目次
IELTSとは?
まず、IELTSとはどんな試験なのか知っておこう。ここでは、留学で必要になるアカデミックモジュールを中心に解説をしていく。
IELTSは、リーディング、リスニング、スピーキング、ライティングの4セクションからなり、合計約3時間の英語試験。
試験の流れは下記の図を参照しよう。
バンドスコアとは?
IELTSには合否がなく、0〜9までの「バンドスコア」で英語のレベルが判定される。
各技能のスコアが0.5きざみで示され、4技能の平均値が個人のIELTSスコア(オーバーオール)とされる。
0〜9それぞれのニュアンスは下記の通りだ。
IELTSバンドスコア | 評価 |
9 | 熟練者 |
8 | かなり優秀 |
7 | 優秀 |
6 | 良好 |
5 | 平均 |
4 | 乏しい |
3 | かなり乏しい |
2 | まだまだ |
1 | 初級 |
目標スコアを決める
IELTSを受験すると決めたら、まずは何点を目標とするのか考えよう。目指す学校やレベルにより、求めるIELTSスコアも変わってくる。
語学留学や交換留学であれば、6.0点前後が基準点のことが多いだろう。
また、大学留学であれば、6.5~7.0点を基準とする大学もあれば、トップスクールのハーバードは学部で7.0点、MBAは7.5点等のRequirementが設定されている。
合計点の他、稀ではあるがセクション毎に最低点が決まっていることもあるため、このタイミングで必要なスコアをざっくり把握しておくと、目標も立てやすく後々焦ることがなくなるだろう。
IELTS vs TOEFL
さて、留学に当たって一般的に必要になるスコアがIELTSかTOEFLだ。
IELTSはヨーロッパ、TOEFLはアメリカというイメージはあるが、現在はほとんどの学校は両方のスコアを認めている。
ヨーロッパを目指すので合えば合えてTOEFLを勉強する必要はないかもしれないが、今一度どちらの試験が自分に合っているのかを検討しておこう。
TOEFLとIELTSどちらが簡単?にて両者の違い、選び方を解説している。
IELTSを申し込む
若干ややこしいのだが、日本ではIELTSの申込先は以下の2つある。
英検が主催するIELTSの方が人気がありすぐに席が埋まってしまいがちだが、どちらから申し込んでも試験の難易度や採点方法が変わることはない。
受験ができる日程は両者異なり、どちらかが埋まっていても、もう片方の日程が空いていることはあるため、スケジュールを確認してみよう。
また費用は英検で25,380円(税込)、IDPで27,500円(税込)となる。
IELTS教材・参考書
本屋に溢れるIELTSのテキストから何を買ったら良いのだろう・・?と心配する必要はない。IELTSで必要な教材は至って少ないのだ。
ここで紹介するテキスト・攻略法を実践すれば、お金はほとんどかけずに7.0点越えを目指すことができる。
何点が目標点だとしても、単語帳一冊と公式問題集でまずは十分だ。IELTSの公式問題集以外の参考書はIELTSの傾向を反映しきれていないことが多い。
単語帳をまだ持っていなければ、TOEFL英単語3800はIELTS界隈でも人気。最近はiKnowという単語サービスも評判が良い。
詳しくは下記のIELTSおすすめ教材・単語帳の記事も確認してほしい。
»【完全版】7.0を超える!IELTSおすすめ教材・単語帳【無料リソースも】
IELTS勉強法
IELTSリーディング対策
日本人にとって、リーディングとリスニングは大きな得点源。
目標点にもよるが、7.0点超えを目指すのであれば、リーディングとリスニングは7.0~8.0以上は取るべきだ。
シンプルで効果的なリーディング学習方法は、❶単語を覚える、❷洋書を読む、❸問題演習をする。
IELTS対策より、純粋な読解力を強化することが高得点に必須ということを頭に入れておこう。
単語の暗記のヒント
単語はやるしか方法がない。だらだらと続けて中々覚えられないでいるよりも、ここは本気を出して短期間で片付けたいもの。ありとあらゆる方法を使って頭に詰め込もう。
一つ注意点をあげたいのは、単語は覚えてもすぐ忘れること。覚えたと思っても、定期的に単語帳や単語カードを開いて覚えているかの確認もしよう。
下記の記事では単語を効率的に暗記するための方法を紹介している。参考にしてみよう。
» 1ヶ月で3000語!?最短最速で英単語を暗記する5つの方法
» GRE Verbal155点を3ヶ月で獲得した英単語暗記法6つのコツ
高得点勉強法・経験談
» 34日でIELTSリーディングを5.5から7.5に上げた勉強方法
» 読解長文英文法 おすすめ教材・勉強法 IELTSで8.5を取ったShoheiの場合
» IELTSリーディング徹底対策:8.0以上を取る勉強法とコツ
