開催日:2025年3月29日(土)
場所:ハイアットリージェンシー東京
時間:14:00~17:30
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MBA進学を目指すなら避けて通れない「GMAT」。
この試験は単なる英語力だけでなく、論理的思考力や問題解決能力を総合的に測るため、TOEFLやIELTSとは全く違う挑戦が待っている。
多くの受験者が感じるのは、「TOEFLの延長線上でなんとかなるだろう」と思って勉強を始めたのに、スコアが思ったように伸びないという現実だ。
問題の複雑さ、試験時間の長さ、そして求められるスキルの多様性は、まさにMBAの厳しさを反映している。
しかし、安心してほしい。GMAT攻略には「正しい勉強法」と「適切な教材選び」が鍵になる。
本記事では、GMATの基本概要やスコア目標の設定から、初心者でも短期間で成果を上げられる学習方法、さらにはおすすめ教材まで徹底解説する。
【新形式】GMATの基本情報
GMATは2023年に試験内容が変わり、「GMAT Focus Edition」に移行した。ここでは、その特徴と試験内容を解説する。
GMAT の目的と特徴

GMAT (Graduate Management Admission Test) は、MBAや経営関連の大学院プログラムに進学するための必須試験の一つ。
新形式の「GMAT Focus Edition」では、試験内容が刷新され、短時間で効率的に受験者の能力を評価できる設計となっている。
以下はGMATの基本情報を表にまとめたものだ。
項目 | 内容 |
---|---|
試験の目的 | MBAや経営学修士プログラムへの進学者の論理的思考力、分析力、問題解決能力を評価する試験 |
対象者 | MBA、経営学修士、経営関連の大学院プログラムを志望する受験者 |
運営団体 | Graduate Management Admission Council (GMAC) |
特徴 | – TOEFLやIELTSと異なり英語ネイティブも受験する – ビジネスシーンに特化した能力を測定 |
試験時間 | -約2時間15分 |

スコアの仕組みと目標スコア
GMAT Focus Editionのスコアは、各セクションのスコア(60〜90点)を合計して算出される。総合スコアの範囲は従来と同じ200〜800点である。
GMATの必要スコアは志望する学校やプログラムによって異なるが、多くのトップMBAプログラムでは 700点以上 が目安とされる。
セクション | スコア範囲 | コメント |
---|---|---|
Quantitative Reasoning | 60〜90点 | 日本人受験者にとって比較的取り組みやすいセクションだが、難化傾向にある。 |
Verbal Reasoning | 60〜90点 | 英語ネイティブも受験するため、論理的思考力と高い読解力が求められる。 |
Data Insights | 60〜90点 | データ解析能力が問われる新セクション。特にMBA志望者にとって重要なスキルが測定される。 |
総合スコア (Total Score) | 200〜800点 | 上位校を目指す場合は700点以上を目標にする必要がある。 |

受験費用と受験制限
項目 | 詳細 |
---|---|
受験費用 | 会場試験 US$275、自宅受験 US$300 |
受験制限 | 12か月間に5回、16日に1回以内 |
試験会場 | 東京・大阪・福岡の3箇所で実施。オンライン受験(GMAT Online)も選択可能。 |
GMATの3つのセクションと必要スキル・対策のポイント【最新版対応】
2023年より導入されたGMAT Focus Editionでは、試験内容が3セクションに再構成され、従来のAWA(分析ライティング)とSentence Correction問題が廃止された。
これにより、試験時間は約2時間15分へと大幅に短縮されている。
また、全セクション45分・択一式(Multiple Choice)で構成され、受験者の負荷が減る一方で、論理的思考力・データ分析力・速読力といった本質的な能力がより重視される内容に変化している。
Quantitative Reasoning(数学セクション)
内容 | 中学〜高校基礎レベルの数学的リテラシー、論理的問題解決力を問う |
問題数 | 21問 |
時間 | 45分 |
出題形式 | Problem Solving のみ |
対策のポイント
Quantitativeでは、代数・算数・整数・割合・確率・統計などが幅広く問われる。高度な計算力よりも、論理的にアプローチする力が求められる。
- 基本演習の徹底:中学~高校レベルの数学を復習し、計算ミスを減らす練習を積む
- 時間管理の習得:21問を45分で解くため、1問あたり約2分以内で解答できるよう訓練
- 選択肢の活用:正攻法だけでなく、選択肢の代入や消去法も活用し、効率よく解く


Verbal Reasoning(言語セクション)
内容 | ビジネス・社会文脈における読解力・批判的思考力・論理的推論力 |
問題数 | 23問 |
時間 | 45分 |
出題形式 | Reading Comprehension、Critical Reasoning |
対策のポイント
Verbalでは、英語力の高さだけでなく論理構造の理解・批判的な思考能力が求められる。
Sentence Correctionは廃止されているため、文法知識の比重はやや軽くなった。
- Reading Comprehension:3~4パッセージに基づく設問。主張・根拠・推論などを問われる。スキミング&スキャニングを活用し、設問に関連する箇所を素早く見つける力を鍛える。
- Critical Reasoning:短文をもとに、議論の前提・結論・弱点・補強などを見抜く。論理の型(仮定・因果・例外)を理解し、解答パターンを体系化することで効率的に対応可能。
- 語彙力よりも構造理解:難解な語彙ではなく、段落の構成や議論の流れを掴む練習を重視。


