



イギリスの大学進学は、日本の高校生にとって一見ハードルが高く感じられるかもしれません。
その理由は、教育制度や入試の仕組みが日本・アメリカとは大きく異なるためです。
しかし、近年は海外進学者の増加に合わせて、日本人でも利用しやすいファウンデーションコースや国際資格ルートが整備され、以前より格段に挑戦しやすくなっています。
この記事では、イギリス大学進学の特徴と仕組みを整理し、日本の高校から実際に進学するためのステップをわかりやすく解説します。
この記事の著者:みはる
初めまして、みはると申します。私は現在イギリスの大学でイベントマネジメントを学んでいる現役留学生です。留学は正規留学と呼ばれる方法で行なっていて、日本の大学などを通さず、海外大学に在籍、卒業する留学方法です。私自身これが初めての留学であり、イギリス大学入学前は普通の日本の高校に通う、日本から一度も出たことのない高校生でした。留学を考えているみなさんが知りたい情報をわかりやすく発信できればと思います。
目次
イギリスの大学入試制度の特徴と入学条件
ここではまず、イギリスの大学入学制度の仕組みと、求められる条件を整理しておきましょう。
実は、日本の高校を卒業しただけでは、イギリスの大学に直接進学することはできません。
その理由は、イギリスの大学が入学要件として求める学力資格が、日本の教育制度とは異なるためです。
イギリスの大学入試制度の特徴
イギリスの大学では、日本のように全国共通の筆記試験や一斉入試は行われません。
出願は、原則としてUCASという共通システムを通じて行われ、提出書類と資格の内容で合否が判断されます。
主な提出書類は以下の通りです。
- Personal Statement(志望理由書)
- 推薦状
- 学力証明(A-level・IB・ファウンデーションなど)
- 英語力証明(IELTSなど)
アメリカの大学入試が人物像や課外活動を重視する「総合評価型(Holistic)」であるのに対し、イギリスの大学は、学問的な適性と資格要件を重視する「資格審査型」が基本です。

出願資格:学力要件と英語要件
イギリスの大学では、入学前に一定の学力資格と英語力を証明することが求められます。主に以下の2つが基準です。
①学力要件:A-level・IBなどの学歴資格
イギリスの大学に入学するためには、A-levelまたはIB(国際バカロレア)といった大学進学資格を持っていることが前提です。
各大学・学部ごとに、履修すべき科目やレベル、A-levelやIBの最低スコアが定められているため、出願前にUCASや大学公式サイトで各コースの要件を確認することが重要です。
日本の高校卒業生は、この学力要件を直接満たせない場合が多いため、ファウンデーションコースを経由して不足分を補うことが一般的です。
ファウンデーションコースでは、大学で学ぶための専門基礎科目とアカデミック英語(EAP)を学び、成績に応じて大学へ進学できます。
②英語要件:IELTSやTOEFLなどのスコア
英語を母語としない学生は、ほぼすべての大学でスコア提出が義務です。
一般的にはIELTS6.0〜6.5(各セクション5.5以上)が目安ですが、難関大学や文系・医療系コースでは 7.0以上 が求められる場合もあります。
一方、ファウンデーションコースを経由する場合は、IELTS 4.5〜5.5程度など、比較的低い英語レベルからスタートできるケースが多いです。
ファウンデーションで学ぶ間に英語力を高め、必要なスコアを達成したうえで大学に進学できます。
日本の高校卒業だけでは直接進学できない理由

イギリスでは、日本よりも小学校入学が1年早く、5歳から小学校教育が始まります。
イギリスの教育制度は、小学校(6年間)→セカンダリースクール(5年間)→シックスフォーム(2年間)という構成で、大学進学までに合計13年間の教育を受けます。
シックスフォームでは、進学後の専門分野で必要となる学問的基礎や思考力を養いながら、大学進学資格であるA-levelまたはIB(国際バカロレア)を取得します。
これらの成績が大学合否の重要な判断基準となります。
つまり、イギリスの学生は大学入学時点で、日本の高校卒業生より1年分先の学習段階にあるということ。
その結果、日本の高校を卒業しただけではイギリス大学の入学要件を満たさず、ファウンデーションコースなどを通じて不足する1年分の教育を補う必要があります。
日本の高校生がイギリスの大学に行くには?4つの進学ルートを解説
