日本からアメリカの郊外に引っ越してきたら、一番の悩みは不便であることだ。公共交通機関は東京ほどは発達していないので、車を持っていなければ、行動範囲がとても限られてしまう。
ちょっとスーパーや銀行に行きたくても、タクシー(UberかLyft)を呼ばなきゃいけない。自然に囲まれているとはいえ、うつになりやすい環境だ。
今日は、アメリカで中古車を購入する流れと自分の経験を詳しく解説する。
目次
アメリカで車を購入〜新車か中古かあるいは借りる?〜
新車は高い。
貧乏学生にそんな余裕はないが、車の買い方にも選択肢はある。
個人の予算と車の使い方により、自分に適したお金の払い方を考えよう。
- 新車購入
- リース契約
- カーシェア
- 中古車
- 新車購入
メリット:新しいモデルを選べる、故障の可能性が低く修理費の心配がない
デメリット:高価、留学後の値下げが激しい
- リース契約
メリット:新車より安い、わりと新しいモデルを選べる、万が一事故を起こしてもディーラーが車を替えてくれる、帰国する時は売る手間がかからない
デメリット:料金や保険金が高い
- カーシェア(ZipCar)
メリット:安い。年会費70ドル、1時間8-10ドル、1日79ドル、修理代もガソリン代も不要。保険などの手続きも不要、
デメリット:車を取る/返却する場所は決まってる、毎回事前予約が必要、台数が限られているので自分の車のように自由に使えない。
- 中古車
メリット:新車よりずっと安い(数千ドルでも買える)、帰国する時に上手く売れば、中古で買った時と変わらない値段で(時にはもっと高く)売れることができる。年代も車種も選択肢が多い
デメリット:車の状態はバラバラなので、故障で修理費がかさむ場合がある、帰国する時に売る手間がかかる
アメリカでの中古車購入の流れ
ステップ1: 中古車サイトで車を選ぶ
所在地の郵便番号、メーカー、走行距離、価格などで絞る。Dealerも個人も売っている。通常はDealer価格は個人の1.5〜2倍ぐらい。
品質と価格から見ると、日本車は一番おすすめ。トヨタカローラ(Corolla)とカムリ(Camry)、ホンダのシビック(Civic)とアコード(Accord)、この4つは北アメリカで最も人気があり、費用対効果に優れ、値段が比較的落ちにくい。走行距離20万マイルのものも普通に走っているようだ。
中古車売買サイト(売り手は個人とディーラー両方いる)
ステップ2: KBBで価格査定
お気に入りの車があったら、車のメーカー、モデル、年代、走行距離、状態(Excellent, Good, Fair等)などの情報をKBBサイトに入力し、この車の価値と取引の平均相場を調べる。相場は二つ提示される。
一つの価格帯(Trade in to a dealer)は、この車をディーラーに売る時の金額レンジ。つまり、ディーラーがどれぐらいの原価でこの車を購入したいかだいたい分かる。
二つ目(Sell to a private party)は、この車を個人に売る場合の平均相場。通常、個人の売主は、このKBB価格を参照して値段設定をしている。
ディーラーは、できるだけ高い値段で売ろうとしているため、最初の提示価格は、実際に売れれば良いと思っている値段よりも高く設定されており、交渉すれば驚くほど値段が下がる。KBBの個人間取引の価格を参照して値切りしよう。
ステップ3: VINナンバーをもらい過去の事故の有無確認
ディーラーから買っても、個人から買っても、もし過去の事故・修理・メンテ記録を提示されていなければ、VINナンバーをもらおう。もらったVINナンバーをこのCarfaxというサイトで打ち込んで、事故のあるなし・修理やメンテの記録を確認する。
Clean Titleの車なら基本無事故なので問題はない。Salvage, Rebuilt, Floodedとかは大きな事故か改装があったのでやめよう。1回で39.99ドルかかるが、大きな買い物なので、チェックしておいた方が良い。
ステップ4: テストドライブと、購入前の検査
車についてある程度知識があれば、テストドライブで指摘をすることで値段交渉できる可能性がある。
