先順位として発表しました。
その後、ビクトリア大学カレッジとオークランド大学カレッジという2つの農業学校は1926年のニュージーランド農業大学法に基づき統合。大学の建学に尽力した元首相に献名し、1927年にマッセー農業カレッジと改名されました。
マッセー農業カレッジの組織改革は続き、1961年にマッセーカレッジ、1963年にはマッセーカレッジ・オブ・マナワツへと改名。
1963年のマッセー大学法により完全な自治権を得た大学は、翌年に学位授与の権限を与えられ、1966年には現在の大学名である「マッセー大学」となりました。
スクールとカレッジの紹介
マッセイ大学は、学士課程レベルまたは大学院の過程を有する5つのスクールまたはカレッジに分けられ、それぞれが専攻分野をさらに細分化したスクールを設置。
幅広い学修分野の中から自身のニーズに合わせて受講したい科目を選択することができます。
- マッセー・ビジネススクール(Massey Business School)
- クリエイティブアーツ学部(College of Creative Arts)
- 健康科学部(College of Health)
- 人文社会科学部(College of Humanities & Social Sciences)
- 理学部(College of Sciences)
大学ランキングと国際評価
出典:World Rankings
マッセイ大学は、イギリスの大学評価機関 (Quacqualli Symonds: QS) が公表している世界の大学ランキング、QS World University Rankings 2024で239位にランキングされており、同じくQS が独自に展開する大学パフォーマンス評価 QS Stars (※)で、5 Star Plus の最高評価を獲得しています。
また、2023年度QS世界大学ランキングの専攻別ランキングでマッセー大学は4つの専攻にて世界トップ100にランクイン。特に、同大学の獣医学は世界的にもトップレベルに位置づけられています。
- 獣医学 28位
- 開発学 29位
- 農林学 60位
- コミュニケーションとメディア研究 51-100位
(※)QS Starsとは、教育力、就職力、研究力、国際性、学習環境、社会制度などの項目に基づき大学の特徴や強みを点数化し、1から5の星で格付けし評価を行う国際的な外部評価システムです。
マッセイ大学の学費・留学費用と奨学金
学費と留学費用の目安
1.学費
マッセー大学の学士課程では、学部/ 専攻により異なる学費 (約277万円~)を設定。また現地の学生と留学生によっても学費が大きく異なります。
2024年度入学生(留学生)の授業料は下記のとおりです。
Undergraduate degree- subject area | Estimate of tuition fees for each year |
Agriculture | NZ$37,640 |
Arts | NZ$30,450 |
Aviation (Air transport pilot- first year 180 credits) | NZ$102,154.50 |
Aviation Management | NZ$33,880 |
Business | NZ$33,880 |
Computer Science | NZ$36,490 |
Design | NZ$37,470 |
Engineering | NZ$40,560 to A$44,660 |
Medical Laboratory Science | NZ$40,560 |
Nursing | NZ$37,640 |
Science | NZ$37,640 |
Speech Language Therapy | NZ$40,560 |
Technology | NZ$40,560 to A$44,660 |
Veterinary Science (year 1) | A$53,050 to A$74,950 |
Veterinary Science (year 2 to 5) | A$74,950 |
参照:Tuition fees for international students/ 2024 fees
学費についての詳細は各専攻のページ、またはTuition fees for international students にてご確認ください。
2.滞在費
マッセー大学留学中の一般的な滞在方法は大きく分けて、寮、ホームステイ、アパート/ シェアハウスの3つの方法があります。
滞在先の選定は、留学生活を安全かつ順調にスタートするために非常に大切。自分に合った滞在スタイルでスムーズな留学をスタートしましょう。
- キャンパス内の学生寮に滞在