Data Insights(データ分析セクション)
内容 | グラフ・表・複数資料からの情報統合と意思決定能力の評価 |
問題数 | 20問 |
時間 | 45分 |
出題形式 | Data Sufficiency, Table Analysis, Graphics Interpretation, Multi-Source Reasoning, Two-Part Analysis |
対策のポイント
Data Insightsは、複数の情報源を統合して判断する力を測る、GMAT Focus Editionで最も新しいセクションだ。
従来のIntegrated ReasoningとQuantのData Sufficiencyを統合した内容となっている。
- Data Sufficiency:与えられた2つの情報で問題を解けるかを判定。解答は不要で、必要な情報の有無だけを判断する。正確な読解力と判断スピードが鍵。
- Table Analysis / Graphics Interpretation:表やグラフから条件に合うデータを抽出し、正誤を判定。ExcelやGoogleスプレッドシート的な表の操作感に慣れることが有効。
- Multi-Source Reasoning:複数の文書・資料を比較し、結論や関連性を見出す問題。ビジネスケースの読解訓練が対策に有効。
- Two-Part Analysis:2つの要素を同時に判断する問題で、計算力と論理的な連結力の両方を問われる。
GMAT対策のおすすめ教材と効果的な活用法
GMATで高得点を目指すには、公式教材を中心に、市販教材やオンラインリソースを活用することがおすすめだ。
以下では、それぞれの教材の特徴と効果的な活用方法を解説する。
GMAT公式教材・過去問題集
GMAC(Graduate Management Admission Council)が提供するGMAT公式の問題集は、過去に実際に出題された問題が多数収録されており、信頼性が高い。これらの教材は、GMAT対策の中心として活用するのに最適である。
教材名 | 特徴 | おすすめ対象 |
---|---|---|
GMAT Official Guide (OG) | GMAC公式教材で、全セクションの問題を網羅。基礎から応用まで幅広いレベルの問題が収録されており、初学者に最適。 | 初学者、全体を網羅したい人 |
Verbal Review | Verbalセクションに特化した教材。Critical Reasoning、Reading Comprehension、Sentence Correctionの練習が可能。 | Verbalスコアを強化したい人 |
Quantitative Review | Math(Quantitative)セクションに特化。Data SufficiencyやProblem Solvingの問題が充実。 | Mathスコアを伸ばしたい人 |
Advanced Questions | 難易度の高い問題を集めた教材。特に700点以上を目指す受験者におすすめ。応用力を養うために最適。 | 700点以上を目指す上級者 |
GMAT™ Official Starter Kit | オンラインで受けられる模擬試験。練習問題と2回分の模試が無料。点数も算出されるため、進捗の確認に便利。 | 初学者、模試で実力を確認したい人 |
GMAT公式アプリ | 公式教材の内容を学習可能。進捗管理や正答率の確認ができ、通勤中など隙間時間にも活用しやすい。 | 時間を有効活用したい全受験者 |
- 初学者: GMAT Official Guide (OG) で基礎を固める
- 分野特化: Verbalセクションは Verbal Review、Mathセクションは Quantitative Review を使用
- 上級者: Advanced Questions を活用して応用力を養う




おすすめの市販教材
■日本語教材:マスアカ(数学対策)

Math(Quantitative)セクションの基礎を固めるのに最適。社会人で数学をしばらく離れている人におすすめ。
- まずは基本問題を完璧にする。3回程度繰り返し学習すると、Mathセクションで47〜48点を目指せる。
- マスアカでカバーできない高度な問題は、公式教材や模試で補完する。



■英語教材
教材名 | 特徴 | おすすめ対象 |
---|---|---|
Manhattan Prepシリーズ | 文法や論理的推論を体系的に学べる教材。Critical ReasoningやSentence Correctionに特化した本が豊富。 | Verbalセクションを強化したい人 |
Powerscore CR Bible | Critical Reasoningの解法を詳細に解説。論理的思考の基本を理解し、得点力を高めるのに最適。 | Critical Reasoningが苦手な人 |
Kaplan GMAT Prep | 総合的な対策本。基礎から応用まで幅広くカバーし、模試も付属。全セクションの復習に役立つ。 | 総合的なGMAT対策をしたい人 |
Magoosh GMAT Prep | 動画解説付きのオンライン教材。初心者から中級者向けで、手軽に学習可能。 | 動画解説を活用して学びたい人 |

■本試験シュミレーションに:ボード+ペン
本試験で使われるメモとペンは普通の鉛筆と紙ではなく、プラスチックのボードと水性のペンで行う。
慣れないと使いづらいため、家で模試を行う際には、シミュレーション用のペンとボードの利用をおすすめする。




