広大な国土であるアメリカの中でも、留学生に特に人気のある州にはカリフォルニア州やマサチューセッツ州などが挙げられますが、日本ではあまり知られていなくてもおすすめの進学先が州各地にあります。
そこで注目するのがアメリカ南部のノースカロライナ州。
ノースカロライナ州は日本人にはあまり馴染みのない州ですが、州都ローリー(ノースカロライナ州立大学)、隣接するダーラム(デューク大学)、チェペルヒル(ノースカロライナ大学)を結ぶ三角地帯は「リサーチ・トライアングルパーク」と呼ばれ、全米最大級の産学連携のハイテク産業拠点として発展。
東のシリコンバレーとも称されています。
今回はノースカロライナ州からダーラムにキャンパスを構える「デューク大学」をご紹介。
デューク大学のキャンパスがあるダーラムは、全米有数のカレッジタウンとして知られており、治安も比較的良好。
デューク大学は、研究型の私立大学として世界的にも知名度が高く、各種大学ランキングでは常に上位にランクインするなど、アイビーリーグ校と肩を並べる南部随一の名門私立大学となっています。
この記事の著者:Antieやや
タイ在住。語学力を活かし現地でボランティア活動を中心に毎日を過ごす。バンコクでインターナショナルスクールを卒業し、イギリスの大学で心理学、大学院で戦略マーケティングを学んだ息子あり。
監修者:ウメンシャン
日中英のトリリンガル・言語オタク。英語圏留学経験なしからIELTS8.0、TOEFL104、GRE322。コロンビア大学・ペンシルバニア大学・ニューヨーク大学・メルボルン大学教育大学院に合格実績を持つ。慶應義塾大学大学院卒。1児の母。
目次
アメリカの名門校:デューク大学とは
デューク大学の基本情報と歴史
基本情報
所在地:2080 Duke University Road Durham NC 27708 United States
電話番号:+1 (919) 648-8111
創立年:1838年
学校形態:大学・大学院・プロフェッショナルスクール
学生数: 学部生 6,789名 大学院生/ プロフェッショナル生 9,991名
(2021-2022年度)
※ プロフェッショナルスクール生(Professional Degree Students)とは、特定の職業の専門家になるために必要な学位を取得するための学部で学ぶ学生のことを示します。
歴史
デューク大学の歴史は、地元のメソジストとクエーカー教徒のコミュニティにより、非公式に統治されていたブランズスクールハウスが1838年に設立されたことに始まります。
ブラウンズスクールハウスは後にTrinity College(トリニティカレッジ)へと改称し、以前からトリニティカレッジに興味を持っていたWashington Duke(ワシントン・デューク)による財政支援を受けて1892年にダーラムへ移転。
当時デューク一家は、タバコ製品の製造で世界的な金融資産を誇る会社を築き、カロライナズ(ノースカロライナおよびサウスカロライナ両州の総称)で電力生産を発展させていました。
1924年、息子の1人であるJames Buchanan Duke(ジェームス・ブキャナン・ジェームス)は、慈善団体であるThe Duke Endownment(デューク基金)を設立し、デューク基金からの寄付により、トリニティカレッジは活力を維持しながら新しい時代に向けて大きく拡大。
最初に財政援助を行った父であるWashington Duke(ワシントン・デューク)の功績を残すため、大学名をデューク大学としました。
デューク大学の特徴と学部紹介
特徴
広大な敷地を有するデューク大学は、West、East、Central、そしてメディカルキャンパスの4つに分かれ、キャンパス間を結ぶ無料のシャトルバスを運行。
歴史あるゴシック様式のデュークチャペルやジョージアン様式の建物が並び、荘厳な建築物と自然とが融合するキャンパスは、国内でも有数の美しいキャンパスとして知られています。
他のアメリカの名門大学同様、文武両道、個性を重んじるデューク大学は、有数のスポーツ校としても知られており、とくに男子バスケットボールチームは強豪として全米で有名。
同じノースカロライナ州のノースカロライナ大学とは長年ライバル関係にあります。
スクールとカレッジ
デューク大学は、学部レベルから大学院までの課程をもつ10つのカレッジ/ スクールおよびプロフェッショナルスクールで構成。
幅広い分野の専攻/ 学科を選択することができます。
- Divinity School(神学部)