英語多読のリソース
洋書を読むことは、遠回りに見えて 読解力をつける一番の近道。
3冊読んで抵抗感が減り、5冊読んで自信が付き、10冊読んだ頃には目標点も達成できる。
» 英語学習の強い味方!洋書多読にKindleが最適な7つの理由
» 英語学習の強い味方!Kindle多読。おすすめ洋書10選【難易度別】
レベル別おすすめ洋書
- 入門編:高校卒業レベル向け
- 初級編:TOEFL 70〜 IELTS 6.0〜 TOEIC 800〜
- 中級編:TOEFL 85〜 IELTS 6.5〜 TOEIC 900〜
- 上級編:TOEFL 95〜 IELTS 7.0〜 TOEIC NA〜
IELTSリスニング対策
オーバーオール7.0以上を目指すためには、リスニングも7.0~8.0点は目指したいところ。
スピーキングやライティングに力を入れるよりも、リスニングはコスパよくスコアを伸ばすことができる。
勉強法は至ってシンプル。❶問題を解く、❷音源を聞く、❸スクリプトを読むの繰り返しで、自分の聞き取れない音を特定し、その音を何度も聞いて聞き取れるようにすることだ。
シャドーイングやディクテーションなど、流行りの学習法を取り入れても良いが、作業的にならず、あくまで音源の「意味を理解すること」をゴールとしよう。
基本の対策
» IELTS対策リスニング勉強法 スコアを1.0上げる魔法
高得点勉強法・経験談
IELTSリスニング9.0点(満点)の私が勉強法と対策のコツを伝授
IELTSスピーキング対策
スピーキングは純ジャパで海外経験や留学経験がないと、どうしても苦労するセクションだ。基本的にコスパが悪く、使った時間に対して費用対効果が悪くなることが多い。
7.0点越えを目指すのであれば、6.0点前後を目標点とすると良いだろう。
一つだけ言っておきたいのは「テンプレートに夢を見るのは止めよう」ということだ。テンプレートをひたすら暗記してもスコアアップはほとんど期待できない。
構成のみを頭に入れて、あとは自由度を持たせて話す方がやり易いはずだ。
そうはいっても、アイディアが出てこないんだよ・・という人は、5、6個の鉄板エピソードを作り、それを様々な質問に適用する方法を使ってみよう。
基本の対策(戦略・発音・イントネーション)
戦略
» 6.0を狙う現実的戦略と勉強法|IELTSスピーキング対策
発音・イントネーション
» 【図解】英語の母音10個の発音のコツを徹底解説!【動画で学ぶ】
»【図解】英語の子音24個の発音のコツを全部解説!【動画で学ぶ】
高得点勉強法・経験談
» 1ヶ月でS7.5を獲得したIELTSスピーキングオンライン対策
» IELTSスピーキング徹底対策|7.5の私が勉強法とコツを伝授
» 純ジャパがIELTSスピーキングで7.0を獲得した対策4ステップ
普段から英会話
» オンライン英会話21社徹底比較|1000回やってわかった新事実
英語多聴のリソース
» 【完全版】英語ライブニュース、インターネットラジオまとめ20選
» 1日5分から!10個厳選、英語リスニングにおすすめYouTube番組
» ネイティブ向けPodcastで本当の英語力を!おすすめ番組12選
IELTSライティング対策
基本戦略
» IELTSライティング対策 スコアアップに必要な3要素/勉強法
高得点勉強法・経験談
» IELTSライティング徹底対策|7.0を獲得する勉強法とコツ
» IELTS7.5の私がライティング勉強法と対策のコツを解説
文法強化・添削ツール
一人でエッセイを書いても、添削をしてくれる人がいないとなかなかやる気の出ないIELTSライティング。
そんな時、GrammarlyやQuillbotを使ってみよう。無料で冠詞や単複などのよくある文法ミス・スペルミスを修正してくれる相棒だ。
仕事や留学後にも使えるGrammarlyは有料バージョンもおすすめだ。
» 無料で英語ライティング添削、文法改善 “Grammarly”の使い方
IELTS6.0突破攻略法
2ヶ月で6.5!財布に優しいIELTS対策。おすすめ参考書とWEBサイト
純ジャパでもIELTS6.5!高校生・大学生におすすめの王道勉強法
IELTS7.0突破攻略法
高校生でもIELTS7.0!大学受験を成功させよう!俺流勉強法!
誰でもできる!社会人の私が6ヶ月でIELTS7.0を獲得した勉強法
その他・英文法
英文法
» IELTS高得点で必須の文法講座|学校で教えない文法7選
無料のオンライン講座
よくある質問集
- IELTSのスコアの有効期限は?
スコアの有効期間は筆記試験の受験日から2年間となる。
(参考:https://www.eiken.or.jp/ielts/result/)
- 試験結果はいつ届くの?
