目次
ボストン大学MBA(クエストロム)の概要
ボストン大学MBAの基本情報
基本情報
- 正式名称:Boston University, Questrom School of Business
- 公式HP:https://www.bu.edu/questrom
- 所在地:595 Commonwealth Ave, Boston, MA 02215
- 提供プログラム:フルタイム(2年)、オンライン(2−6年)、プロフェッシナルパートタイム(2−6年)
特徴
ボストン大学のビジネススクールは、クエストロム・スクール・オブ・ビジネス (Questrom School of Business)です。
ボストン大学(通称BU)は、マサチューセッツ州ボストンにある名門私立大学で、キング牧師の母校としても有名。ノーベル賞受賞者やピューリッツァー賞受賞者なども多数輩出しています。
ボストンは1630年に英国からの清教徒が移り住んだことに始まる、アメリカの最も歴史のある都市の1つ。また、有名なハーバードやマサチューセッツ工科大学のほか、多くの大学があるアメリカ屈指の学術文化都市です。
アメリカで最も安全な都市にランキングする学生の街ボストンにある名門校、ボストン大学は留学生に人気の大学です。
3つのMBAプログラム
クエストロムには、フルタイムのMBAの他に、オンラインMBA、夜学のプロフェッショナルパートタイムMBA、そしてフルタイムのオプションとしてMBAとデジタル技術修士を一緒に取得するダブルディグリーコースがあります。
フルタイムMBA
8月始まりの2年コース(21ヶ月)
オンラインMBA
8月または1月始まり100%オンラインコース。2−6年 2020年に開設
パートタイムMBA
8月または1月始まりの夜学、2−6年(平均3年)
《参照:MBAコース比較チャート》
学費とクラスプロファイル
クエストロムのフルタイムMBAの概要は下記のとおりです。
学費
- プログラム期間:2年
- 学費(2024年):USD63,798 (年)
クラスプロファイル
- 学生数(Full-time MBA):154人 (2022年9月)
- 女性比率:36%
- 留学生比率:59%
就職状況・平均給料
- 卒業後の平均的な初任給:USD125,000
- 卒業後3ヶ月雇用率:83%
ボストン大学MBAの世界ランキング
QSグローバルMBA及びファナンシャルタイムズのランキングで以下のようになっています。
- 39位(世界)
- 16位(米国)
- 82位 (世界)
- 37位(米国)
ボストン大学のMBAコースの特徴
学術都市ボストンでのMBA生活
クエストロムでMBAを取得する1番の理由は、アメリカの屈指の学術文化都市にあるボストン大学という名門校でMBAが取得できるということではないでしょうか?
その上、学費や入学条件が他の名門校より低いというメリットがあります。
米国で有名なMBAコースの学費は高騰傾向にあり2023年には年間70,000USドル以上が一般的となっていますが、その中でクエストロムの学費は1年64,000USドルと低めに設定されています。
【参考:QSランキング(米国)上位10校の2023年−2024年の学費】
・スタンフォード大学 USD79,860
・ペンシルベニア大学(Wharton)USD87,370
・ハーバード大学 USD74,910
・MIT (Sloan) USD82,000
・コロンビア大学 USD USD84,496
・ノースウエスタン大学(Kellogg) USD81,015
・UCバークレー(Haas) USD82,059
・シカゴ大学(Booth) USD80,961
・UCLA (Anderson) USD78,350 (2024-2025)
・イエール大学 USD84,900 (2024-2025)
※アメリカは2年コースですので、卒業には2倍かかります。
入学条件は、平均GPAは3.3、そしてGMATは640からとなっています。英語の出願基準数値も、IELTSは6.5、TOEFLiBTは90と低めです。さらに職務経験についても明記されていません。
レベル別のMBA入学条件の一般的な比較表は以下の通りです。クエストロムは、上位校ですので、上位校の中では比較的低めなことがわかります。
トップ校 | 上位/中堅校 | 中堅校 | |
GMATスコア | 700 | 550~650 | 500 |
GPA | 3.8 | 3.5~3.6 | 3.0 |
職務経験 | 3年以上 | 3年以上 | 1年以上 |
学費が高騰しているアメリカのMBAの中で、ランキング上位で有名校のボストン大学でのMBA取得は、学費の面からも入学条件の面からも魅力的なのではないでしょうか?