- Fuqua School of Business(フュークアビジネススクール)
- Graduate School(大学院)
- Nicholas School of the Environment(環境学部)
- Pratt School of Engineering(プラット工学部)
- Sanford School of Public Policy(サンフォード公共政策学部)
- School of Law(法学部)
- School of Medicine(医学部)
- School of Nursing(看護学部)
- Trinity College of Arts & Sciences(トリニティ文理学部)
社会、経済、文化のグローバル化が進展し、世界的な広がりをもって大学の教育力や研究力を高めていく必要があると考えるデューク大学は、海外展開を進めるための一環として中国とシンガポールに海外キャンパスを設置。
展開先の国において優秀な学生の確保に積極的に取り組んでいます。
- Duke Kunshan University(デューク崑山大学)
- Duke NUS Medical School(デュークNUS医学校)
また、リサーチ・トライアングルパークと呼ばれる学術都市圏の一部であるデューク大学には、世界が直面する社会的/ 科学的課題の解決に貢献し、世界を先導する成果を創出するための研究施設を多数設置。
世界トップレベルの研究拠点の形成を目指しています。
世界大学ランキングとその評価
アメリカの隠れた名門私立大学群「Hidden Ivy(ヒドゥンアイビー)」に属するデューク大学。
ヒドゥンアイビーとは、アイビーリーグに匹敵する高い教育レベルを誇る一流の教育機関を持つ大学群の総称で、難関かつ名門大学で知られるスタンフォード大学もヒドゥンアイビーのうちの1校です。
そんなデューク大学は、各種大学ランキング※において上位にランクインするなど高い評価を獲得。
コンピューターサイエンス、公共政策学、生物学、経済学、心理学など人気の専攻は、国際的にも高い評価を得ています。
U.S. News & Wordl Report/ Duke University Rankings
- National University:9位
- Best Value Schools:13位
- Best Undergraduate Engineering Programs:27位
The Times Higher Education/ Duke University
偏差値と難易度
アメリカの大学には日本のような偏差値・入試という概念はなく、高校の成績、英語力試験、エッセイ、SATスコアなど、総合的な出願要件や合格率によってその難易度が判断されます。
デューク大学が発表したDuke 2023 Class Profile※によると、2023年度秋入学を志望する出願者数は41,651人となっており、そのうち合格者は3,229人。
合格率は7.8パーセントであることからも、デューク大学はアイビーリーグなどの最難関大学と並び、アメリカで最も入学が難しい大学の1つといえるでしょう。
※ Class Profile/ Our students by the numbers
デューク大学の著名な卒業生
アメリカにおける教育と研究の中心として内外から高い評価を受けているデューク大学。
アメリカの歴史ある名門大学として、政財界からスポーツ界まで幅広い分野で世界をリードする優れた人材を多く輩出しています。
Richard Milhous Nixon(リチャード・ミルハウス・ニクソン)
1913年1月9日(~1994年4月22日)、カリフォルニア州オレンジカウンティ出身。
アメリカの政治家であり同国第37代大統領。
デューク大学ロースクール卒業後は弁護士として活躍し、1946年に共和党の政治家に転身。
その後、アメリカ副大統領を歴任し、1969年1月20日より第37代アメリカ合衆国大統領に就任しました。
Stephen Miller(スティーブン・ミラー)
1985年8月23日、カリフォルニア州サンタモニカ出身。アメリカの政治顧問。
自分の通うリベラルな高校について批判を繰り広げるなど保守系に傾斜。
2007年デューク大学で政治学の学位を取得し卒業後の7年間は上院議員ジェフ・セッションズの演説秘書に就任。
その後、第45代アメリカ合衆国大統領ドナルド・トランプの大統領上級顧問およびスピーチライターを務めました。
Melinda French Gates(ミリンダ・フレンチ・ゲイツ)