この章では、日本人が取れる代表的な進学ルート4つを紹介し、それぞれの特徴や注意点を比較できるように整理します。
【方法1】ファウンデーションコース(1年間)を経て学部1年に入学
ファウンデーションコースとは日本のようにイギリスと教育制度が異なる留学生用に作られた大学進学準備コースです。
通常は1年間で、英語力を上げながら一般教養課程にあたる科目の基礎を受講します。
イギリスの大学に入った後で授業にスムーズについていけるように、ノートの取り方やレポートの提出方法、ディスカッションやスピーチなどのトレーニングもします。
イギリスの大学は学部課程が3年制のため、ファウンデーションコース(1年)を経ても、合計4年で卒業できるのが一般的です。
日本の高校生が利用できるファウンデーションコースには、主に次の3つのタイプがあります。
①現地の民間ファウンデーション学校に入学
民間教育機関が運営している学校で、語学学校や大学キャンパス内に併設されていることが多いです。
複数の大学と提携していることが多く、一定の成績を修めれば提携校への進学保証が得られます。
一方で、提携校を持たないファウンデーションもあり、その場合は修了後に自分で大学へ出願します。志望大学や学部が提携先に含まれていない場合も同様です。
代表的な学校:
- ONCAMPUS
Cambridge Education Groupが運営する民間ファウンデーションで、大学キャンパス併設のセンターを中心に展開。修了時の成績に応じて提携大学への進学保証があり、大学環境に近い形で学べるのが特徴 - INTO
複数の大学と共同運営でファウンデーションプログラムを提供する国際教育機関。ロンドンやマンチェスターなど主要都市にセンターを持ち、学内進学ルートが整備されている。一定の成績を修めれば提携大学への進学が保証される。
メリット:
- ほとんどの学校がIELTSスコア(目安:5.0程度)のみで出願できるため入学のハードルが低い
- アカデミック英語のサポートが手厚く英語に自信がない人も安心
- 開講時期が柔軟で、日本の高校卒業時期にも合わせやすい(9月・1月・4月開始など)
デメリット・注意点:
- 提携校がないファウンデーションでは進学保証がない
- 修了後に提携校以外の大学に出願する場合は、再度IELTS受験や出願書類の準備が必要
向いている人:
- 志望大学がまだ決まっていない人
- 英語力に不安がある人
- 幅広い大学を選びたい人
②大学付属のファウンデーションコースに入学
大学が直接運営するファウンデーションコースで、1年間の課程で一定の成績を収めれば、その大学の学部への進学が保証されます。
大学付属のファンデーションですので、修了後に他大学への出願ができないことが多いです。
そのため、進学先が明確に決まっている学生に向いています(学部変更に関しては柔軟に対応してくれる大学もあります。)。
メリット:
- 成績を満たせばその大学に進学できるため安心感がある
- 授業は大学キャンパス内で行われるため、大学の施設・環境に早く慣れられる
- 学部入学よりもIELTS要件が低めに設定されている
デメリット・注意点:
- ファウンデーションコースを提供していない大学もある
- 原則として、その大学以外への出願ができない
- 出願時にはIELTSスコアのほか、英文の推薦書や志望理由書などの書類を求められることが多い
向いている人:
- 行きたい大学・学部が明確に決まっている人
- 同じ大学で4年間一貫して学びたい人
③日本でファウンデーションを受ける
日本国内でイギリスのファウンデーション課程を受講できる学校もあります。留学前にアカデミック英語を学び、英語力や学習習慣を整えたうえで現地大学へ進学する方法です。
代表的なのは「NCUK」と「NIC」の2校で、どちらも提携大学への進学保証や手厚い出願サポートがあります。
授業はすべて英語で行われるため、海外大学進学後の学習スタイルにもスムーズに移行可能。生活費を抑えられる点も大きなメリットです。
代表的な学校:
- NCUK(エヌシー・ユー・ケー)
イギリスの大学連合が共同運営するファウンデーションプログラム。高校卒業直後の4月から7月までの短期集中型プログラムがあり、ファウンデーション経由でも3年で学部卒業が目指せる。一定の成績を修めれば提携大学への進学が保証される。 - NIC International College
東京・大阪に校舎を持つ留学準備専門校。出願書類の添削からVISA申請までサポート体制が整っており、初めての留学でも安心。文系・アート系を中心に、複数の国への進学にも対応。
