英語圏への留学先として人気のイギリス。国内にある大学のほとんどは国公立大学であり、どの大学でも質の高い教育を提供していることで知られています。
イギリスの大学の特徴の1つとして挙げられるのが教育カリキュラムです。イギリスでは大学ごとに特化された分野が異なることが多く、選んだ専攻科目に応じて入学後すぐに専門科目の履修を開始。
集中して専門的な知識を身に付けることができるため、これから学びたいこと、将来就きたい職業などが明確な方にはおすすめの留学先とも言えるでしょう。
今回は、イギリスにある大学の中からロンドン市内中心部に5つのキャンパスを有する都市型の大学「キングスカレッジロンドン(King’s College London)」について詳しく解説。
学士、修士課程ともに学ぶことができる分野の選択枠が広く、イギリス国内はもちろん、世界中から多くの留学生が集まるキングスカレッジロンドンの魅力を探っていきます。
この記事の筆者:Antieやや
タイ在住。語学力を生かし現地でボランティア活動を中心に毎日を過ごす。バンコクでインターナショナルスクールを卒業し、現在イギリスの大学で心理学とマーケティングを学ぶ息子あり。
監修者:ウメンシャン
日中英のトリリンガル・言語オタク。英語圏留学経験なしからIELTS8.0、TOEFL104、GRE322。コロンビア大学・ペンシルバニア大学・ニューヨーク大学・メルボルン大学教育大学院に合格実績を持つ。慶應義塾大学大学院卒。1児の母。
目次
イギリスの名門校:キングスカレッジロンドンとは
キングスカレッジロンドンの歴史と基本情報
基本情報
- 名称: King’s College London(キングスカレッジロンドン)
- 所在地:Strand London WC2R 2LS United Kingdom
- 電話番号:+44 (20) 7836-5454
- 創立年:1829年
- 学校形態:大学・大学院(Master, Reseach Degree)
- 学生数:学部生 17,879名 大学院生 11,758名
歴史
キングスカレッジロンドンは1829年にウェリントン公爵とジョージ4世により設立。
当時、男子学生、イギリス国教徒、貴族出身者のみに入学を許可していたオックスフォード大学やケンブリッジ大学に対し、人種、宗教などに関わりなく全ての人々に学問の門戸を開くために設立。
ロンドンユニバーシティ(後のユニバーシティカレッジロンドン:UCL)と共に学生に学位を授与する機関として1836年に発足されたカレッジ制の連合大学、ロンドン大学に属するカレッジの1つで、イギリス(イングランド)では4番目に古い名門大学です。
キングスカレッジロンドンの190年あまりに渡る歴史の中では多くの重要な研究が行われ、中でもロザリンド・フランクリンによるDNAのらせん構造の発見は有名。
また、フローレンス・ナイチンゲールがセントトーマス病院(現キングスカレッジロンドン)敷地内に世界初の看護学校を設立したことでも知られており、このような背景からも現在では医学系(看護学科や歯学)の分野において非常に高い評判を得ています。
キングスカレッジロンドンの特徴と学部紹介
特徴
キングスカレッジロンドンは、ロンドン大学に属するカレッジの中でも最大規模を誇るカレッジ。ロンドンの中心部に5つのキャンパスを持ち、それぞれのキャンパスにより学ぶ分野が異なります。
キングスカレッジロンドンは、イギリス版アイビーリーグとも言われるラッセルグループメンバー校の1つで、優れた研究や教育の場を提供しています。
ラッセルグループの各大学では、国からの研究費に加え、イギリス国内外からの助成金や投資などから潤沢な資金を獲得。
キングスカレッジロンドンでも図書館や学習スペース、最先端の研究設備、芸術文化施設、そして専門的なキャリア・サービスなどの充実が図られていることから、学生の満足度も高い傾向にあります。
キングスカレッジロンドンは留学生にも人気の大学の1つで、その数はおよそ150ヶ国から8000人以上。
日本など教育システムの違いからイギリスの大学への進学に必要となるファンデーションコースでは、希望する専攻科目に対応できるようカリキュラムが組まれるなど、全ての留学生のニーズに応えられるようさまざまなサポートを提供しています。
学部
ほとんどのアメリカや日本の大学は4年制ですが、ファンデーションコース入学と同時に専門的な知識を深く学ぶイギリスの大学では、通常のフルタイムコースにおいてほとんどの学部が3年制。
キングスカレッジロンドンの学士課程では多様なコースを提供し、幅広い分野の学位を取得することができます。