マッセー大学の3つのキャンパスには、食事付き学生寮、共有アパート、プライベートのスタジオなどを完備。学生は自分の予算と好みに合わせた滞在先を選ぶことができます。
Auckland Campus | 〈例〉Pukeko Tui and Weka halls ・NZ$17,360(約158万円)Full year ・17才から25才が入居 ・個室 ・食事2食付き ・水道光熱費、インターネット、フィットネス会員込みAuckland Campus の宿泊施設についての詳細はこちら→Auckland accommodation overview |
Manawatu Campus | 〈例〉Matai Tawa & Totara halls ・NZ$17,360(約158万円)Full year ・17才から23才が入居 ・個室 ・食事2食付き ・水道光熱費、インターネット、フィットネス会員込みManawatu Campus の宿泊施設についての詳細はこちら→Manawatu accommodation overview |
Wellington Campus | 〈例〉Whanake hall ・NZ$16,674~(約151万円~)Full year ・18才から23才が入居 ・個室またはシェアルーム ・食事なし ・水道光熱費、インターネット、フィットネス会員込みWellington Campus の宿泊施設についての詳細はこちら→Wellington accommodation overview |
- ホームステイ
ホームステイは現地の一般家庭に滞在し、ホストファミリーと呼ばれる受け入れ家庭と一緒に生活する滞在方法。ホームステイは、ニュージーランド留学中の代表的な滞在方法の1つです。
マッセー大学のホームステイオフィスでは、審査を経てホストファミリーとして承認された家庭の中からホームスティ先を紹介。安心・安全な環境で生活できるよう、大学が入居を手配する際には十分に配慮しています。
事務手数料:NZ$350(約3万2000円)
オークランド:NZ$355/ 週(約3万2000円)
パーマストンノース:NZ$310/ 週(約2万8000円)
個室
食事3食付き
水道光熱費、インターネット込み
※ホームステイについての詳細はこちら→Choosing homestay accommodation
- アパート、シェアハウス
現地生活に慣れ、より独立した環境で過ごしたい学生には、自己手配によるアパート、シェアハウス等の利用も可能。
民間の宿泊施設の確保やルームメイトを探す際には、地域の新聞、大学の掲示板、口コミ、不動産仲介業者等を介して自力で探し、交渉する必要があります。
※アパート、シェアハウスについての詳細はこちら→Flatting and private accommodation
※ニュージーランド全土の平均家賃についての情報はこちら→Average rents across New Zealand from New Zealand now
3.生活費
留学生がニュージーランドの学生ビザを申請する際には、滞在費(年間NZ$20,000~:約182万円~)と帰りの航空券代(NZ$1,500:約14万円)を支弁できる能力を証明する(※)ことが必要。
この金額を目安とすると、宿泊費、食費、娯楽費などとして月額少なくとも(約15万円)が必要という計算となります。ただしこれは一般的な目安であり、個人の生活スタイルによって変動します。
(※)参照:Living in New Zealand/ Cost of living
ニュージーランド政府のウェブサイトStudy Link’s cost of living calculator では、事前に予算を組む際に役に立つ情報を多数掲載しています。留学を決意したら、自身の予算と留学にかかる大体の費用をしっかり調べて把握しておきましょう。
為替レートには2023年11月29日時点での情報を参照し、1NZD=約90.86円で換算しています。
留学生向けの奨学金制度
マッセー大学では、学生の国籍、学術成績、専攻分野などに基づく留学生向けのさまざまな奨学金制度を提供しています。
これらの中で、日本からの留学生が利用できるものの1つがNCUK@Massey Scholarship。
NUCK (The Northern Consortium UK=英国大学連盟) が開講するイギリスを含む、海外の大学または大学院へ進学するための留学準備コースを修了し入学許可を獲得、さらにキャンパス内の学生寮への申し込みを済ませた学生を対象としています。
ただし、奨学金を受給するためには所定の書類を提出する必要があり、また支給する人数には限りがあるため、学業成績等を総合的に審査し奨学金受給の可否を判断します。
