English Grammar in Useという本を知っていますか?英語を勉強する人なら、使ったことはなくても聞いたことや表紙を見たことはあるかもしれませんね。
English Grammar in Useはケンブリッジ大学が出版する英語学習教材で、世界中で3200万部以上発行されている文法教材の鉄板中の鉄板です。
筆者は高校時代アメリカに3か月ほど留学する機会があり、English Grammar in Useとはその時に出会いました。留学生に英語を教えていた先生からおすすめされたのです。
実際にアメリカで生活を送る中、日本の文法書で得た知識だけでは十分ではないと感じていましたが、English Grammar in Useをやりきったあとは細かいニュアンスふくめ自信をもって英語を使用することができるようになりました。
今回はこのEnglish Grammar in Useについて、特徴やその使い方についてまとめました。
下手な文法書をいくつもやるより、このEnglish Grammar in Useを徹底的にやりこんだ方が効果がでますよ!
この記事の著者:レイトン愛加
高校時代アメリカに3か月留学、自分の英語力のなさに打ちのめされ本格的に英語の勉強をはじめました。大学卒業後はフィリピン支店勤務、その後オーストラリアで働きながらTAFE留学と英語づけの生活を送りました。現在はブラジルに移住、英語力維持とポルトガル語力向上に日々奮闘中です。
目次
English Grammar in Useの特徴
English Grammar in Useってどんな本なのでしょうか?特徴や種類は以下のとおりです。
ネイティブがもつ感覚の文法が学べる
この本では、実際にネイティブが使用している文法の細かいニュアンスの違いまで学ぶことができます。
私は日本の文法書をいくつか勉強しましたが、日本の文法書は文法の表面的なことしか説明していません。間違いではありませんが十分ではないことがほとんどです。
例えば下の写真を見てください。English Grammar in Useと某日本の文法書で、HaveとHave got の違いの説明を比較していきましょう。
日本の文法書にはこう書かれています。
「have got=haveと考えてよい。haveが助動詞として用いられていることに注意。口語でよく用いられる表現である」
もちろんこの説明は間違いではありません。ただhave got・haveの説明としてはあまりに少なく不親切です。
なぜなら、このhave gotという表現はアメリカでもオーストラリアでも、日常的に本当によく使われる表現だからです。さらっとながしてよいレベルのものではありません。
English Grammar in Useの方はどうでしょうか。
- HaveとHave gotどちらでもいいケース
- Have gotを使えないケース
- 使える時制(-ing,過去形)
- ニュアンスの違い
について沢山の例文をまじえながら説明してくれています。
実際に使われる表現を、実際に使われる例文を使って説明してくれているので、ネイティブがもつ感覚の文法を学ぶことができます。
文法説明がわかりやすい
English Grammar in Useは文法説明がとても分かりやすいです。なぜなら、豊富な例文がありどのように使用するのか具体的に書かれているからです。
例えばbe/get used toの項目をみてみましょう。
「Lisaというアメリカ人女性がイギリスの左側通行がおかしく感じた」という説明のあとに、以下の例文が書かれています
She wasn’t used to driving on the left.
But after a lot of practice, driving on the left became less strange. So:
She got used to driving on the left.
Now it’s no problem for Lisa:
She is used to driving on the left
(彼女は左ハンドルの運転に慣れていませんでした。しかし、何度も練習しているうちに、左ハンドルの運転に違和感がなくなってきました。
彼女は左側の運転に慣れました。今では、リサにとって何の問題もありません。彼女は左側の運転に慣れています。 )
この例文を挟むことで
was used toとgot used toとis used toの ニュアンスの違いがはっきり感じられます。
※例文があることで、was used toが過去について話しているのに対し、got used toが慣れていく過程に、is used toが現在の状態についてフォーカスしているのがわかりますね。
圧倒的なボリューム
English Grammar in Useの青本(中級向け)では、文法が145項目にわけて説明されています。各文法項目に練習問題がついており、本のうしろにはさらにエクササイズがついています。
English Grammar in Useは日本の文法書とは比較にならないほどのボリュームです。
例えば日本人が苦手な分野である前置詞「in/at/on」。5項目にわたって使い方が例文とともに説明されています。
日本の文法書にも説明はあります。ですがとにかく例文が少ないんです。
文法は説明だけではなく、実際に使われている例文を確認することにより、具体的にどのように使用されるか正しくつかむことができます。
English Grammar in Useは圧倒的な説明量・例文量・演習量のボリュームです。
英語で英文法を学ぶ
English Grammar in Useは世界中で販売されています。当然文法説明も英語で書かれています。
英語で英語を理解するので、英語独特の概念をそのまま理解することができます。これはとても重要なことです。
なぜなら英語には英語にしかない概念が、日本語には日本語にしかない概念があり、それを別の言語にあてはめて訳し、説明しようとしても限界があるからです。
例えばhave been doingとhave doneの違い。
某日本の英文法説明書にはこうあります。
have been doingは「動作の継続を表す。どのくらい続いているかを表す。」
そして例文が1文だけのっています。
もちろんこの説明は間違いではありません。ですが、これで日本語にない時制の概念を理解するのは無理です。日本語訳も「あくまで最も近いニュアンスのもの」であるので、その概念が正しく伝わるわけではありません。
English Grammar in Useでは下のように説明され、例文が沢山のっています。これにより概念をそのまま理解することができます。