先に述べたように、イギリスの大学では出願時に選択した学部/学科に応じて、入学後すぐに専門科目に関連した科目の履修が始まります。
このように集中して専門的な知識を習得できるイギリスの大学では、卒業後の進路に備えた知識と即戦力を身に付けることができます。
イギリスの大学は基本的に3年制ですが、学部によってはコースの一環として出願時にプレイスメントを選択することが可能。
プレイスメントとは大学に在籍しながら、1年間または数ヶ月にわたり行うプロジェクトや研究、インターンシップを行うコースことで、プレイスメントの場合は通常4年で学士号取得となります。
また医学、歯学または法学では3~5年など、コースにより学士取得までの期間は異なります。
キングスカレッジロンドンの学部は大きく分けて9つ。
それぞれの学部に関連したさまざまな学士号取得コースが提供されており、芸術、人文科学、ビジネス、法律、自然科学、数理科学、健康科学(心理学、医学、歯学、看護などの分野を含む)、社会科学など幅広い学部分野の中から自分の学びたいコースの選択が可能です。
コースリストと詳細については、各学部のページにてご確認ください。
- Faculty of Arts & Humanities(芸術・人文科学学部)
- King’s Business School(キングス・ビジネススクール)
- Faculty of Dentistry, Oral & Craniofacial Sciences(歯学、口腔および頭蓋顔面科学学部)
- The Dickson Poon School of Law(ディクソン・プーン法学部)
- Faculty of Life Sciences & Medicine(生命科学・医学学部)
- Faculty of Natural & Mathematical Sciences(自然科学・数学学部)
- Florence Nightingale Faculty of Nursing, Midwifery & Palliative Care(フローレンス・ナイチンゲ
- ル看護・助産・緩和ケア学部)
- Institute of Psychiatry, Psychology & Neuroscience(精神医学、心理学、神経科学研究所)
- Faculty of Social Science & Public Policy(社会科学・公共政策学部)
世界大学ランキングとその評価
- Times Higher Education World University Rankings 2021年 :35位
- Complete University Guide UK University League Tables 2021年 :20位
- Guardian University Guide The best UK Universities 2021年 :42位
キングスカレッジロンドンは、さまざまな世界大学評価機関が毎年発表する大学ランキングにおいて常に上位にランクイン。
またイギリスでは大学の教育の質をTeaching Excellence Framework (TEF)により評価しており、キングスカレッジロンドンはSilverを取得。学習や教育において優れた基準を維持しています。
イギリスの大学を検索する際に1つの指標としてよく利用されるものが「英国クアクアレリ・シモンズ(Quacquarelli Symonds: QS)」による大学ランキング。
以下の表は2021年度発表のランキングとなります。
UK Rank | Global Rank | Institution |
1 | 5 | オックスフォード大学 |
2 | 7 | ケンブリッジ大学 |
3 | 8 | インペリアルカレッジロンドン |
4 | 10 | ユニバーシティカレッジロンドン |
5 | 20 | エジンバラ大学 |
6 | 27= | マンチェスター大学 |
7 | 31= | キングスカレッジロンドン |
8 | 49 | ロンドンスクールオブエコノミクス |
9 | 58 | ブリストル大学 |
10 | 62 | ウォーリック大学 |
※ 参照元:QS World University Rankings 2021-Top 10 Universities in the UK
キングスカレッジロンドンの著名な卒業生
キングスカレッジロンドンでは特に看護学や歯学の分野で非常に評価が高く、世界ランキングの1つであるQS World University Ranking by Subject 2021年版の歯学では第5位、 看護学では第2位など、現在では医療関連の専門家を目指す学生たちが集結する大学の1つとして知られています。