メリット:
- イギリス滞在と比較すると生活費を抑えられるため経済的
- 渡航前に進学準備ができるため、語学や生活への不安が少ない
- 提携校・対応学部に制限があるため、希望大学が対象外の場合もある
デメリット・注意点:
- 提供している学校が少なく、都市部に限られる
- 現地大学の雰囲気を事前に体験できない
向いている人:
- 留学前に日本で準備を整えたい人
- 費用を抑えながら進学したい人
- 出願やVISAなどのサポートを重視する人


【方法2】 International Year One(1年間)を経て学部2年に進級
International Year One(IYO)とは、大学または大学と提携する教育機関が提供する、大学課程に組み込まれた1年制プログラムです。
高校の成績と英語力が高い留学生を対象に設計されており、1年目に大学1年生相当の専門科目と、英語・学術スキルのサポート科目を並行して学びます。
一定の成績を修めれば、そのまま学部2年次へ進級できるため、ファウンデーションを経る場合よりも短い合計3年間で学位を取得することが可能です。
授業は大学キャンパス内で行われ、多くは大学教員または大学公認の講師が担当します。学部課程と密接に連動している点が、ファウンデーションとの大きな違いです。
近年、留学生受け入れに積極的な大学を中心にIYOを導入する学校が増えています。
特にラッセルグループ(英国の名門大学群)では、このプログラムを実施している大学も見られます。
ただし、すべての大学・学部で提供されているわけではなく、入学可能な専攻や求められるIELTSスコアは大学によって異なります。
メリット:
- 最短3年で卒業可能で費用・時間が節約できる
- 授業は大学内で行われ、早い段階から専門分野を学べる
デメリット・注意点:
- 提供している大学や学部が限られている
- 求められるIELTSスコアや成績基準が高く、入学ハードルが高め
- 途中で進学先を変更することが難しい
向いている人:
- 英語力・学力ともに高く、早く学位取得を目指したい人
- 志望大学がIYOを提供しており、明確な専攻が決まっている人
- 大学環境の中で専門分野を実践的に学びたい人


【方法3】日本の大学に進学後、中退してイギリスへ
すでに日本の大学への進学が決まっている、または在籍している人が、日本の大学で履修した科目をもとにイギリスの大学へ編入する方法です。
イギリスの大学は通常、海外大学で修了した単位を認定する制度(Credit Transfer)を設けており、一般教養科目を修了していればファウンデーションコースを経ずに出願できます。
ただし、大学・学部によって認定される科目や単位数が異なるため、出願前に必ず志望大学の公式サイトで条件を確認することが重要です。
また、英語力を証明するためのIELTSスコア(通常6.0〜6.5程度)や、大学教員からの推薦書が求められる場合があります。
メリット:
- 日本の大学で学んだ期間を活かせるため、学び直しではなく“ステップアップ”になる
- ファウンデーションを経ずに学部へ直接進学できる
デメリット・注意点:
- 大学への入学金や前期授業料など、日本の大学での費用が無駄になる可能性がある
- 必要書類(成績証明書や推薦状など)の準備が煩雑
- IELTSなど英語要件が高めに設定されている
- 学部ごとに単位認定の基準が異なるため、事前確認が必須
向いている人:
- すでに日本の大学へ進学しており、学び直しではなく海外での学びに方向転換したい人
- 英語力に自信があり、現地での授業についていける学力がある人
- 希望する専攻分野が日本の大学にはなく、早期に国際的な学位を取得したい人
【方法4】国際資格を取得して直接進学する
ファウンデーションコースを経ずに、国際的な高校卒業資格(IB・A-level・AP)を通じて大学に直接出願する方法です
これらの資格はすべて、各プログラムを提供している学校(インターナショナルスクールや海外の高校など)に在籍していることが前提となります。
①IB(国際バカロレア)
IB(国際バカロレア)は、世界共通の大学入学資格として認められる教育プログラムで、16〜19歳を対象とした2年間の「Diploma Programme(DP)」を修了すると資格を取得できます。
IBでは6科目を幅広く学び、さらに課題論文、思考力・探究力を養う授業、課外活動なども履修します。授業は英語で行われ、論理的思考や探究心を重視した内容です。