また、ディーラーは、州の車検の基準にあったものを売りに出しているから、別途第三者に車を検査してもらわなくて済むが、個人から買う場合、しかも自分の知識に自信のない人は、町の車修理屋で検査してもらった方が無難である。
修理屋は、大きな問題がなくてもあれこれ直した方がいいよと勧めてくるから、いくつか見積もりを取って比べた方が良い。
ステップ5: 値段交渉・成約
ステップ6: 車の保険を買う
買い手はまず自動車保険を準備しなければならない。
Geico、Progressive、State Farm、AAA Auto Insurance、 Allstateなどは、米国でよく見られる保険会社。どちらが安いか、どのサービスが良いか、これはケースバイケース。ちなみに、マサチューセッツ州の賠償金額の上限は5,000万円まで。
時には、同じ会社の違うスタッフからも違う見積もりを提示されるから。いくつか見積もりを取った方がいい。
ステップ7: RMVで登録、ナンバープレートをもらう(個人取引のみ)
アメリカで最も非効率な政府機関、RMV(Registry of Motor Vehicles)にいく時、必ず必要書類を揃えよう。
何時間も並んでいて最終的に書類の不備でまた今度なんてことは日常茶飯事なのだ。
持ち物一覧※
- Title(裏側に売主と買主のサイン、取引日付、成約価格、取引時点の走行距離を記入)
- Bill of Sale (売主と買主のサイン、取引日付、成約価格を記入)
- 自動車保険(保険会社提供)
- Registration申請表(保険会社作成。買主がサイン)
- パスポート
- 住所を証明できる書類
- 登記代金と税金の支払い
※具体的には州によって求められるものが違ってくるから、必ず州のDOTサイトを確認する。マサチューセッツ州
ステップ8: 車検
RMVでナンバープレートをもらった後、7日以内に近くの車屋(ガソリンスタンド等でもできる)で車検、ステッカーを貼ってもらう。
その他:E-Zpassアカウント開設(日本のETC相当)
アメリカの高速はほとんど無料だが、一部有料のもある。
毎回の支払いの手間を省くには、E-Zpassのアカウントを作って、ETC(みたいなもの)をもらって車に付けておこう。
アメリカに来て三年の英語が苦手な50代のおばさまです。
息子が車を欲しがっていたので、とても役に立つ記事で、わかりやすかったです。
英語の勉強も参考にしてまた、頑張ろうと思います。
学生さんですか?もう社会人として働いていますか?
すごくしっかりされてますね。
対話式でわかりやすい記事でした。
中古車、頑張って探してみます。
日本でのサービスに慣れていると、、こちらは全て自分でしないといけないので、
最初は本当に疲れました。
お任せができない社会ですね。
タカハシさん
コメントありがとう!!
記事がお役に立って嬉しい!!
日本のサービスは最高だね。アメリカはサービス適当だけど、逆にこちらも適当で良く、気が楽な時もあるね。
私たちはもう卒業して社会人復帰したよ!
アメリカ生活、頑張ってね(コロナに気をつけて)!またいつでもサイトに遊びにきてね!
今年移住予定でとても助かる情報です。ありがとうございます。
参考までに、にゃんこ先生は全部でおいくらほどかかりましたか?
もし良かったら教えていただきたいです!
アリスさん
質問ありがとう!
もう数年前のことなのではっきりの数字は覚えていないが、大体はこんな感じかな:
①中古車は運がよく、知り合いから安い金額で譲ってもらった
②保険は年間800ドル程度(車の状況によってかなり変わるのであまり参考にならないと思うけど)
③車両の登録は数百ドルで、車検は数十ドル、運転免許の取得(ドライビングスクール)は600−700ドル程度
④車の状況をAuto repair shopにチェックしてもらったら、あれこれ直した方がいいと言われ不安になって、修理代1500ドルぐらい取られてしまった。それは無駄な出費だったね。
ロードテストに三回目にして合格しました!
この記事を参考にに車かいます
ロードテスト合格、おめでとう!!
この記事がお役に立ったら嬉しい〜!