また、さまざまな分野における研究も活発であり優れた研究成果を創出。
1909年から1913年まで、キングスカレッジロンドンで物理学の教授を務めていたCarles Barka(チャールズ・バークラ)が1917年に特性X 線発見の功績によりノーベル物理学賞を受賞したことをはじめとして、2020年までに14名のノーベル賞受賞者を輩出しています。
著名な日本人卒業生
高木喜寛(たかぎよしひろ)
1874年11月1日-1953年1月22日。日本初の医学博士となる父を持つ日本の医学者、貴族院議員、男爵。1894年にセントトーマス医学大学(現キングスカレッジロンドン医学部)へ入学し、1898年に産婦人科学、1899年には内科/外科学を卒業しました。
小谷賢(こたにけん)
1973年京都府生まれ。日本の歴史学者、専門はイギリス政治外交史、インテリジェンス研究。現在は日本大学危機管理学部教授。1996年に立命館大学国際関係学部卒業。
1998年には京都大学大学院人間・環境研究科修士課程修了、同博士後期課程へ進学。同大学に籍を残し2000年にはイギリスへ留学。
キングスカレッジロンドン大学院にて修士号を取得。帰国後の2004年に京都大学大学院人間・環境研究科博士後期課程を修了し学位を取得しました。
キングスカレッジロンドンの学費・留学費用と奨学金
学費と留学費用の目安
学費
イギリスの大学の学士課程では、現地学生または留学生により異なる授業料を設定。
キングスカレッジロンドン学士課程での授業料(留学生)の多くは28,050ポンド(約431万円※)ですが、専攻によりその金額は異なります。(2021-2022年度)
各専攻の授業料は、こちらのサイトからUndergraduateを選択し希望する専攻名を入力。Fees & Fundingのページからご確認ください。
ファンデーションコースの学費は20,800ポンド(約322万円※)からとなっています。
(2021-2022年度)
留学費用
予算を立てる際には、学費の他に以下のような追加費用も考慮する必要があります。
- イギリスまでの渡航費用
- 滞在費
- 食事代
- 生活費
- 医療保険
- ビザ代 など
滞在費は大学の寮、アパートメントなど滞在タイプ、また契約をする期間により異なり、そのほとんどは週200ポンド(約3万円※)からとなっています。
また、留学生がイギリス留学に向けてビザ(Tier 4)を申請する際には、授業料や生活費(滞在費を含む)などの留学費用をカバーできる資金があるということを証明する財政能力証明書を提出するよう求められます。
イギリスの高等教育機関への留学のビザ申請の際には、1年目の授業料、ロンドンでの生活費として毎月1,334ポンド×9ヶ月分(約185万円※)の資金保持の証明書を提示する必要があります。
ビザ申請についての詳細は、GOV.UK Student VISAをご参照ください。
※2021年6月為替レート
留学生向けの奨学金制度
キングスカレッジロンドンでは多くの 奨学金や資金援助制度などを提供。
そのほとんどは現地の学生が利用できるものとなりますが、イギリスには留学生向けの資金援助制度もあります。
しかし奨学金への需要は高く、応募者全員が受け取れるわけではないのが現状。狭き門となりますが、利用できるものがないかどうか調べてみましょう。
キングスカレッジロンドンへの留学方法と入学条件
学士号取得を目的とするイギリスの大学への留学方法は、①高校卒業後にそのまま入学、または②ファンデーションコースに在籍してから正規留学を目指すという2通りの方法があります。
高校卒業後に直接入学する方法
入学資格
キングスカレッジロンドンでは、世界中の国からの学士課程への入学希望者を歓迎。
イギリスとは異なる各国でのカリキュラムにより教育が実施されている学生ために、キングスカレッジロンドンが認定している一般的な入学資格は以下の通りです。
各項目のより詳しい内容についてはInternational entry requirements (UG)をご覧ください。
- Advanced Placement, ACT and SATs
- Caribbean Advanced Proficiency Examination (CAPE)
- European Baccalaureate
- International A-levels
- International Baccalaureate Diploma (IB)
