大学選びは、子供達のその先の人生にとって重要なポイントだと思います。
早い段階で、どこどこの大学に行く!と具体的に目標を掲げている子供もいると思いますが、ほとんどの場合は「大学には行きたいけど、どこに進学したらいいかまだわからない」と悩んでいることと思います。
ましてや海外留学ともなると、なおさら大学は未知の世界。もちろん我が家の息子もその1人でした。
入学してから「こんなはずじゃなかった……」などと後悔しないためにも、しっかりと考え進路を決めることが大切です。
そして今回の記事では、将来子供が後悔しないように、知っておきたい大学選びのポイント15つのポイントを、参考までにお話したいと思います。
これらのポイントは、息子が最終的な志望校を決め、親としてアドバイスをする時に役にも役に立ちました。
この記事の筆者:Antieやや
タイ在住。語学力を生かし現地でボランティア活動を中心に毎日を過ごす。バンコクでインターナショナルスクールを卒業し、現在イギリスの大学で心理学とマーケティングを学ぶ息子あり。
目次
海外大学の選び方15のポイント
立地
留学と言えば、ほとんどの学生がアメリカやイギリスの大学への留学を目指しますが、視野を広げてみると世界のどこにでも大学はあります。
そうなると、留学に対してますますハードルが上がってしまうような気がしますが、いろいろと調べ、1つ1つ準備を進めれば決してできないことではありません。
まずはどこの国へ留学を希望するか検討してみましょう。こちらのサイトは参考になります。
留学する国が決まったら、具体的な立地条件の検討に入ります。
留学する大学には最低でも4年間(イギリスの場合は最低3年間)通うわけですから、大学の立地は大学選びにとってとても重要です。
息子が考慮した点は以下の通りです。
- 空港からのアクセス
- 都心 or 郊外?
- 治安の良さ
- 生活のしやすさ(スーパーや銀行などが近くにある)
- 学生に優しい街かどうか
息子はイギリスへ出かけた際に、ロンドンなどの都心部にある大学と、郊外にあるいくつかの大学へ見学へ行きましたが、ロンドンは一言窮屈。ロンドン以外にすると決めていました。
確かに、郊外にある大学は広大なキャンパスで、大学生ならではのアクティブなキャンパスライフが送れます。
自然が多い場所がいいと思う学生もいれば、ビルに囲まれ、お店もたくさんあるような便利な場所がいいと思う学生がいるように、立地に何を求めるかは人それぞれ。
自分がどのようなキャンパスライフを過ごしたいかよく考えてみてください。
当時は全く考慮していなかったのですが、大学の立地は、就職活動にも影響するということが最近になってわかりました。
大企業のインターンシップの多くは都心部が多く、郊外にある大学だと交通費や宿泊費などが余計にかかってしまいます。
こういったことも考慮して大学の立地選びをする必要もあります。
学費
正直、親にとってはこの問題が1番重要とも言える「学費」。
進学する国、大学、そして学部によってもかかる学費が異なってきます。それプラス、1人暮らしのための生活費も考える必要があり、留学にかかる費用は莫大です。
子供が志望校を決めたら、各大学のウェブサイトで調べリストを作成し、留学にかかる予算はしっかりと準備をしていくことが大切です。
ここからは、我が家が調べた一部の大学の学費(2018/2019)を参考までに掲載しておきます。
- ケース1 Columbia University(コロンビア大学・アメリカ)
- 期間: 4年間
- 1年にかかる授業料: $59,985 (約6,625,560円)
- ケース2 Northwestern University(ノースウェスタン大学・アメリカ)
- 期間: 4年間
- 1年にかかる授業料: $54,120 ( 約5,977,750円)
- ケース3 NYU(ニューヨーク大学・アメリカ)
- 期間: 4年間
- 1年にかかる授業料: $51,828 (約5,724,590円)
- ケース4 Oxford University (オックスフォード大学・イギリス)
- 期間: 3年間
- 1年にかかる授業料: £24,700~£34,678 (約3,466,310円~4,866,580円)
- ケース5 Imperial College London(インペリアル大学・イギリス)
- 期間: 3年間
- 1年にかかる授業料: £31,000 (約4,350,419円)
- ケース6 Bath University (バス大学・イギリス)
- 期間: 3年間
- 1年にかかる授業料: £20,700 (約2,904,960円)
- ケース7 HongKong Univesity (香港大学・香港)
- 期間: 4年間
- 1年にかかる授業料: HK$241,500 (約3,398,220円)