1964年8月15日、テキサス州ダラス出身。
アメリカの実業家、慈善家、ビル&メリンダゲイツ財団共同会長。
1986年デューク大学で計算機科学と経済学の学位を取得後、1987年には同大学Fuqua School of Businessで経営学修士号を取得。卒業後はマイクロソフトに入社し、さまざまなプロジェクトに従事した後、1996年に退社。
現在は、世界の教育や地域格差をなくす慈善活動に尽力するなど、最もパワフルな女性100人の1人に選出されています。
デューク大学の学費・留学費用と奨学金
学費と留学費用の目安
以下の表は、2020/2021年度の授業料、滞在費、生活費など予想される費用の内訳を示しています。(デューク大学は2学期制を取り入れており、下記は1学期分の金額です。)
※ 学費は学部/ 学科により異なります。
出典:Undergraduate Tuition & Fees
留学生向けの奨学金制度
日本を含む留学生が支払うべき学費や滞在費の目安は、1年あたり1,112万円※ (1)であるなど、他の名門私立大学と同じく非常に高額。
何らかの奨学金を受給しているデューク大学の学生の割合は51%となっており、半数以上もの学生が実際に奨学金制度を利用しています。
デューク大学では留学生でも利用できる奨学金制度を用意。以下では、留学生でも利用できる奨学金制度の一例となります。
メリット型奨学金制度
Karsh International Scholars Program は、財政支援を必要とする優秀な留学生の中から奨学金受給者を選抜。
この制度を利用するためには、出願の際に共通願書であるコモンアプリケーション上で奨学金希望の意思を伝え、CSS Profile ※ (2)を期限までに作成し提出することが必要となります。
※ (1) 2022年8月為替レート
※ (2) CSS Profileとは、FAFSA(アメリカ連邦政府の提供する奨学金)以外の財政援助を申請する際に提出が求められているフォームのことで、納税報告やその年の所得など、自分の収入や親の収入状況を詳細に報告します。
デューク大学奨学金制度についての詳細はこちら
デューク大学での学びとキャンパスライフ
2000以上の専攻科目
デューク大学の学部課程では、2つのスクールのもと2,000以上のコース(専攻科目)を開講。
教養として履修するコース、専門科目として履修するコース、それぞれの組み合わせは学生自身で決めることができるなど、フレキシブルなカリキュラム設計が可能となっています。
また、固定観念からの脱却が進むデューク大学では、マニュアルにない状況での応用力を鍛える授業を展開。
直面する問題や課題をさまざまな角度から見直すことで、従来にはなかったような対応策や解決策を見つけ出し実際の行動に移す、つまりは創造性に富んだ革新的な方法で問題や課題に取り組む「創造的問題解決力」を鍛えることができます。
学部課程で提供される2つのスクール
▼ Trinity College of Arts & Sciences(トリニティーカレッジ・オブ・アート&サイエンス)
Trinity College of Arts & Sciencesでは、1つの専攻を学ぶのではなく幅広い分野を横断的に学び、教養を身につけることを重視するリベラルアーツ教育を実施。
多角的に物事を考える柔軟な思考を培い、将来的にさまざまなフィールドで活躍する人材を育てることを教育の目標としています。
▼ Pratt School of Engineering(プラットスクール・オブ・エンジニアリング)
Pratt School of Engineeringは、生物医学、土木工学、機械/材料工学、コンピューターおよび電気工学の学士号を授与する工学スクール。
各学科/ コースの体系化されたカリキュラムや実践的な経験を通じて、幅広い教養と確かな工学の基礎的知識、エンジニアに必要とされる体系的な知識を論理的な思考で自在に活用できる能力などを培うことを教育目標として定めています。
デューク大学でのキャンパスライフ
A PLACE TO CALL HOME(快適な学生寮生活)
入学後3年間はキャンパス内の学生寮に滞在することを義務付けているデューク大学。
4年目以降キャンパス外での生活を希望する場合には、決められた期限までに大学の住居管理部門であるHousing & Redidence Life (HRL)に通知する必要があります。
全ての新入生は、入学後1年間はイーストキャンパスに滞在。