入学要件
キングスカレッジロンドンには競争力のある申請プロセスがあるため、認定されているいずれかの入学資格を満たすだけでは合格は保証されません。
細かな入学要件はコースにより異なり、それぞれが必須科目や成績などを含む諸条件を定めています。
出典:Study at King’s
各コースの入学要件や申請プロセスについての詳細はUndergraduate Find a course at King’sで検索することができます。
英語能力証明
キングスカレッジロンドンのアカデミックな環境で学ぶためには英語力が不可欠。そのため留学生は一定の英語能力を証明する必要があります。
イギリスの学士および修士号取得のための留学に必要な学生ビザ(Tier 4 )を申請する際にも英語能力証明書の提出が必要。
ビザ申請のための最低スコアは5.5となっていますが、キングスカレッジロンドンでは各コースにより必要となるスコアを設定。
ウェブサイト内のPre-sessional English calculatorを使用して、出願を検討しているコースの英語能力要件を調べることができます。
出願方法
イギリスの大学への出願の大まかなスケジュールは、
- 大学の情報収集(入学要件など)、英語能力試験の受験
- UCASを通して出願(9月~1月)
- 合否通知を受け取る、大学を決める(12月~6月)
- ビザの準備(6月~9月)
となります。
キングスカレッジロンドン、フルタイムの学部コース(および一部の大学院コース)への申請は、イギリス版共通願書であるUniversities and Colleges Admissions Servie (UCAS)を介してオンライン出願を行う必要があります。
UCASは、出願だけではなく情報収集、出願後の流れを追跡できるシステムのこと。5つのコース(異なる大学でも可)へ一括して出願することができます。UCASの主な入力内容と大まかな出願の流れは以下の通りです。
- UCASアカウントを作成
まずは個人情報を入力しアカウントを作成。個人で出願を行うことも可能ですが、学校、留学エージェントを介して出願する場合には、バズワード(Buzzword)の入力が必要となります。
- コースを選択
最大5つのコースが選択可能。(ただし医学部、歯学部、獣医学は4コースまで)。また、オックスブリッジ(オックスフォード大学とケンブリッジ大学)への出願はいずれか1校のみとなっています。
出願の際にUCASへ記入するコードは、コースにより異なるため注意が必要。各学部の詳細にてご確認ください。
- 学歴または職歴
ここでは高校での学歴を入力。SATやIELTSなど取得済み、結果待ちのテストスコアを記入することができます。
職歴の欄には最大5つまでの職務経験(アルバイトなどを含む)を記載します。職務経験がない場合は空欄のままにしてください。
- パーソナルステイトメント
専攻する学部分野に関連する課外活動の取り組みやその他の経験、卒業後の目標などから、自分自身の言葉でコースを志望する理由、コースに対するスキルや関心などを明確に説明することが重要なポイントとなります。(最大47行、4000字まで)
- 推薦状
自分のことをよく理解してくれている教員、カウンセラーなどに推薦者になってもらいます。UCASの推薦の欄に推薦者のメールアドレスと電話番号を入力。その後、推薦者が推薦状を直接送信します。
※推薦状についてはこちらもご参照ください。
- 出願料、出願の追跡
出願料を支払い出願手続きが完了。提出後はUCAS内のTrackにて自分の出願状況を確認。
その他、合否結果を含む出願状況、出願に関する最新情報、面接が必要な場合の通知などを確認することができます。
なおキングスカレッジロンドンの合否結果は基本的に、「Unconditional offer(無条件合格)」「Conditional offer(条件付き合格)」「Unsuccessfull(不合格)」※となります。
その他、UCAS出願についての詳しい情報はFilling in your UCAS Undergraduate Applicationをご覧ください。
※ 無条件合格とはオファーをもらった時点で合格が決定。条件付き合格とは、提示された条件を満たした場合に合格が認められます。条件の例としては、公的機関(IELTSなど)の英語能力テストのスコア、最終学歴、特定の科目の成績などがあります。
必要書類チェックリスト
- 高校の成績証明書
- 卒業証明書
- 英語能力試験の結果
- パーソナルステイトメント
- 推薦状
- 履歴書