- ケース8 Singapore National University(シンガポール国立大学)
- 期間: 4年間
- 1年にかかる授業料: S$37,500 (約2,999,580円)
※日本円への為替レートは記事作成時によります。
留学生の授業料は毎年少しずつ上がるため、最新の情報を手に入れ準備を進めましょう。
アメリカとヨーロッパ国内の各大学の授業料について詳しく書かれたウェブサイトなども、費用を比較する際に参考になると思います。
高い学費の支払いに備えるため、大学留学奨学金もチェックしておくと良いでしょう。
生活費
授業料だけを見ても「ひょえ~高い!」と思わず口にしてしまいますが、それプラス生活費。一体いくらかかるのでしょうか。
どこの国へ留学を決めたとしても、まず必要となるものが留学渡航準備費用です。これには留学先までの渡航費用、ビザ申請料金、海外留学生保険などが含まれます。
そして留学先での滞在費用、生活費。日本で生活する際にも生活スタイルで個人差があるように、海外の生活でも同じことが言えます。
留学先の国、都市の物価、滞在方法(ホームスティ、大学寮、アパート)やどのような生活レベルを望むかにより生活費は異なるため、1年にかかるおよその費用を概算したうえで各家庭の経済状況と相談する必要があります。
そのため、各大学の授業料を調べる際には、必ず生活費についても確認することをおすすめします。
息子の場合、イギリス留学希望、しかも郊外の大学への進学を決めたため、ロンドンの大学と比べてみると、授業料はほぼ同じ位ですが生活費がかなり抑えられています。
留学中の生活費を考える上で1つの目安にしてもらうため、現在の息子の1ヶ月の出費を掲載しておきますので、参考にしてみてください。
- イギリス郊外(ロンドンから電車で2時間ほど)留学1年目
- 大学敷地内にある寮ではなく、学生用のスタジオ(1人部屋)滞在
- 家賃(光熱費込) 55週間 £9760 (約1,365,000円) 1ヶ月約99,000円
- 食費、交通費、その他 £430 (約 60,000円)
息子が通う大学は、学生の街として知られている場所に立地しているため、イギリスの中でも比較的に生活費が安い方に分類されています。
それともう1点。どこの国へ進学するにしても、授業料、生活費共に現地通貨で支払うことになります。
そのため、日本円から現地通貨へ換算する場合、為替の影響により金額が上下することがある、ということも予定に入れておくといいかと思います。
立地や生活費に関しては、交換留学先を選ぶ基準としても同様ですね。
偏差値と難易度
大学選びには、もちろん偏差値や難易度といった学力的な条件を考慮しなくてはいけません。
高校1年生くらいまでの段階では、高い目標を持つことはモチベーションも上がりいいことだと思います。
しかし、本格的な受験時期に突入し志望校を決める際に、自分の学力とあまりにもかけ離れた大学だけを志望すると、 最悪どこの大学にも進学できない…..なんてことも。
なんといっても、本人(親も!)が感じるストレスは相当なものです。
そして、アメリカを含む多くの海外の大学は入学してからが大変。多くの課題、そしてほとんどの大学は在学中に一定の成績をおさめなくてはいけません。
授業の進め方も日本とは違い、先生からの一方通行でなく学生からの積極的な発言が求められ、また課題としてのプレゼンテーションも多くあります。
難易度の高い大学に入学するということは、それだけ周りの学生達も優秀ということ。
ましては英語がネイティブではない留学生にとっては、険しい入試の道のりになることを覚悟しておかないといけません。
日本の高校から進学する場合、英語力の証明であるTOEFLやIELTSの受験も避けては通れません。
逆に自分の学力レベルよりも低い志望校を選択した場合、入学後に勉強のやりがいを感じなかったり、講義の内容に不満を持ったりしてしまうかもしれません。
ここで自分の学力に合った大学を選択する方法として実践していたのが、3つのカテゴリーに分けそれぞれで2校から3校 を選びました。その3つのカテゴリーというのが以下の通りです。
①Reach Schools(挑戦校・難関校)
前年度の合格者のデーターを元に、自分の成績がもう少しで合格ラインに届くと思われる大学
※ ここでいう難関校は、アイビーリーグのように倍率が高くなかなか入学できない大学という意味も含みます
②Target Schools (適正校)
自分の実力、成績に合っている大学
③Safety Schools( 安全校・滑り止め校)
自分の成績ではまず不合格になることはないと思われる大学
このようにして、自分の偏差値/成績に合った大学選びをしましょう。
とはいえ、学力的な条件だけに縛られる必要は全くありません。大学選びをするためのポイントの1つとして参考にしてください。
「文系」か「理系」どちらに進む?