※https://today.duke.edu/2021/03/scene-sunrise-over-east-campus
キャンパスはダーラムの9番街地区までも歩いてすぐの場所にあり、172エーカー(東京ドームおよそ15個分)という広大な敷地内には、芝生広場、寮、研究所、テニスコート、食堂、カフェ、コンビニエンスストア、図書館、劇場など生活に困らない施設が揃います。
学生寮では勉学だけでなく、民族や分野、習慣などの異なる多種多様な学生と寝食を共にしながら送る生活を通じて、主体性、責任感、そして多様な価値観を養いながらの大学生活を送ることができます。
寮にはアドバイザリーカウンセラーが常駐しており、居住者のキャンパス内での生活が快適になるよう、さまざまなサポートを行います。
COLLEGE IN MOTION(学生団体とスポーツ活動)
デューク大学では学生同士の交流の場を多数提供。
関心分野の調査研究、組織の構造と管理原則の理解、企業とのコラボレーション、国際交流など、リーダーシップ/ コミュニケーション力といったスキル開発を促進する400以上の学生団体(Student-run organaization)があります。
また、文武両道の概念が強い傾向にあるデューク大学では体育会系の活動も盛ん。
30以上のスポーツクラブがあり、その中にはアメリカ大学スポーツ協会NCAAのスポーツチームも。
チームはDuke Blue Devilsと呼ばれ、女子ゴルフ、男子バスケットボール、男子ラクロス、男子サッカー、女子テニスなどのチームは、NCAA大学選手権での優勝経験を有しています。
LEARNING WITH LOCAL IMPACT(地域と連携した学び)
大学の授業で学んだ知識や技術などの専門知識を活かしながら実社会で学ぶService Learningを展開。
自己肯定感を育み、人間力、社会力、学習力、さらにはコミュニケーション力を養い、地域の活性化にも貢献しています。
IMMERSIVE OPPORTUNITIES(実社会と結びついた学習機会)
地域社会やグローバル社会の諸問題と結びつけ、より実践的で創造的な学びの機会を得るためのプログラムDuke Engageを提供。
学生は夏休みの8週間を利用し、実際の社会問題に取り組みながら解決策を見い出し新しいものを生み出すための方法を学びます。
DISTINCTIVELY DUKE EXPERIENCES(デューク大学の交換留学プログラム)
全学部生を対象に、大学が協定を結んでいる海外の大学(協定校)に留学するプログラム
Duke-Approved Programs など、グローバルな視野養成や経験を促進するための多彩なプログラムを提供しています。
協定校一覧はこちら→Program Search
その他のグローバルプログラムについての詳細はこちら→Global Education office/ Programs
DIVERSITY(多様な学生コミュニティ)
出典:2023 Class Profile/ Our students by the numbers
デューク大学では、学生個々人が持つ要素の多様性を活かすことにより大学全体の成長・発展を推進するため、多様なバックグランドを持つ学生を積極的に受け入れています。
留学生の数は全体のおよそ11.5%、人種も白人、アフリカン・アメリカン、アジア系、ヒスパニックとさまざまです。
EXPERIENCE DUKE(キャンパス体験ツアー)
現地で実際に体感できるキャンパスツアーや、インターネットを使ってどこからでもアクセスできるオンラインのオープンキャンパスを開催しています。
デューク大学合格を目指すための6つの入学条件
デューク大学の学内には、学問的に優れた学生がいる一方で音楽の才能を持つ学生、ナショナルチームで活躍するスポーツ選手や、レガシー入学(卒業生の子女のための優先入学措置)、著名人の子女など、多様なバックグランドを持つ学生が一堂に集結。
これはデューク大学が意図的にこのような学生を選び入学させているためであり、それぞれが持つ個性、独自性を尊重しながら4年間の学部生活を送ることによる相互刺激、相乗効果を期待しています。
できるだけ個性豊かで、いろいろなタイプの学生を入学させたいデューク大学への出願にあたっては、大学の求める人物像にマッチしているか、他の出願者とどう異なるかなど、自分の魅力や個性などをいかに効果的に伝えられるかが合格へ近づくためのキーポイント。
高校生活では向上心を持ちながら自らの可能性を追求し、学業/ 課外活動などで実力や個性を伸ばすことが大切です。