筆記試験13日後の午後1時ににマイページで確認できるようになる。紙のレポートはその後2、3日で自宅に届く。
- IELTSスコアの平均点は?
公式サイトによると日本人の平均点(2017年)はアカデミックで5.81、ジェネラルで5.68であった。
- IELTSの7.0はTOEFLの100点より簡単?
ETSによると、TOEFLとIELTSのスコアの関係は以下のように発表されている。
つまり、IELTSの7.0はTOEFL94点程度あれば取れる可能性があり、IELTSの7.0はTOEFLで100点を取るよりも簡単だと言える。
実際、私の周りにもTOEFLで100点を取れないため、90点代でIELTSへ切り替えて7.0を数回の受験で獲得した人は多い。
TOEFL Score | IELTS Band |
---|---|
79–93 | 6.5 |
94–101 | 7 |
102–109 | 7.5 |
110–114 | 8 |
- IELTSのリスコアって何?
スピーキングやライティングの点数に納得がいかない場合、再採点を依頼することができる。リスコアの申込は筆記試験から39日以内に可能となる。
詳しくは英検のサイトを確認しよう。
最後に “Now it’s your turn”
IELTS目標スコア達成のご報告!!
7.5達成
一発で7.5を!
ほぼ無対策でGeneralテストで7.5
・7.5達成しイギリスMBA!
・TOEFL100点、IELTS7.5達成
こんにちは。今、MBAを目指して英語学習中のものです。純ドメということもあり、非常に苦労しているのですが、いつも本サイトを見て勇気とモチベーションを貰っております。有難う御座います。
学習状況は漸くTOEFLが90点程になったレベルです。
早速なのですが、本日、IELTSのスピーキングを受験しました。本来であれば気にすべきことでは無いのですが、凄い気になってしまったので、もし分かれば、、と思い投稿させて頂きます。
試験管の方が手元に自分の情報を持たれてるのがちらちら見え、かつ、数字を記入してたのですが、これは何をメモされてるのでしょうか。
自分が最初の方の受験者ということもあり、少し見えて気になってしまい、色々調べたのですが分からず、一方で振り返ると使った問題番号ではとも想像してはいるのですが、、もしご存知でしたら教えて頂けますと幸いです。
些末な質問を恐れ入りますが、宜しくお願い致します。
質問ありがとう!
まず、試験官が書いた数字とかは決してあなたのスコアや間違いの回数ではないから、安心してね(覗かなくていいよ笑)。スピーキングのスコアは、テストの後試験官は10分ぐらいの時間で決められる。また、問題番号とかでもない。
実は、IELTSのスピーキングテストの中、試験官が紙に記録しているのは、時間だ。
IELTSのスピーキングで、それぞれの受験者が大体同じ時間配分でそれぞれのパートの質問に答えられる(つまり、テストの公平性を確保する)ように、また、それぞれのパートの回答時間をコントロールしてテンポよくテストをすすめられるように、試験官は皆さんの回答時間を記録しているんだよ。
回答時間と言えば、パート1(Daily Conversation)では4-5分、パート2(問題カードから選んで質問)では3分程度(1分の準備時間+2分の回答時間)、パート3(パート2の問題に基づいた議論・会話)は4-5分。
今度のスピーキングテストで、試験官が何か書いているのを見ても、心配・緊張せず、集中して回答しよう!頑張ってね!
にゃんこ先生初めまして!
この前一回目のIELTSを受けてきました。
手応えはありませんでしたが、思ったよりもいい点数が取れました!2ヶ月後に二回目のIELTSを受けようと思っております。ですが、勉強法が分かりません。一回目の時はひたすら過去問をやっていました。なので、もう過去問は覚えるまではいきませんが、こんな感じの答えだったかなと自然と思うようになり実力で解くことが出来なくなりました。過去問以外で良い勉強法はありますか??
目標点数にもよるけど、6.0や6.5あたりであれば、単語や過去問の学習だけで達成できるかもしれない。
一方で7.0以上であれば、過去問演習以上に根本的な英語力の上達が重要になる。
特にRとLで高得点を取る必要があるので、リーディングとリスニングの基礎力強化をしてほしい。スキル別の勉強法は記事の中で解説しているよ。
実践しているうち、具体的なやり方・勉強法について疑問が出てきたらまたここで質問してね!
IELTS5.5→7.0を3ヶ月で達成したくて勉強計画を立ててます。
ニャンコ先生は、それぞれの勉強項目にどれくらいの時間配分で、またトータルどれくらいの勉強時間で、1ヶ月で5.5→7.0を達成されましたか?
IELTS単語集ははどれくらいの時間でで暗記を終えましたか?