English Grammar in Useの種類と選び方
English Grammar in Useの種類
さてEnglish Grammar in Useの特徴について説明してきましたが、実はEnglish Grammar in Useにも種類がいくつかあります。
※上の特徴であげたのはEnglish Grammar in UseのIntermediate(中級)です。
まず、大きくイギリス英語とアメリカ英語版にわけられます。Grammar in Useシリーズはもともとイギリス英語の中級版からはじまりました。
世界で最も使われているものはイギリス英語中級のEnglish Grammar in Useです。
ポピュラーなのはイギリス英語版ですが、アメリカ英語でもクオリティの高さに変わりはありません。好きな方を選べばよいと思います。
English Grammar in Use 5th edition Book with answers and interactive ebook
また各本にタブレットなどで使えるe-book付・e-bookなし、CD-ROM付・CD-ROMなし、e-bookもCD-ROMもついていないものとあります。
※e-book、CD-ROMともに本書の音声や演習教材を利用することができるようになります。
日本語で英文法の解説がついた日英版もありますが、中級以上であればイギリス版・アメリカ版をおすすめします。英語で英語を学ぶ利点が得られるからです。
English Grammar in Useの選び方
TOEIC基準でいうと、
- TOEIC450未満であれば初級
- TOEIC450~は中級
をおすすめします。
上級はかなり難しいので、まずは中級をしっかり終えて各文法項目の概念を頭に入れてから上級にいった方がよいと思います。
TOEIC750点といったそれなりに英語力のある方でも、もしもEnglish Grammar in Useを使ったことがないのであれば一通り目を通すことをおすすめします。
English Grammar in Useの文法説明は非常に詳しいので、理解があまかった文法項目が見つかると思いますよ。
English Grammar in Use の使い方・勉強法
English Grammar in Useは素晴らしい教材ですが、どのような勉強法が効果的なのでしょうか?
まずEnglish Grammar in Useの構成は、左ページに文法説明、右ページに演習問題となっています。
さまざまな使い方ができますが、おすすめは以下の3つです。
英文学習書として
まずは通常の英文学習書として使うのがおすすめです。ユニット1からはじめても良いですし、別ユニットからもはじめられます。
どこから始めても全く問題ありませんが、以下のことを意識しながら勉強すると効果的です。
例文の使い方を理解する
English Grammar in Useの特徴として例文が豊富ということがあげられます。
文法の説明だけではなく、具体的にどのように使われているのか例文でしっかり確認してください。例文の中で確認することで、その文法のコアの概念を理解することができます。
例文に使われている単語を覚える
English Grammar in Useの例文は、実際にネイティブが使用する単語を使って作られています。
例文に使われる単語は覚えてください。一冊終わるころには文法力だけではなく、単語力も格段にあがります。
英文法辞書として
英文法学習書としてだけではなく、英文法の辞書としても使えます。
例えばhas studiedとhas been studyingどちらを使えばよいか迷ったとき、その文法のユニットをひらきましょう。
例文が沢山あるので、例文と見比べてどちらを使えばよいか判断ができます。
音読用教材として
音読用教材の使用としても優秀です。English Grammar in Useの例文は、実際の生活の中でつかわれるものが多いです。
e-bookつき、CD-ROMつきには音声がついていますので、リピートし音読してその発音やイントネーションを頭にいれましょう。
英文法書としてインプットするだけではなく、スピーキングのアウトプット教材としての使用もおすすめです。
English Grammar in Useの口コミ
悪い口コミ
日本人高校生にEnglish grammar in use使わせるうちの学校さぁこれ説明も英語だから結構辛いんよ
引用・Twitter
English Grammar in Useは、英語が英語で説明されています。
全くの初心者だと、仮に初級のEssential Grammar in Useでもすすめるのが辛いかもしれません。
英語で英語を学ぶのはEnglish Grammar in Useの利点ですが、全くの初心者の方は最初は日英版のマーフィーのケンブリッジ英文法初級からはじめて、中級からイギリス版・アメリカ版を使用するという手もあります。
良い口コミ
Grammar in use
何が良いのか?
- 絵でイメージできる
- 全て英語だが、英語で理解できる
- 読んでてめっちゃ納得できる
- 英語を英語のまま理解できる
- 充実感と確かな力が手に入る
これほどいい教材はなかなかないですね。実践にまじで活かせます。
引用・Twitter
もうこれが全てというような口コミですね。
English Grammar in Useはボリュームがすごいです。一冊終えるのは大変です。
ですが、説明文のわかりやすさ・例文の良さ・それを英語でそのまま理解できること、どれをとっても他の英文法書とは一線をかくしています。
最初に書きましたが、下手な文法書をいくつもやるより、English Grammar in Useを暗記するつもりで何度もやりこんだ方がずっと実践的な力がつきます。
English Grammar in Useまとめ
さて、ここまでEnglish Grammar in Useの特徴や口コミ、おすすめの使い方などをまとめてきましたが、いかがでしたか?
Grammar in Useシリーズは世界中で最も売れている英文法学習書ですが、実際にこれを使って勉強を始めると、なぜ長い間世界中で支持されているか理解できると思います。
English Grammar in Useを使いこなすのは大変です。ですがこれをしっかりやりこめば、間違いなく英語力が数段アップします。
英語力を伸ばしたい、英語力が伸び悩んでいる方は、ぜひEnglish Grammar in Useにトライしてみることをおすすめします!