おすすめのオンライン教材(無料)
■GMAT Club
無料で参加できるオンラインフォーラム。難問の解説や学習法のヒントが豊富に掲載されている。
質問を投稿すると他の受験者が迅速に回答してくれる。
■無料模試サイト
GMAT Clubをはじめ、さまざまなサイトで無料模試を受けられる。
公式模試を使用する前に、これらを活用して練習量を増やすのがおすすめだ。
■無料資料集
その他、コツコツ集めたTOEFL、GMAT、面接や推薦状などの資料を用意した。
これを使って留学準備を有利に進めてもらえれば本望だ。

GMAT試験準備と本番対策
本試験の流れ
GMAT本試験は3時間以上の長丁場で、集中力とタイムマネジメントが鍵となる。
試験会場の雰囲気や使用ツール、休憩時間の活用法を事前に理解し、万全の準備で臨もう。
項目 | 詳細 |
---|---|
会場の雰囲気 | 試験会場は落ち着いた環境で、静かな個室または仕切られたスペースで受験する。耳栓が提供されるため、周囲の雑音が気になる場合でも集中しやすい。 |
使用ツール | – ペン・ボード: プラスチック製のボードと水性ペンを使用。 – メモはボードに記載し、必要に応じて濡らしたティッシュで消去可能。練習時に同様のツールを使用すると本番での操作がスムーズになる。 |
休憩時間 | セクション間に8分間の休憩が2回ある。この間にトイレに行ったり、栄養補給を行うことが可能。休憩時間を超過すると次のセクションの時間が減るため、時間厳守が重要。 |
実践的な模試の活用法
模試を本番同様の環境で実施することで、試験当日のプレッシャーに慣れることができる。
練習内容 | 詳細 |
---|---|
USキーボードの練習 | AWAセクションで使用されるUSキーボードの配置に慣れておくことが重要。特にアポストロフィや引用符の位置を確認する。 |
タイムマネジメント | 各セクションの時間配分を守る練習をする。特にVerbalやMathでは、最終問題まで時間を残せるように意識して模試を実施する。 |
本番環境の再現 | 模試を静かな環境で受け、使用するボードやペンも本番と同様のものを準備する。本番に近い雰囲気で練習することで心理的準備が整う。 |

試験当日に向けたTIPS
試験当日は、体調管理やスコア送付先の選定など、細かな準備がスムーズな受験につながる。
項目 | 詳細 |
---|---|
栄養補給 | 休憩時間中にエネルギーを補給するため、軽食(バナナやナッツ)や栄養ドリンクを準備しておく。糖分を取りすぎないよう注意。 |
スコア送付先の選び方 | 試験前に無料で選べる5校を慎重に決定する。試験後に送付先を追加すると1校につき28ドルかかるため、志望校をリストアップしておくこと。 |
精神的準備 | 深呼吸や軽いストレッチで緊張をほぐす。本番に備えて前日は早めに就寝し、朝食をしっかり摂る。 |

終わりに
試験勉強を進める中で大切なのは、自分を信じてコツコツと取り組むことだ。
初めての模試で低いスコアが出ても、それは自分の課題を見つけるためのスタートラインに過ぎない。
失敗を恐れず、間違いを分析し、次に生かすことで、成長を実感できるはず。
自分に合った学習計画を立て、目標に向かって進んでほしい。





マスアカを中古で買おうと思うのですが、最新のものと5年前ほどのもとでは内容は大きく変わるのでしょうか?
GMAT Mathの出題範囲が毎年大幅に変更になることはないので、少し古いテキストでも大勢に影響はないと思うよ!
にゃんこ先生
いつも記事を見させて頂きTOEFL等でお世話になっています。
質問なのですが、TOEFL100をとったして、(数学のレベルにもよると思いますが、)どのくらいの期間でGMATの点数を700以上取ることが可能でしょうか。TOEICだと300時間で100点up、TOEFLだと800時間で10点upとよく聞きます。GMATでどれくらいかと思い質問させて頂きました。予測した数字でもいいので、教えていただけると幸いです。
りとみぃあさん
質問ありがとう!
TOEFLやTOEICは英語力の試験なので、どの程度の学習量が成果に結びつくか予測しやすくもある(勉強の質は個人によって異なるので一概に言えない部分もある)けど、
GMATは語学のテストではなく、数学や(特に)ロジックもテストされるので、相性が合わない(=どうしてもロジックの思考回路が違う)人は、英語力とは関係なくいくら時間をかけても点数が伸びないことがある。
一回GMATの模試を行って、それぞれのセクションの実力を把握してから学習計画を立てることがおすすめ。
にゃんこ先生いつも記事を見させて頂いてます!ありがとうございます!
GMATのVerbalの塾で悩んでいます。e-gmatでSC・CR中心にやるか、国内で探すか。あまりe-gmatの情報がなく。。。無料体験しましたが、文法より意味重視、説明は明快でレクチャーの英文が難度低いと感じています
純ドメでTOEFLはR:22/L:29、Readingは多読で引上げ中です。
ひださん
質問ありがとう!
e-gmatは完全にビデオ講義だね。値段の安さは魅力的だけど、講義を聞いてちょっとわからないところや、問題解説を読んで納得できない時、フォーラムで聞くしかないので、忙しい社会人にとって効率的なやり方ではないかもしれない。