ファンデーションコースから入学する方法
入学資格
日本の高校卒業資格は、キングスカレッジロンドンでの学士課程に進学できる資格と見なされていません。
これは、イギリスの学生が大学進学前に一般教育課程を履修済みであるというイギリスの教育システムとの違いによるもの。
入学後すぐに専門科目を学ぶイギリスの大学には、一般教養課程を履修していない日本の高校を卒業したばかりの学生は直接入学できないというわけです。
そのため高校を卒業後にイギリスの大学へ留学したい場合には、キングスカレッジロンドンが提供するファンデーションコースへの申請を検討する必要があります。
ファンデーションコースは1年間の大学入学準備コースのことで、英語力の向上はもちろん、レポートの書き方などイギリスの教育システムを理解しながら、専攻する学部の基礎科目を修得できる内容となっています。
入学要件
キングスカレッジロンドンのファンデーションコースへの出願の際には、以下の中から自分が希望する専攻分野の学部を選択する必要があります。
細かな入学要件はコースにより異なり、それぞれが必須科目や成績などを含む諸条件を定めています。
- Biology & Chemistry(生物学・化学)
- Business Management & Social Science(ビジネスマネジメント・社会科学)
- Computer Science & Mathematics(コンピュータサイエンス・数学)
- Economics & Mathematics(経済学・数学)
- Engineering & Mathematics(工学・数学)
- Global Politics & Social Science(グローバル政治・社会科学)
- Liberal Arts & Social Science(リベラルアーツ・社会科学)
- Mathematics & Business Management(数学・ビジネスマネジメント)
- Mathematics & Physics(数学・物理学)
入学要件や申請プロセスについての詳細は各コースのページにて確認することができます。
ファンデーションコースで学び、一定の基準を満たした全ての学生は、キングスカレッジロンドンの学士課程への進学が保証されています。
英語能力証明
ファンデーションコースへの入学には英語能力証明書の提出が必要。
留学生はビザ申請の際にも必要となるため、IELTS for UKVI Academicのスコアを提出します。必要スコアは6.0以上、各セクションでのスコアは5.5以上となっています。
なお、ファンデーションコースへ入学するための最低スコアに満たない学生は、Extended King’s International Foundationオンラインコースにて5週間の英語コースへの参加が可能。
IELTSのスコアが5.5以上、各セクションでのスコアが5.0以上の学生を対象としています。 このオプションは8月に始まり、学生は9月からのファンデーションコースへの入学を目指します。
出願方法
キングスカレッジロンドンのファンデーションコースへ申し込みは、King’s Applyポータルを通じて行います。
まずはアカウントを作成。記入ステップに沿って必要箇所を入力し、関連する全ての必要書類を添付の上、送信します。
- King’s Apply Portal アカウントを作成
個人情報を入力しアカウントを作成します。
- コースを選択
希望するコースを選択。またファンデーションコースへ入学のために必要となる英語スコアが満たない学生は、ここでExtended King’s International Foundation を選択します。
- 学歴または職歴
ここでは高校での学歴を入力。 SATやIELTSなど取得済み、結果待ちのテストスコアを記入することができます。職歴の欄には職務経験(アルバイトなどを含む)を記載。職務経験がない場合は空欄のままにしてください。
- パーソナルステイトメント
なぜキングスカレッジロンドンで学びたいのか、また専攻する学部の志望動機やファンデーションコース修了後の目標などを4段落以上でまとめます。
- 出願後
入学合否通知は、申請後およそ3週間以内にアドミッションオフィスから届きます。
その他、ファンデーションコースについての詳しい説明は、King’s Foundations Application-Guidance Notes、またはこちらの動画にてご確認いただけます。
必要書類チェックリスト
- 高校の成績証明書
- 卒業証明書
- 英語能力試験の結果