※NCUK@ Massey Scholarship についての詳細はこちら→NCUK@Massey Scholarship
※マッセー大学が提供している奨学金制度についての詳細はこちら→Scholarships and awards
マッセイ大学でのキャンパスライフ
3つのキャンパス
マッセー大学は、メインキャンパスであるパーマストンノース、ニュージーランド北部の最大都市オークランド、首都ウェリントンの3都市にキャンパスを有し、それぞれが異なる学部・コース等を設置。
各キャンパスには、最新機器や設備を備えた学びのための施設が充実しているほか、図書館、スポーツ施設、学生寮など、学生が充実したキャンパスライフを送るための施設が整っています。
- Manawatu Campus(パーマストンノース)
- Auckland Campus(オークランド)
- Wellington Campus(ウェリントン)
学生組合、クラブ、サークル活動
マッセー大学の教育理念では「自らが学ぶ」 ことを重視しており、その理念に基づきさまざまな教育システムを構成。
学生が意欲的に学習できる設備、行き届いたサポート施設、学内行事、クラブ活動等のバックアップ体制など、充実したキャンパスライフを送るための環境を整えています。
- 学生自治会 (Student association)
マッセー大学には、学生全員の自治会としてTe Tira Ahu Pae と呼ばれる学生総会が組織され、「学生のためのキャンパスづくり」を目的とした活動を実施。
学生の利益・権益を守るための活動、アドボカシー、学生同士の親交を深めるイベントの企画・運営、学生が自主的に団体を組織して活動する多彩なクラブ活動に対する指導・助成など、その活動内容は多岐にわたります。
- クラブとサークル(Clubs and societies)
マッセー大学では、スポーツ系、文化系、学術系と60団体を超えるさまざまなクラブやサークルが活動しています。
- 学生の声を反映 (Share your student voice)
学生総体は、学生にとって重要な問題について学生に代わって活動する独立した組織と定義されており、大学で教育を受ける学生の希望や意見を適切に大学の運営に反映させるため、学生からのアンケート調査、学生の代表と大学の運営責任者等との懇談会、大学の諸機関への参加などを実施しています。
マッセイ大学を選ぶ理由
獣医学部等を含む多様な学部・学術分野を提供
マッセー大学は、約1300名の研究者が多様な分野で研究を行い、世界と地域社会の持続可能な発展に貢献。国際的な学術拠点として、創造的な人材の育成を目指し、教育研究機能を強化しています。
未来志向型の総合大学として、マッセー大学は高い教養と専門知識を持ち、柔軟な思考力と優れた問題解決能力を備えた人材を育成しています。
また、ニュージーランドで唯一、獣医学部や航空学部を設置しており、特色ある分野の研究と教育に注力し、新たな知識とイノベーションの創出を推進しています。
オンラインで学位が取得できる
マッセー大学では、遠隔教育の一形態であるオンライン学位取得プログラムを導入。
学生はマッセー大学に正科生として在学し所定の単位を修得することで、通学課程と同じくマッセー大学の卒業生として、学士の学位を取得できます。
マッセー大学は1960年以来、60年にわたり遠隔による教育の場を提供しており、その品質は、遠隔教育を提供している教育機関を審査するIADL (International Association for Distance Learning) や ACODE (Australasian Council on Open, Distance and e-Learning)といった機関により保証されています。
実習などが必須となる看護学や獣医学などを除き、遠隔教育の授業はオンライン学習となり通学不要ですが、一部のコースでは学期中に数回キャンパスへの通学が必須となる場合があります。
なお、留学生が利用できる遠隔教育による学位取得プログラムには限りがあります。
具体的な情報や遠隔教育に関する詳細は大学公式サイトDistance and online study at Masseyをご覧ください。
また、取得できる学士号、コース内容、入学要件、学費等につきましてはこちらより検索、ご確認いただけます。
充実した学生支援
- マッセー大学での学びに関するアドバイス (Advice about studying at Massey)
マッセー大学では、学生のみなさんが学生生活を送る上で困っていることやわからないことを気軽に相談できるよう窓口を開設。
学業・進路・友人関係のことや日常生活のさまざまな事柄について、担当スタッフや専門教員に相談することができます。
- 学生健康センター (Student health centres)