ほとんどの学生が大学選びをする際に、学部(専門分野)よりもまずは大学名を重視しがちです。
そしてどこの大学を受験しようか決まったとしても、専攻はまだ迷っているという学生も多いと思います。
アメリカの大学受験の場合、出願時に希望学部/ 専攻を記入する必要がありますが、入学時に専攻を決めておく必要がなく、リベラルアーツとよばれる大学を含み、始めの2年間で教養過程を学んだあとに何を専攻するかを決めます。
しかし、イギリスの場合は学部入学となるため、学部を決めてから受験することが必至です。
また◯◯大学は経済学に強いなど、海外の大学でも専攻により求められる成績や入学の難易度にギャップがあるので、学部別の世界大学ランキングなどを参考にするのもいいでしょう。
ここで大切なのは「自分が何を勉強したいか」を明確にすることです。
とりあえず、名の知れた大学の難易度が低い学部へ入学しておこう、などと自分に興味ない学部へ進んだとしても、モチベーションが続くとは思いません。
専攻選びは、その後の受験勉強や就職など将来に関わってくるので、後悔しないためにも真剣に選びましょう。
学部、大学選びの情報収集は早いに越したことはありません。とは言っても「どうやって学部を決めたらいいの?」と悩んでいる人もいると思います。
まずは自分が進みたい道が「文系」なのか「理系」なのかを考えてみましょう。
息子の通っていた高校はIBディプロマのカリキュラムだったため、11年生(G11)から始まるコースを選ぶために G10(高1)の夏から秋頃までに学部を決める必要がありました。
どの学部を選ぶかによって学ぶコースが全く違うからです。
息子は子供の時から数学が得意だったため、理系に進んでエンジニア関係の職に就くとばかり思っており、本人もそのつもりで、高2の夏にはインターンシップなども経験して理系のどの分野へ進むのかを検討していました。
が!やってくれました。それは高3の夏の終わりのことでした。
その夏もエンジニア系のサマーコース、そしてインターンシップと経験し、あとはエッセイを仕上げ志望校へ申請、そして学校のGPAをキープというところまできていたのですが、突然言い出したセリフが「心理学を勉強したい」……。
へ??その後の怒涛の様子は読者の想像におまかせしますが、ここでお伝えしたいことは、途中でやりたいことが変わって「文系」から「理系」、またはその逆への進路変更はできますが、受験時に際しては非常にリスクを負うということです。
息子の場合、理系へ進むと思い勉強していた化学や物理といった、IBの中でも難しいと言われている科目は結局必要なかった、といった結果に。
いまさら変更ができるわけでもなく最後まで四苦八苦という状況でした。
始めから文系を選んでいたらもう少し余裕を持って過ごせただろうと思いますが、このことは我が家の中では今でも「触れてはいけない案件」になっています。
とはいっても、こういうことは起こりうることです。得意不得意科目が何かに執着せず、将来どんな職に就きたいのかなどを踏まえ、自分の学びたい!と思う学部を選択するようにしてください。
学部が決まったら詳細にリサーチ
「文系」か「理系」のどちらかに進むのかが決まり、自分の学びたい学部を選択したらその学部について詳細にリサーチを始めましょう。
学部の名前を見ただけでは、一体その学部で何を学べるのかよくわからないことがあります。
また、大学により同じ学部でも学べる内容が異なることもあります。
海外でしか学べない、珍しいクラスなども見つかるでしょう。
そのため、はっきりとした志望校が決まってない場合でも、まずは少しでも興味を持っている大学のホームページを見てみるのもいいと思います。
大学のホームページには、大学の説明のほか各学部も紹介されており、3年、もしくは4年で何を学ぶことができるのかコースの内容(Modules)に関する情報が公開されています。
これから3年、4年とその分野について学び、将来就きたい職業にも関連することです。
自分が選択した学部が、本当に自分の学びたい分野なのかどうかを、慎重かつ入念に調べましょう。
将来なりたい自分をイメージしてみる
受験が終わり、いざ大学へ入学。しかしその先には「就職」が待ち受けています。
一度自問してみてください。将来どんな職業に就きたいと思いますか?すでに就きたい職業が決まっているのならば、それを軸に大学/学部選びを進めるといいでしょう。
しかし、まだどんな職業に就きたいか明確ではない場合は「有名企業で働きたい」や「コンピューターを使う仕事がいいかも」などと何となくでもいいのです。