- パーソナルステイトメント
キングスカレッジロンドンの修士課程
キングスカレッジロンドンの修士課程では、大学の学部、いわゆる学士課程で得た知識を発展、応用させながら、さらに高度で専門的な研究や教育を行います。
ほとんどのコースでの修士号取得までの期間は1年間と入学と同時に専門性の高い内容を集中して学びます。
修士課程の学部について
修士課程では同じ専攻科目名でも大学によりコースの内容が異なるため、しっかりと調べることが重要。
Masters Compareでは、それぞれのコースを大学別に比較することができます。
キングスカレッジロンドンの修士課程の学部は以下の通りです。
- Faculty of Arts & Humanities(人文学部)
- King’s Business School(ビジネススクール)
- Faculty of Dentistry, Oral & Craniofacial Sciences(歯学・口腔顔面科学部)
- The Dickson Poon School of Law(法学部)
- Faculty of Life Sciences & Medicine(生命科学・医学部)
- Faculty of Natural & Mathematical Sciences(自然科学・数理科学部)
- Florence Nightingale Faculty of Nursing, Midwifery & Palliative Care(看護・助産・緩和ケア学部)
- Institute of Psychiatry, Psychology & Neuroscience(精神医学・心理学・神経科学研究所)
- Faculty of Social Science & Public Policy(社会科学・公共政策学部)
修士課程へ進学する目的として考えられるのは「研究を継続する」「キャリアアップ」「キャリアチェンジ」などがあり、出願するコースの選び方もいろいろ。コースの内容を理解し、自分の目的に合ったコース選びが大切です。
学費
キングスカレッジロンドンの修士課程では、コースにより現地学生または留学生により異なる授業料を設定。
キングスカレッジロンドン修士課程での授業料は29,850ポンド(約463万円※)からとなっており、専攻によりその金額は異なります。(2021-2022年度)
各専攻の授業料は、こちらのサイトからPostgraduateを選択し希望する専攻名を入力。Fees & Fundingのページからご確認ください。
※2021年6月為替レート
留学生向けの奨学金制度
キングスカレッジロンドンでは、修士課程で学ぶ学生のための奨学金制度を提供していますが、そのほとんどは現地の学生、または特定の国からの留学生を対象としています。
キングスカレッジロンドンのウェブサイトでは留学生でも利用できる奨学金制度を紹介。
日本からの学生が利用できる奨学金制度の一例として、日本学生支援機構(大学院学士取得型)を挙げています。
大学院への出願方法や入学条件
修士課程では専門的な知識を習得することを目的としているため、卒業後のキャリアプランをしっかりと見据えたコースの選択が必須。
キングスカレッジロンドンへの入学を検討している方の専攻選びは細心の注意が必要となります。
入学資格
日本の大学を卒業後に出願する場合には学士号を取得、そして各コースが募集要項に定められた成績基準を満たしている必要があります。
日本とイギリスの成績表記は異なるため以下を参考にしてください。
UK degree classification | Japanese Equivalency |
1st Class Bachelor (Honours) degree | GPA of 3.7 out of 4.0 |
High 2:1 Class Bachelor (Honours) degree | GPA of 3.5 out of 4.0 |
2:1 Class Bachelor (Honours) degree | GPA of 3.3 out of 4.0 |
High 2:2 Class Bachelor (Honours) degree | GPA of 3.0 out of 4.0 |
2:2 Class Bachelor (Honours) degree | GPA of 2.7 out of 4.0 |
参照元:International entry requirements (PG) Qualification guidance by country
入学要件