MBAカリキュラム
必修科目(MBA1年)
- 倫理
- 組織と人の管理
- 財務報告と分析
- マーケティング管理
- ビジネス分析:データ分析とリスク
- 財務
- 競争、イノベーションと戦略
- 業務と革新からの価値創出
選択科目(MBA1年春学期以降)
クエストロムには、100以上の選択科目があります。
キャリアパス(Career Pathways)というシステムがあり、個人のキャリア目標に合わせて、選択し学習することができます。
キャリアパスは、6つ用意されています。そしてそれぞれのキャリアパスの中に幾つかの選択コースがあり、その中にまた選択科目が推奨されているので、選択は100以上ですが選択し易くなっています。
デジタルテクノロジー | ビジネス分析、デジタル製品管理、内部&外部テクニカルコンサルティング |
財務 | コーポレートファイナンス、商業・投資銀行業務、財務分析と資産管理、ベンチャー企業の財務、起業、企業のイノベーション、国際的起業、ベンチャー企業の管理、ベンチャー企業への融資、エネルギーと持続可能性 |
リーダーシップと組織改革 | 人事管理、変革と組織改革の推進コンサルティング |
マーケティング | ブランドと製品管理、事業開発、消費者データ分析、カテゴリー管理、消費者インサイト、需要創出とデジタルマーケティング |
業務とテクノロジー管理 | サプライチェーンと物流、デジタル製品分析、サービス・ヘルスケア |
戦略 | 製品管理、事業開発、経営コンサルティング |
《参照:フルタイムMBAカリキュラム》
ボストン大学MBA(クエストロム)に留学する理由
全米1の学術文化都市、ボストンの名門校
クエストロムは、留学生に人気のあるボストンでの名門校です。ボストンが学生に人気な理由をあげます。
- 学術都市
ボストンは有名なハーバードやマサチューセッツ工科大学を始めとする、多くの大学があるアメリカ屈指の学術文化都市です。ボストンには100を越える大学・高等教育機関があり、学生数は250,000人と言われています。
- 歴史的街
ボストンは1630年に英国からの清教徒が移り住んだ、アメリカの最も歴史のある都市の1つです。
人気の観光スポットは、フリーダムトレイルという通りで、アメリカの歴史に関わる建物が並んでいます。フリーダムトレイルの起点にあるボストンコモンは、アメリカで最古の公園です。
- スポーツの街
ボストンはまた、スポーツが盛んな街としても有名です。プロスポーツチームは以下の通り。
・バスケットボール(NBA)のボストン・セルティックス
・野球(MLB)のボストン・レッドソックス
・アメリカン・フットボール(NFL)のニューイングランド・ペイトリオッツ
・アイスホッケー(NHL)のボストン・ブルーインズ
- 文化都市
印象派の絵画、日本の浮世絵をたくさん所蔵することで有名なボストン美術館、小沢征爾が指揮者をつとめたボストン交響楽団などがあり、世界一流の芸術に接することができます。
- 安全な住みやすいまち
銃犯罪の多いアメリカに留学することで気になることは安全性ではないでしょうか?