これだけでも、企業だったらビジネス?よし経済学がいいかもしれない、コンピューターだったら理学部やコンピューターサイエンスがいいかもしれない、などと考えてみることで、大学、学部を絞ることができるかもしれません。
また大学選びをする際には、各大学でどういった就職サポートを受けられるかをチェックすることも重要。
ほとんどの大学のホームページには、卒業後の学生の就職先のリストや卒業生の経験話などが記載されています。それらを参考にするのもいいかと思います。
大学ランキングを参考にする
いざ大学を選択する際に悩んだことが「どの大学にする?」ということでした。
息子の通っていた高校では、1人の生徒あたりアメリカの大学への出願数は平均10校。
10校選ぶとしても、聞いたことがある大学は、スタンフォード大学やハーバード大学などのIVYリーグ、またはUCLAといった州立大学。あとは一体どんな大学があるのかわからない、というのが率直なところでした。
そして息子はあくまでもイギリス大学留学が第1希望だったため、アメリカの大学へは4校出願しようということになり検索を始めました。
イギリスの大学の場合、必要となるIBスコア(成績)がはっきりと明記されており、そのスコアに満たないと申請できないため、ある程度どこの大学にするか絞り込みができたのです。
一方でアメリカの大学の場合は、GPAやSATといったスコアはもちろん、その他エッセイや課外活動なども入学基準に含まれるため、とりあえず申請はできるわけです。(各大学ごとに申請料金がかかりますが)
そんな、アメリカの大学に留学するにはどうしたら良いのかは、アメリカ大学留学マニュアル(概要・受験ステップを徹底解説)を参考にしてください。
そして大学選びをする際にやはり気になるのが、どんな大学があり、それぞれの大学がどのくらいのレベルなのか、というポイントだと思います。
そんな時、役に立つのが「世界大学ランキング」。
これらの大学ランキングは、学術的および教育的業績、あるいは教育環境およびその国際性などいくつかの異なる測定基準から、いくつかの研究機関により作成された多様なランキングシステムです。
これらの大学一覧を参考に、とりあえずどんな大学があるのかを調べるといいかと思います。
もちろん「世界大学ランキング」を参考に留学先を決定することも1つの方法だとですが、あくまでも参考程度にとどめておく方がいいかと思います。
なぜならランキングに入っていなくても「◯◯の分野ではトップ」や「研究成果を出している」などといった大学はたくさんあるからです。
自分の学びたいことを軸に「この分野ならこの大学!」、「これを勉強するならここしかない!」と思える大学を探しましょう。
参考までにいくつかの世界大学ランキングを掲載しておきます。
大学の情報を収集する
ギリギリでアメリカ出願を決めた息子は時間が足りなく、情報収集も準備も十分ではなかったと今でも思います。後悔のないよう納得の行く志望校を選択するためには、しっかりとした情報収集は欠かせません。
私たち親世代の時代の大学受験といえば、直接大学へ電話で問い合わせたり、また実際に大学を訪問することで情報を集めていましたが、今では様々な情報収集の手段があります。
大学のホームページには、大学についてのほとんどの情報が記載されているのでじっくりとチェックすることをおすすめします。
情報がいろいろありすぎてまとまらない、なんてことのないように、自分が調べたいことを前もってリストにまとめておくと情報が整理しやすくなると思います。
それでもまたわからないことがある時には、Eメールで直接問い合わせることもできます。我が家でもわからないことはそのままにせず、きちんと確認を取るようにしていました。
その他、大学探しをサポートしてくれるウェブサイトもたくさんあるので参考にするものいいかと思います。
何校か興味のある大学が絞れたら、各大学に資料を請求してみましょう。各大学が大学紹介の冊子や入学にまつわる資料などを送ってくれます。これらは大学のホームページで申し込むことができるので利用してみてください。
息子も、アメリカ、イギリス、香港と申込みをし、実際に受け取ったものは、かなりしっかりとした1冊の本のようなパンフレットで大学の様子がよくわかる内容でした。
何より、海外から届いたということに、合格通知でも何でもないのにテンションが上ったものです。実際に受験をするかどうかはともかく、気軽に取り寄せてみましょう。
どんな学生生活を送るか考えてみる
海外へ留学するということは、これから経験するだろう未来を考え期待に胸をふくらませることだと思います。