できれば当時の1日の勉強スケジュールも教えていただきたいです。
5.5から7.0は大きなジャンプなので、かなりの時間の投資が必要になってくるね。
英語の基礎力(リスニングとリーディング)を伸ばすことを一番重要視しながら、WとSの対策をしていくことかな。
平日は3~4時間前後、休日は+αの時間が必要になってくると思う。
単語はTANZAMをマスターする。
3000単語を3ヶ月でマスターするとすると、1日新単語を50単語で設定して、1日1時間半~2時間は単語学習になる。
また、1時間は洋書の多読、もう1時間は精聴(6 minutes Englishがおすすめ)に使ってほしい!できれば1日25分のオンライン英会話も継続したい。
ここでいう勉強時間は机に座ってやるものばかりではないので、隙間時間も活用してなんとかこなそう。
休日は時間があると思うので、上記に追加して問題演習やS・Wについても勉強をしよう。
SとWは独学だと限界もあるので、コースを活用することもおすすめだね!
IELTS Speaking 7.0+
IELTS Writing 7.0+
初めまして。来秋からアメリカ大学院への進学を検討している大学4年生です。
約1年間、何度も泣きながらTOEFL100点を目指していましたが,なかなか思うように行かずあと少しのところで停滞中です(R26 L22 S24 W24 Best96)。
1ヶ月受験を繰り返し特に苦手なリスニングを朝から晩までやっていましたが成長は見られず,ここでIELTSに大転換して7.0を目指してみようと思います。2週間後です。
特にこの点数バランスかつTOEFL(アメリカ英語)からの転換で,するべきことを洗い出しと思っています。他のページも拝見させて頂きましたが,このシチュエーションで必要な対策を念の為教えていただけないでしょうか?
大学4年生ということで大学院出願・卒論・インターンの業務が重なっており,朝の2時間と夜の2時間を2週間続けて何とか食らいつきたいと思いますがこれで足りますでしょうか?
TOEFLで毎日行なっていたのは,
R:National Geographicの音読と問題演習
L:YouTube(Crash Course)のシャドー,問題演習,Podcast(ABC World News)
S:25分英会話(TOEFLの問題演習)
W:書いて自己添削の繰り返し
単語:TOEFL3800を4日で1周
です。
今後毎日これはできないので,なるべくして絶対量を減らしたいのですが,変更すべき点・削れる点などがあればご教示いただきたいです。
こんにちは、現在の学習状況を詳しく教えてくれてありがとう!
TOEFL best scoreは96、リスニング苦手、残り2週間、ということから考えると、個人的には、TOEFL100点よりIELTS7.0を取る可能性が大きいと思うよ!
なぜなら、TOEFLのライティングもスピーキングも、リスニング力とかなり関係するもので、リスニング力を大幅に上げない限り、おそらく現状のS24W24を超えることは難しい。一方で、リスニング力は短期間ですぐ向上できるものではなく、長い間毎日触れ合う必要があるね。
IELTSなら、OA7.0を取るには、下記のようなスコア配分は現実的だと思う。
R8.0~
L6.5~7.0(IELTSのリスニングはTOEFLよりずっと簡単なので、保守的に考えても6.5~はいける)
S6.5~7.0(IELTSのスピーキングはこちらの対策パッセージを使えば、出題される問題を全部事前に把握できるので、TOEFL S24なら7.0は全然いけるはず。ぜひチェックしてみよう)
W6.0~6.5(IELTSのライティングはTOEFLより若干難しいので、低めにした)
もしIELTSに切り替えるなら、RとL、及びWのタスク1の問題形式に慣れることが一つ、
残り2週間しかないので、基本は問題演習を中心に進めていくことがおすすめだよ。
音読やシャドーイングは、残り2週間は実力維持のため1日30分〜1時間ぐらいやるぐらいで良いのではないかな。
現在、ILETS OA6.5です。
アメリカの公衆衛生大学院への受験を考えています。
ただ、ほとんどの大学院が7.0以上です。
強みは、学費や保険、寮費全額支給の奨学金がすでに決まっていることです。
IELTSの基準を超えていない場合でも、出願して選考に残る可能性はありますでしょうか?
また、IELTSで単語帳 ILETS 3500 旺文社出版をこなしていました。
追加でTOEFL 3800を行うこと必要はありますでしょうか?
よろしくお願いします。
大学によって英語スコアの最低要件に関するスタンスが違うので、志望校のアドミッションに聞いたほうが良いね。
6.5を7.0に持っていくのは、短期間(1ヶ月程度)で完全に達成できることなので、出願の締切まで時間があれば7.0をクリアしたほうが選択肢が増えるので、個人的にはおすすめ。
特にIELTS speakingは本番に出題される問題を事前に把握して答えを準備しておけば、スコアアップが狙えるよ。こちらの学習資料をチェックしてみよう。この段階では、単語より、Speaking対策が一番効果があると思うよ。