修士課程での留学を目指す場合、キングスカレッジロンドンで開講されているコースの入学要件には 、「大学時の専攻」と「関連する職務経験(インターンシップや課外活動を含む)」
という主に2つの要素があります。そのためコースによっては、コースに関連する学士号や現在までの職務経験が必須となっていることも。
一方、キャリアチェンジのための留学を希望する場合には、学士取得の専攻や成績によっては入学できないコースもあり、必然的に出願できるコースは関連する職務経験を要件としないものに限定されることにもなります。
細かな入学要件はコースにより異なり、それぞれが必須科目や成績などを含む諸条件を定めています。
出典:Study at King’s
各コースの入学要件や申請プロセスについての詳細はPostgraduate Find a taught master’s or research course at King’sにて検索することによりご確認いただけます。
英語能力証明
修士課程では高度な専門知識を学ぶためよりハイレベルな英語力が必要となります。
希望のコースに必要な英語レベル、キングスカレッジロンドンが認定している英語能力テストなど、英語要件についての詳細はEnglish language requirments (Post Graduate: PG)、またはPre-sessional English calculatorを使用して調べることができます。
キングスカレッジロンドンでは、修士課程プログラムへの入学のために必要な英語レベルに到達できるようサポートを行う準備プログラムを提供しています。
英語力に自身がない方はこれらプログラムでじっくりと準備をしてからチャレンジする方法もあります。
Pre-sessional Course
Engish for Academic purposes-International pre-master’s (Module)
出願方法
キングスカレッジロンドンの修士課程のほとんどのコースでは、願書を受け付けた時点で入学審査を行う Rolling Admission( ローリングアドミッション)を採用しています。
ローリングアドミッションの場合には出願期限が設定されていませんが、定員がいっぱいになったら締め切りとなるため注意が必要です。
キングスカレッジロンドンの修士課程への出願は、King’s Applyポータルを通じて行います。
まずはアカウントを作成。記入ステップに沿って必要箇所を入力し、関連する全ての必要書類を添付の上、送信します。大まかな出願の流れはに以下の通りです。
- King’s Apply Portal アカウントを作成
個人情報を入力しアカウントを作成します。
- コースを選択
キングスカレッジロンドン・コース検索ツールを利用して興味のある学問分野のコースをリサーチ。入学要件や学費などを調べておきましょう。
- 申請書を提出
オンラインアプリケーションと共に全ての必要書類を送信。それら書類には以下のものが含まれます。
- 学士号取得、成績証明書
- 2通の推薦状
- 英語能力証明書
一部のコースでは、申請時に追加書類の提出が必要な場合があります。各コースのWebページにて「入学要件」情報をご確認ください。
- 出願料、出願の追跡
出願料を支払い出願手続きが終了。出願料はコースにより異なります。提出後はKing’s Applyのアカウントにて合否結果を含む出願状況、出願に関する最新情報、面接が必要な場合の通知などを確認することができます。
合否結果は、出願後およそ4週間から8週間の間に届きます。なおキングスカレッジロンドンの合否結果は基本的に、「Unconditional offer(無条件合格)」「Conditional offer(条件付き合格)」「Unsuccessfull(不合格)」となります。
» イギリス大学院留学6つの魅力。費用から選び方のポイントまで
最後に
世界トップクラスの教育を各専門分野で活躍する教授陣より直接学ぶことができるキングスカレッジロンドン。
日本と異なる授業の進め方や課題のスタイルに戸惑うこともあると思いますが、世界の学生たちと交流しながら学生生活を送ることで、かけがえのない経験を積めるだけでなく自分の世界も大きく広がり、その後の人生にも大いに役に立つことでしょう。
将来のビジョンが明確な方にとっては、専門的な分野を3年間しっかりと学ぶことができるキングスカレッジロンドンへの留学は1つの選択枠と言えるかもしれません。
Strand Campus tour | King’s College London