大学生活はサークル活動やアルバイトなど楽しいことがたくさんあり、また親元を離れ自由を満喫できるかもしれません。たった一度の人生、厳しい受験を終えやっと手に入れた大学生活。思う存分楽しみたい!と思うのも当然です。
が、親からすると、何のために留学したのかだけは忘れないでよ、と思うものです。しっかりとした目的を持って大学生活を送ってもらいたいのです。
息子もたま~の電話でいつも「忙しい忙しい」と言っているのですが、これは私との会話を長引かせたくないためのセリフなのか、本当に忙しいのかよくわかりません。
が、確かに彼はサークルにも参加しているし、生徒会にも立候補をし責任のある立場にいるので本当に忙しいのかと思います。
しかし、これはこれでいいとも思う反面、勉強は?将来=就職のことを考えて行動しているの?とふと心配になったりもします。
自分が選択した大学は自分の目標に向い、しっかりと取り組むことができる環境なのかイメージしてみてください。
せっかくの留学生活を無駄にしないためにも、何に貴重な時間とチャンスを使うのか自分の頭でしっかりと考えてください。
目先の楽しいことばかりではなく、きちんと自分の将来を考えていますか?
キャンパスライフ(クラブやスポーツチームなど)
ポイント10でお話した通り、将来のためにしっかりと勉学に励むことは大切です。が、大学生活はそれだけではありません。留学先でしかできないことを経験するためにも、多くのことにチャレンジ!
それぞれの大学で何を学ぶことができるのか学部のモジュールを調べるように、どんなキャンパスライフが送れるのかも見てみましょう。それらはほとんどの大学のホームページのStudent Union(生徒会)のページやFacebookに紹介されています。
クラブ活動などに参加することは、友達を作るチャンスでもあります。共通の趣味を持つ学生が集まるサークルでは、普段の授業では知り合うことのない学生とも出会えるかもしれません。ほとんどの活動は学生が主体となり運営されています。
また活動は必ずしも毎日行われているわけではありません。スポーツ系のクラブでも週2、3回といったところ。
そして日本との大きな違いが、先輩、後輩といった序列がないところです。誰でも気軽に参加できるので、積極的に声をかけてみてください。
そして、大学選びをする際に、各大学にはどんなクラブやサークルがあるのかを要チェック!
もし、あなたが高校時代にバレーボールの選手として活躍していて、大学でも続けたいというような場合には、バレーボールの強豪校への進学を考えてもいいかもしれませんね。
大学の校風が自分に合うかどうか見極める
入学後、数年を過ごすことになる大学。立地はもちろん、大学の雰囲気/校風を知るということは、大学選びに役に立つと思います。
息子はアメリカ、イギリス、香港、シンガポールのいくつかのキャンパスを訪問しましたが、大学ごとに雰囲気が違っており中には「なんとなくここじゃないな」と感じた大学もあったそうです。
大学にはその大学の校風というものがあります。それらは大学の信念、これまでの卒業生や在校生、そしてキャンパスの立地や規模、設備など様々な要素によって築かれてきたものです。
直感を信じ、進学先を決めるのが正解というわけではありませんが、キャンパスを実際に訪れてみる機会があったら、自分に合うのか合わないのか、好きなのか好きではないのか、肌で感じてみるのもいいと思います。
以下は、息子がキャンパスを訪問した際にチェックしたポイントです。参考にしてみてください。
大学の規模
息子の場合、小規模な大学はなんとなくアットホームな雰囲気がし、アメリカの州立大学のような現地の学生も多く通うマンモス大学は、とにかく学生数が多くなんだか自分が埋もれてしまう感じがしたそうです。
それぞれの大学の規模を知るためには、各大学のホームページに記載されている生徒数のデータで判断することできます。
授業のシステム
この大学では講義が中心、あの大学では少人数でのディスカッションが中心などと、大学により授業の内容や進め方が大きく違います。講義が中心だと、学生の数も多いため教授に質問があってもなかなか聞けなかったリするかもしれせん。
また、イギリスのオックスフォード大学やケンブリッジ大学のように少人数制の授業では、一流の研究者である教授と仲間のように接することができるため、授業に集中しながら1人1人が授業の内容をしっかりと把握でき、質問もしやすい環境にあります(さぼることができませんが)。