デューク大学のアドミッションでは、志願者の提出書類に基づく総合的な評価により合否を判定。
入学者を選抜するためのプロセスとして、次の5項目を挙げています。
- 履修科目
- 学業成績
- 推薦状
- 課外活動
- エッセイ
- テストスコア
それでは1つずつ詳しくみてきましょう。
①履修科目の難易度と選択
トップ大学には、高校の成績はオール5といった学業優秀な学生がこぞって出願します。
ここで必要となるのが難易度の高い科目を履修すること。
日本の高校でいかにレベルの高い授業を受けたということは、出願時のアプリケーションで有利となり、大学での難しい授業にも十分ついていける学力があるということをアピールすることができるのです。
②優秀な学業成績(GPA)
デューク大学の入学審査において重視される学校の成績。
2020年度に入学した学生のおよそ95%は、高校での学年トップ10%以内に入るなど優れた学業成績を修めています。
引用元:Duke University/ Common Date Set 2020-2021
総合的な評価により合否が決まるとはいえ、デューク大学のような競争率の高い名門私立大学では、卓越性を成績やテストスコアなど数値などで示すことが合格のための重要な要素となります。
日本から出願する場合には高校3年間の成績が評価されるため、まずをもって一定水準以上の成績を修めることが大切です。
③推薦状の内容と評価
デューク大学では、入学希望者の人格をより深く理解するために3通(カウンセラー1通、教師2通)の推薦状の提出を義務付けています。
追加書類として、受験生のことをよく知る雇用主、メンターなどからの推薦状1通(任意)を提出することができます。
推薦状は、第三者から客観的にみた学生のアピールポイントを伝えるもの。
デューク大学が求める人物像やミッションステートメントに照らし合わせながら、本人の学歴や活動歴を踏まえた「知能・技能」「思考力・判断力」「主体性を持って多様な人々と協働して学ぶ姿勢」等に関する評価を記載していただくことが重要です。
④課外活動でのリーダーシップ・コミュニティ参加
数値以外の項目において課外活動は、他の出願者と違う自分をアピールすることができ、総合的な評価法の一環として評価。
入学選考基準が厳しいデューク大学では、いかに課外活動で活躍したのかということも重要となります。
ここでカギとなるのは、その内容はもちろん、課外活動を通じて身についた資質。
デューク大学が求める人物像を手がかりに考えられる「評価される資質」というものには、リーダーシップ、社会に貢献、責任感、協調性といったものが挙げられ、課外活動の実績から得た資質を効果的かつ印象的に示すことこそが、優秀な出願者との競争の中で勝ち抜くポイントとなります。
⑤個性をアピールするエッセイ
デューク大学では、コモンアプリケーションパーソナルエッセイとサプリメントエッセイの提出を求めています。
コモンアプリケーションエッセイ (Long-Essay)
パーソナルエッセイは、共通願書であるコモンアプリケーションを通じて提出する書類の1つのこと。
決められたエッセイトピック(Prompt)の中から1つを選び、250文字から650文字以内でまとめます。
2022-2023年度のトピックは以下の7つで構成されています。これらとは別に「COVID-19 and natural disaster」に関する質問を設定。これはあくまでも追加情報として、受験者がどのような影響を受けたかを理解するためのものとなります。
サプリメントエッセイ (Short-Essay)
サプリメントエッセイとは、各大学が独自に出題する作文課題のこと。
デューク大学では、志望動機など進学したい具体的な理由を説明するものとは別に、出願者の個性やバックグランドについて答える設問(任意回答)が出題されています。
必須回答
任意回答
(250文字以内)
⑥SAT/ACTなどのテストスコア
SATまたはACT
現在デューク大学では、SATまたはACTのスコアの提出を任意としています。
提出しない場合でも審査プロセスで不利になることはありませんが、提出した場合には考慮すると明記されています。
出典:2023 Class Profile/ Our students by the numbers
英語能力証明書(TOEFL/IELTS/Duolingo Test)
デューク大学での授業では非常に高い英語力が求められるため、一定以上の英語力が必要となります。