アメリカの主要都市を対象にFBI最大の機関が2022年に行った調査で、ボストンは治安のいい都市ランキング、7位にランキングしています。(10 Most Dagerous citieis in the US 2022)
良いことを多数あげましたが、デメリットももちろんあります。
- 物価が高い
ボストンは物価が高い都市です。アメリカ国内の、家賃を含めた生活費の高さ(Cost of Living Plus Rent Index)において、ボストンは世界で11位、アメリカで5位にランクされています。
- 厳しい冬
ボストンは、北海道の札幌と同じ緯度に位置していて、冬の寒さが大変厳しいです。気温が氷点下を下回ることも多く、また最低気温がマイナス15度まで下がることもあります。
コミュニティカルチャーを重視した学習環境
クエストロムは、チームで協力する文化を大切にしている大学です。アメリカの大学らしく数多くの学生クラブがあるだけでなく、ラーニングコミュニティがあることが特徴です。
ラーニングコミュニティとは、ビジネス機能分野またはキャリアに共通の関心を持つ学生・教員・卒業生のグループで、活動には、メンタリング プログラム、インターンシップおよびキャリア・パネル、ゲストスピーカーなどが含まれます。専門の教員アドバイザーによる指導を受けることができます。
金融、イノベーション&起業、リーダーシップと組織改革、マーケティング、戦略、テクノロジー&オペレーションという5つのラーニングコミュニティがあります。
ラーニングコミュニティを通して将来に繋がる充実した学生生活を送ることができます。
《参照:Learning communities、学生生活》
総合大学の強み:選択の幅の広いカリキュラムでカスタマイズ可能
ボストン大学は、30,000人の学生が集まるマンモス校です。その大学のMBAとして、用意されている選択科目は100以上となっています。
数ある選択科目から、個人のキャリア目標に合わせて選択を組み合わせられるようにキャリアパスというシステムが用意されています。
また、ボストンという街として強い分野に焦点を当てた専門的フルタイムMBAプログラムとして、医療分野MBA (Health Sector MBA)、社会的影響の管理MBA(Social Impact MBA)も用意されています。
さらにMBAとデジタル技術修士を合わせて2つの学位を取得するダブルディグリーコース(MBA+MSDT)も用意されています。
このように個人個人に合わせたカリキュラムやプログラムを選択をすることができることもクエストロムの特徴です。
《参照:キャリアパス&フルタイムMBAカリキュラム》
ボストン大学MBAの偏差値は?出願の難易度や入学条件
海外の大学には、偏差値とという概念がないため、出願の難易度は出願の要件から判断することになります。
MBAの難易度と出願要件
ボストン大学MBAへの出願で必要なものは以下の通りです。これはほとんどのMBA留学準備では同様になります。
このように、海外のMBA進学の難易度は、英語力や学力の証明など各種スコアの準備やエッセイ、インタビューなどの準備がハードルとなってきます。
- 学士学位
- 大学成績書
- 履歴書
- 3つのビデオエッセイまたは1つの筆記エッセイ
- 推薦状
- GMAT / GRE
- TOEFL / IELTS/ Duolingo
- インタビュー
《参照:MBA Admissions》
- GPA平均:3 (レンジ2.78-3.81)
- GMAT平均:683 (レンジ640-730)
- 最低語学要件:英語力:IELTS: 6.5, TOEFLiBT: 90 Duolingo:110
出願準備はTOEFL/IELTS対策から
学費と奨学金
学費(2023年-2024年度)
- フルタイム MBA学費:USD63,798/ 年
- オンラインMBA学費:総額$25,000
奨学金
クエストロムの学部長奨学金は、国内外の優れた学業成績を持つ学生に授けられます。
奨学金のための個別の申請は必要なく、入学委員会は、入学を認められたすべての候補者を奨学金の対象として検討し、受領者には入学通知書で連絡されます。
《参照:奨学金・財務支援》
出願の流れと出願期限
出願の流れは、英語試験等をクリアし関連書類の準備→出願→面接→合否となります。
出願締切日は例年4回に分かれており、今年のスケジュールは以下の通りです。
- 1st round: October 9, 2024
- 2nd round: December 16, 2024
- 3rd round: January 9, 2025
- 4th round: March 12, 2025
スケジュールは毎年変わるので、入学方法の詳細は公式HPから確認しておきましょう。
まとめ
ボストン大学でのMBA取得の魅力は、アメリカの屈指の学術文化都市にあるボストンの名門大学でMBAを取得することです。
アメリカの学費の高い中で、比較的ですが他の名門校よりも学費が低く、またGMAT、GPA、TOEFLiBTなどの入学条件も低めであることを考えるとボストン大学でMBAを取得することは魅力的です。
しかし、ボストン自体の物価は高めですので、2020年に始まったオンラインMBAも人気が出てきています。 併せてオンラインのMBAも選択として考えてはいかがでしょうか?