これは多数の学生を抱えるマンモス大学では決して経験できることではありません。自分はどんな環境で授業を受けたいのかを考えてみることも大切かと思います。
留学生の数
留学生が多い大学と少ない大学では、留学生に対する大学からのサポート面でも違いがあります。
留学先として人気の米国の大学では、ほとんどの大学で多くの留学生が学んでいますが、ちょっと辺鄙な田舎町にある小規模なイギリスの大学では、留学生の数が他と比べ少ない大学もあります。
また、The University of Hong Kong(香港大学)や National University of Singapore(シンガポール国立大学)などのアジア圏の大学では現地の学生が多く通っており、いわゆる西洋系の留学生の姿はあまり見かけません。
そのため雰囲気も米国の大学やイギリス大学とはまた違うものになります。
オープンキャンパスに参加する
海外の大学でも日本の大学が行うようなオープンキャンパスがあります。
これらのスケジュールは各大学のホームページに記載されており、事前の予約が必要となる場合もあるのでこまめいチェックすることをおすすめします。
オープンキャンパスに参加することで、大学の施設を見学できることはもちろん、実際にそこへ通う学生から直接話しを聞くこともできます。
留学生にとっては予定が合わない場合がありますが、大学がイベントを企画していない時にでも、事前に連絡をしておけば訪問した際にキャンパスツアーをしてくれます。
全ての志望校を訪問することは不可能。学校が忙しいのはもちろん、なんと言ってもお金がかかります。
息子にはまず、ホームページや大学から取り寄せたパンフレットなどで情報を集めるように伝え、その中で自分がどうしても行きたいと思える大学3校を選び、オープンキャンパスへ参加しました。
もちろん、全ての受験生がオープンキャンパスへ参加するわけではないので、参加したら受験に有利になるということもありません。
親御さんとよく相談して、機会があるようでしたらぜひ参加してみてください。
もし参加するのであれば、事前に聞きたい質問事項をまとめておくことを忘れずに。
海外留学フェアに参加する
海外の大学への留学を検討している学生、または親御さんにとって、実際に現地へ出かけオープンキャンパスに参加することは、その大学の雰囲気を肌で感じることができる絶好の機会です。
しかし、飛行機の予約から滞在先探しなどそう簡単に「じゃー行ってくる」とはいかないのが現実です。そんな時に利用したいのが、日本国内で開催される海外留学フェアです。
独立行政法人・日本学生支援機構(JASSO)が開催する海外留学フェアでは、国、地域ごとにブースが設けられ、留学に関する様々な質問に答えてくれます。
このイベントは年に1回開催され、留学を検討している人であれば、誰でも無料で参加することができます。
その他にも、様々な留学エージェント主催の海外留学フェアが開催されています。
詳しくはウェブサイトでチェックしてみてくださいね。
最後に決めるのは自分!
「留学する!」と決めても、願書には保護者が記載する項目があったり、その他の準備、そして費用の面など、自分1人では実現するのが難しい海外留学。親の意見を無視するわけにはいけません。
親はせっかく留学するのならこの大学を目指してほしい、といった親目線から勝手に志望校をいくつか決めてしまうかもしれません。
もうちょっと上を目指したい、と思っていても、学校の先生はここなら合格できるだろうといった大学を勧めるかもしれません。
しかし、大学は自分で選ばないと、あとで後悔します。
周りに相談したり助言を求めたりすることは大切なことですが、最後は自分の意志で大学を決めるべきです。
我が家でも母親である私が積極的に大学をリストアップし、ここがいい、あそこがいいなど言いたい放題でした。しかしある時ふと気がついたのです。
このまま親が選んだ大学へ進学して、万が一本人が後悔したり、やる気を失くしてしまった時、彼は一体誰のせいにするだろうかと…..。
その時きっと私のせいにするんだろうなと思いました。そこまで責任を取りたくない、何より彼に後悔はしてもらいたくないと思い、最後は「自分がどうしたいのかをよく考えて選択してください」と伝え、彼の意志で進むべき道を決めてもらいました。
その大学は「私」が希望していた大学ではありませんが、進学して1年がたった今、彼は学生生活を有意義に楽しく過ごしています。
自分で考え決めたことは誰の責任でもなく自分の責任。自分が本当に通いたいと思える大学を選択してください。
最後に (後悔しない留学を!)