怪我や急病が発生した場合に応急処置を行い、必要に応じて医療機関への紹介を行うなど、学生・教職員の健康管理全般をサポートしています。
- カウンセリングサービス(Counselling services)
マッセー大学のカウンセリングサービスでは、臨床心理士などの資格を有する心の専門家との電話・面談によるカウンセリングを提供。
安心で充実したキャンパスライフを送ることができるよう、学生の心配事や悩みの相談に応じています。
- 学修計画に関するアカデミックアドバイス (Academic advice to help with planning)
大学での学修に慣れるためのサポートから、より深い学びへ導くための環境まで、学生のための学修サポート体制や環境を整備しています。
- 留学生支援 (International students)
約100ヶ国から5,000人の留学生が在籍(※)しているマッセー大学。マッセー大学での留学生活が充実したものになるよう、学業面はもちろん生活面においても支援体制を整備しています。
また、学内には留学生グループが多数存在し、自分と同じ国や文化圏から来ている留学生と交流をもつことができます。
※マッセー大学が提供する学生向けのサービスと支援についての詳細はこちら→Services and support for students
※留学生支援についての詳細はこちら→International students
偏差値は?マッセイ大学への進学方法と入学条件
偏差値や難易度
海外の大学には日本のような偏差値・入試という概念はありませんが、マッセー大学への入学難易度は比較的低めです。
日本の高校卒業後に直接進学するのは一般的な高校出身の場合は入学条件が満たせませんが、その場合もマッセー大学が提供するファウンデーションコースを利用することで進学が可能になります。
他のニュージーランドの大学同様、マッセー大学の学士課程は3年制(医学部などの一部を除く)。入学時から各専攻に分かれて専門的分野を深く学びます。
学士号取得を目的とするマッセー大学への留学方法は、
- 高校卒業後にそのまま直接入学(出願資格条件を満たす場合)
- ファンデーションコース(大学進学準備課程)を受講してから正規留学を目指す
という2通りの方法が一般的となっています。
高校卒業後に直接入学する方法
①出願資格
マッセー大学では、ニュージーランドとは異なるカリキュラムにより教育が実施されている各国の学生ためにいくつかの出願資格を採用。日本からの留学生は、
- 大学が認める入学資格と同等の国際資格(国際バカロレア:IBなど)を取得
- 日本の大学で Bachelor Degree レベルを1年以上修了
- 2年または3年間の短期大学の卒業資格を取得
などの出願資格を満たしている場合は、直接出願することが可能となります(ただし、成績要件を満たし、入学時に要求される英語力テストのスコアをすでに取得していることが必須)。
②入学要件
マッセー大学では日本のような大学入試はなく全て書類審査で選考。高校での成績と英語力をもとに入学の合否判定が行われます。
③成績要件
マッセー大学への出願における成績要件の最低基準は、
・国際バカロレア (IB) 26以上
・日本の高校での成績評価B以上
とされていますが、成績に関しては高ければ高いほど有利となる傾向があります。
④英語力
マッセー大学は、英語を母国語としない留学生に対して、大学レベルの授業についているだけの英語力を備えているかどうかを測るものとして、TOEFLやIELTSといった英語試験のスコアの提出を求めており、学士課程のコースの英語要件を満たすためには、規定の最低要件を超えるスコアが必要となります。
TOEFL Internet-based test | 80以上(ライティング19~) |
IELTS Academic | 6.0以上(各セクション5.5~) |
⑤専攻を選ぶ
マッセー大学では、1年次から専門科目に特化したカリキュラムが組まれ、専攻分野を深く掘り下げて学習していきます。
そのため、将来就きたい職業を踏まえた専攻選びが重要。学部課程で提供されているコースは多岐にわたるため、まずは「自分の学びたいものは何か」をはっきりさせておくことが大切です。
マッセー大学のウェブサイトでは、各分野から学位プログラムを検索でき、プログラム名から詳細をご覧いただけます。学びの内容、カリキュラム、卒業後の就職先の例などをよく調べたうえで、専攻は慎重に選びましょう。
⑥主な出願書類
出願フォームに必要な書類をアップロードまたは提出します。
- 高校の成績証明書
- 卒業証明書
- 英語能力試験の結果
- 奨学金申請書類(必要な場合)
補足書類が必要かどうかは専攻により異なります。詳細はこちらからご確認ください。
⑦出願方法