英語を母国語としない留学生は入学前に英語能力テストを受験することを推奨していますが、必須ではありません。
ただし、SATまたはACTを受験しない場合には、以下の英語能力テストのスコアを提出することで英語力を証明することができます。
出典:Apply/ International Applicants/ Standardized Testing Considerations
デューク大学への出願方法
デューク大学への出願手続きは、以下いずれかの共通願書を介して行います。
アプリケーションの作成は記入事項が多く、日本人である私たちにはわかりにくい質問も含まれています。
まずはアカウントを作成し、どのような入力項目があるのか内容を確認。
一度に終わらせなくても途中まで入力したものは保存できるので、入力できる項目は早めに埋めておくことをおすすめします。
コモンアプリケーションの記入項目や方法などについての詳細は、
または、
をご参照ください。
Early or Regularの出願を選択
アメリカの大学の出願締め切りには早期出願 (Early) と一般出願 (Regular) があります。
早期出願には、Early Action (EA)と Early Decision (ED)の2種類があり、EAは複数大学への出願ができる一方、EDでは出願できるのが1校のみ。
さらに合格した場合にはその大学に必ず入学するという規定があります。
デューク大学ではEarly DecisionまたはRegular Decisionでの出願が可能。
EDは「合格したら必ずデューク大学に入学する」という誓約のもとに出願するため、
- デューク大学が本命
- 10月頃には全ての必要書類(テストスコアを含む)が提出できる状態である
という場合はEDを検討してもよいかもしれません。
それぞれの出願期限は以下の通りです。
Application Timeline | Deadline | Financial Aid Form |
Early Decision | November 1 | November 16 |
Regular Decision | December 20 | February 2 |
スクールを選ぶ
デューク大学の学部課程へは、Trinity College of Arts & SciencesもしくはPratt School of Engineeringのどちらかを選択し出願します。
まずはそれぞれのスクールにどのような学部/ 学科があるのかをリサーチ。
大学入学をゴールとせず、その先の自分が就きたい職業をイメージしながら必要なことが学べる分野を絞り込み、どちらのスクールに出願するかを決めましょう。
必要書類の準備
デューク大学出願のための主な必要書類は以下の通りです。
早期出願の場合
- 早期出願誓約書
- 成績証明書(高校3年次2学期の成績を含む)
- スクールレポートとカウンセラーからの推薦状1通
- 教師からの推薦状2通
- 英語証明書
- SATまたはACTのスコア(任意)
- エッセイ(コモンアプリケーションエッセイとサプリメントエッセイ)
一般出願の場合
- 成績証明書
- ミッドイヤー成績証明書( 高校3年次2学期の成績)
- スクールレポートとカウンセラーからの推薦状1通
- 教師からの推薦状2通
- 英語証明書
- SATまたはACTのスコア(任意)
- エッセイ(コモンアプリケーションエッセイとサプリメントエッセイ)
願書を提出する
デューク大学への受験料85ドル(コモンアプリケーション)を支払い出願完了。
数日後、出願手続き完了のお知らせとデューク大学のアカウントへのアクセス情報が記載されたEメールが届きます。
ここでは出願状況、情報更新、パスワードの変更、合否結果など入学手続き全般に関する情報を確認することができます。
なお合決定は、
- Early Decision:3月中旬頃まで
- Regular Decision:3月下旬から4月上旬頃まで
に行われます。
最後に
デューク大学は国際交流にも力を入れており、世界中からトップレベルの学生が集う教育機関であると同時に、世界的にみても高水準の研究が行われていることでも名高いアメリカを代表する名門大学の1つです。
合格率が7.8%であるなど入学難易度が高いデューク大学合格を目指すのであるなら、まずはデューク大学の特色や教育理念を反映した上で「どのような学生を求めているか」という受け入れの方向性を理解することが大切。
それらを踏まえて日々の努力を積み上げ、万全の対策で受験に臨みましょう。