ここまで、留学を決め、どの大学へ進学しようか迷った時に参考にしていただきたい15つのポイントを、筆者が実際に経験したことを交え紹介してきました。
何度かお話させていただいた通り、大学/学部選びはその先にある就職にもつながる大事な選択です。
ましてや海外留学ともなると、誰でも進学できるというわけではありません。
せっかくもらったチャンス、まずはしっかりと大学/学部選びをし、後悔のないように受験に挑んでくだいさい。
日本を離れ、海外で学び、現地の食べ物を食べ、現地の人とコミュニュケーション取るということは大きなチャレンジです。
そしてそれらは自分を大きく成長させてくれるチャンスでもあります。
努力して掴んだ成功は何にも代えがたいもの。そのためにも、しっかりと自分が進むべき道を考えてみてください。
コメント失礼します。いつも見てます。今現在僕は中学生なのですが最近留学に興味を持ち始めカリフォルニア工科大学について調べているのですが情報が少なすぎて困っています….
そこでリクエストがあり学部や専攻・学費や歴史・研究などをまとめてもらえませんでしょうか?(このサイトのmit等ののページみたいに)
ご検討お願いします。
おもちさん
カリフォルニア工科大学の記事をリリースしたよ!参考にしてね!
https://www.path-to-success.net/caltech
おもちさん、コメントありがとう!中学生にも参考にしてもらって、大変光栄だよ。
カルテックについて、実は記事を作成中で、2月か3月には公開できる予定!他にもご要望や質問があれば、いつでもコメントしてね。
是非、早めの準備を始めて、目標を達成してね!
お返事ありがとうございます。 おもちです
前にコメントしたときに言いましたが僕は中学生で大学留学を最終目標として逆算して高校を調べています
しかし、行きたい高校が遠いなどで志望校を決めてられません。通信制も調べているのですがなかなか行きたいところがなく、アメリカのオンラインスクールを調べてみたところ「スタンフォードオンラインハイスクール」という高校を見つけました
ですがやっぱり情報が少なすぎで本当に調べようが今ない状態です
高校に関してはにゃんこさんは専門外だと思います。ですが少しだけでも情報が欲しく連絡させていただきました。
出来たらでいいのですが簡単にまとめていただけると幸いです
おもちさん
コメントありがとう!
高校の海外留学に関してそこまで詳しくないけど、いくつか基本情報を伝えておくと、
1、日本の高校に入り → 海外の大学に進学ということであれば、海外進学実績のある高校、またはインターナショナルスクールを調べよう。
2、海外の高校に留学 → 海外の大学に進学ということを考えているなら、アメリカの公立高校の場合、留学生は1年しかいられない。私立高校なら身分の制限がないけど、学費が高額になるね。
3、通信制・オンライン高校:これも2と同じ、アメリカ国籍・グリーンカード所持者でなければ、私立しか行けないらしい。スタンフォード以外のオンライン高校はこのサイトがまとめてくれたので参考にしてみよう。
https://thebestschools.org/rankings/best-online-high-school-diploma-programs/
必要な情報(入学要件等)はそれぞれの学校のホームページで書いてあるので、少しづつ英語で情報収集できるようになっていこう。
また、高校はどうするか、大学どうするかは、おもちさん一人のことではなく、ご家族にも関わることなので、よくご両親と相談してね。
海外高校の記事に関しては結構先になるかもしれないけど、いつかまとめてみたいね!
コメント失礼します。
カナダの大学に進学希望のまみです。情報収集をしているのですが、カナダの大学に資料請求はできるのですか。またもしよろしければどのように資料請求するのかも教えていただきたいです。
よろしくお願いします。
まみさん
質問ありがとう!
それぞれの大学のHP(Googleで該当大学名の英語で検索してね)の検索欄で「brochure」など検索すると、学校全般の紹介の資料や個別の学部のパンフレット等、いっぱい出てくるよ。
場合によって、メールアドレスを入力する必要があるけど、ほとんどそのまま公開されているはず!