マッセー大学の学部課程への出願は、オンライン上の申請ポータルサイトを通じて出願締切日までに大学へ直接送付します。
※出願の流れについての詳細はこちら→Application checklists for international students
※出願締切日についての詳細はこちら→Admission application due dates
⑧合否結果
出願から1週間以内に受付完了メールが届き、書類に不備等がある場合には大学よりメールにて連絡があります。
その後、学生ポータルサイトに合否結果が表示されたことを知らせる通知がメールで届き、ポータルサイトにログインすることで合否結果を確認することができます。
大学進学準備プログラム(ファンデーションプログラム)からの入学方法
大学進学準備プログラム(Foundation pathway qualification)
日本の高校を卒業してマッセー大学への進学を目指す場合、 教育制度の違いから日本の高校卒業資格では大学の出願要件を満たさないため、まずは大学1年生レベルの学習課程にあたるファンデーションプログラムを約1年間受講してから進学するのが一般的です。
①提供されているプログラム
マッセー大学では、Foundation certificateと呼ばれるファンデーションプログラムを提供。
マッセー大学に進学するために必要な基礎学力と知識・スキルなどを学ぶ留学生向けの準備コースで、入学時の学生の英語習得レベルにより異なる2つのプログラムを、マッセー大学オークランドキャンパスで開講しています。
それぞれのプログラムで学生は必修科目の他、自分の希望する専攻分野に合わせて関連する選択科目を選択し履修。プログラムを既定の条件を満たして修了した学生は、マッセー大学の学士課程1年次への進学が保証されています。
なお、マッセー大学に入学する全ての学生は、大学が定める全ての入学要件を満たす必要があります。
出典:Foundation certificate (international)
英語要件
IELTS (Academic) | 5.5以上(各セクション5.0以上) |
TOEFL iBT | 50以上(リーディング/ リスニング各5以上、スピーキング/ ライティング各15以上) |
受講期間
8~12ヶ月
※プログラムの詳細はこちら→Foundation certificate (international)
出典:Foundation certificate (international accelerated)
英語要件
IELTS (Academic) | 6.0以上(各セクション5.5以上) |
TOEFL iBT | 65以上(リーディング/ リスニング各10以上、スピーキング/ ライティング各17以上) |
受講期間
1セメスター
※プログラムの詳細はこちら→Foundation certificate (international accelerated)
②授業料(2024年度)
Foundation certificate (international) | NZ$13,200/ 2 or 3 trimesters(8~12ヶ月) |
Foundation certificate (international accelerated) | NZ$13,200/ 1 trimester(4ヶ月) |
※受講する期間によって授業料は異なります。
その他、申請料、管理費、留学生海外保険料(滞在期間により異なる)などの費用がかかります。また専攻によっては追加費用が必要な場合があります。
※プログラムの費用についての詳細はこちら→Tuition fees for international students
※追加費用についての詳細はこちら→non-tuition fees
③出願方法
マッセー大学が提供する大学進学準備プログラムへの出願方法は以下の通りです。
ステップ1 | 下記のリンクより申請フォームをダウンロードし、必要事項を記入します。 Student Application Form(中国以外に在住している学生) Student Application Form(中国在住の学生) |
ステップ2 | 必要書類を準備します。
|
ステップ3 | 申請書および必要書類の電子データを添付の上、Eメールで送信します。 |
※出願方法についての詳細はこちら→How to Apply
※入学要件についての詳細はこちら→Entry requirements for international students
大学進学のための英語コース(English for cademic purposes: EAP 1&2)
大学進学用英語コースは、マッセー大学進学のための出願資格を満たしているが英語力が足りない、ファンデーションプログラム進学のための英語要件を満たしていない、といった留学生を対象としています。
①提供されているプログラム
英語習得レベルによって異なる2つの英語コースを開講しています。
出典:English academic purposes 1
英語要件
IELTS (Academic) | 5.0以上(各セクション4.5以上) |
TOEFL iBT | 40以上(リーディング/ リスニング各3以上、スピーキング/ ライティング各13以上) |
受講期間
10週間
授業料(2024年度)
NZ$4,990
※プログラムの詳細はこちら→English for academic purposes 1
出典:English for academic purposes 2
英語要件
IELTS (Academic) | 5.5以上(各セクション5.0以上) |
TOEFL iBT | 50以上(リーディング/ リスニング各5以上、スピーキング/ ライティング各15以上) |
受講期間
10週間
授業料(2024年度)
NZ$4,990
※プログラムの詳細はこちら→English for academic purpose 2
②出願方法
大学進学のための英語コースへの出願は、大学進学準備プログラムと同じ手順で行います。
※ 為替レート:1NZD= 約90.86円(2023年11月29日時点)
マッセー大学卒業後のキャリアとビザ
マッセー大学のキャリアサービスと就職支援
マッセー大学のキャリアセンターでは、学生が本人の希望、能力および特性が活かせる職業に就くことができるよう、専任職員と学部の教員が一緒になって学生のキャリアを総合的に支援。
1年次から効果的かつ効率的な就職活動を展開するためのさまざまな支援、また在学中だけでなく、卒業後も就職活動を継続している学生や転職を検討している学生に就業支援サービスを提供しています。
就活生に向けたキャリアセンターの主な支援には、以下の内容が含まれます。
- キャリアプランの構築
- 採用・インターンシップの情報提供
- ワークショップやオンラインセミナー等のキャリアイベント開催
- 履歴書の書き方、面接の準備などに関する記事、ビデオ、短期コースなどのキャリアリソースへのアクセス
- 合同企業説明会の開催
ニュージーランドの卒業ビザ
ニュージーランドでは、政府機関NZQA (New Zealand Qualifications Authority) (※)が認める高等教育機関で規定の学位を取得することで、ワークビザの一種であるPost Study Work Visa の申請が可能となります。
(※) 国内の教育機関の品質を維持向上させるための枠組みを定め監督している機関のこと。
このビザは、雇用主からのジョブオファーなしに国内のどの会社(職種)でも働くことができ、学位のレベルや地域によって1年から3年のワークビザが取得できるため、卒業後にニュージーランドに滞在して実務経験を積みたい学生にとって、就職のチャンスが大きく広がります。
ニュージーランドの卒業ビザ (Post Study Work Visa) についての詳細はこちら
→ニュージーランド移民局/ Staying to work after study
→Massey university/ International students: Post study work visas are changing
〈ビザに関する情報提供について〉
この情報は一般的に公開されている現時点での情報に基づき作成されています。移民局の方策の変更に伴い内容が随時変更になる可能性がありますので、必ず最新の情報を入手するようにしてください。
最後に
学位取得を目的とした留学先を選択する条件として、まず考えるのは英語圏の国。
英語圏の国といえば、アメリカ、カナダ、イギリス、オーストラリア、ニュージーランドなどが挙げられ、それぞれの国におすすめできる特徴や魅力があります。
ニュージーランドは、学生の安全と最低限のサポートが国の専門機関により定められており、治安の良さや留学生の受け入れ態勢が整っていることから、留学先として人気のある国の1つ。
本記事でご紹介したマッセー大学でも、留学生がしっかりと学び、また安心してキャンパスライフを送ることができるよう、しっかりとしたサポート体制を整えています。
これからニュージーランドへの正規留学を検討している方は、こちらの記事を留学先選びの参考としてご活用ください。
- Study abroad with Massey | Massey University
- A glimpse into life at Massey | Massey University
- Why study by distance at Massey? | Massey University