イギリス大学への出願では、この6科目のうち上級レベル(Higher Level, HL)3科目の成績が特に重視されます。
イギリスをはじめ、世界100カ国以上・約5600校の大学で入学資格として認定されており、日本でも文部科学省が導入を推進しているため、約200校以上のIB認定校があります。
メリット:
- 世界中の大学出願に利用可能(イギリス・アメリカ・カナダなど)
- 思考力・論述力が鍛えられ、海外大学の授業に適応しやすい
デメリット・注意点
- 履修科目が多く内容も大学初級レベルに近いため学習負担が重い
- イギリス進学のみを考える場合は効率が悪いこともある
向いている人:
- 幅広い分野に興味があり、国際的な大学出願を視野に入れている人
- 日本の高校でIBコースを履修できる環境にいる人
- 英語で学ぶ力と主体的な学習姿勢を持つ人
②A-level(イギリスの大学入学資格)
A-levelはイギリスの高校後期課程(16〜19歳)で取得する大学進学資格です。
通常2年間で修了し、大学進学に必要な3〜4科目を選んで履修します。科目ごとの成績に応じて入学可否が判断されます。
IBに比べて履修科目が少なく、学びたい分野が明確な学生に向く効率的な進学ルートです。日本では、主にインターナショナルスクールやオンライン課程で履修できます。
メリット:
- イギリスの学生と同じ条件で大学出願できる
- 少ない科目数で専門分野に集中できる
- 複数の英語圏大学で共通の入学資格として使える
デメリット・注意点:
- 日本国内では履修できる学校が非常に少ない
- 2年間のプログラムで学費・時間の負担が大きい
- 高度な英語力と自律的学習力が必要
向いている人:
- 海外またはインターナショナル校でA-level課程に在籍している人
- 大学で学びたい分野が明確な人
- イギリス大学を第一志望に、専門分野を早く学び始めたい人
③AP(Advanced Placement/アメリカの大学先取り課程)
APは、アメリカの非営利団体カレッジボードが運営する高校生向けの大学レベル教育プログラムです。
高校在学中に大学科目を履修し、試験で一定のスコアを取ると、大学入学時に単位として認定されることがあります。
イギリスでも一部の大学は、APスコア(通常は3〜5点)を大学入学資格として認定しています。
ただし、日本でAPを履修できる高校は限られており、アメリカン・スクールや一部のインターナショナルスクールが中心です。
独学でも受験自体は可能なため、オンラインで学習して試験だけ受けるケースもあります。
メリット:
- 必要な科目を選んで受験でき、柔軟性が高い
- アメリカ・イギリスの両方の大学出願に使える
- 大学単位として認定される場合もある
デメリット・注意点:
- 日本で履修・受験できる環境が限られている
- 試験範囲が大学レベルで難易度が高い
- 体系的なサポートを受けにくく、独学力が求められる
向いている人:
- アメリカ式の教育を受けている、または受けたい人
- 特定の科目で強みを示したい人
- 独学やオンライン学習での挑戦に意欲がある人
There is no magicが一人ひとりに適したイギリス大学進学をサポート





イギリス大学進学までのスケジュールと出願時期の目安
イギリスの大学出願は、日本の大学入試よりも早い時期(高校3年の秋〜冬)に締切を迎えます。
出願の1年半前頃から逆算して準備を進めるのが理想です。
特にIELTSなどの英語スコア取得や出願書類の準備には時間がかかるため、高校2年の夏ごろから動き出すのがおすすめ。
ただし、英語の基礎力(語彙・文法・リーディング・リスニング)は短期間では身につかないため、高校1年のうちから英語力を底上げしておくと安心です。
| 時期の目安 | 主な内容 |
|---|---|
| 出願1年半〜1年前 (高2夏~冬) | ・進学目的・専攻の検討 ・大学・コースの情報収集 ・IELTS/TOEFLの本格対策開始 ・進学ルート(ファウンデーション/IYOなど)の選定 |
| 出願約半年前〜直前 (高3春~夏) | ・UCAS出願に向けた書類準備(成績証明書・推薦状・志望理由書) ・英語スコアの最終取得 ・出願大学の絞り込み(最大5校まで出願可) |
| 出願時期 (高3秋~冬) | ・UCAS出願開始:9月上旬 ・通常締切:1月15日前後 ・オックスフォード/ケンブリッジ/医学系:10月15日締切+面接・試験あり |
| 出願後〜翌年春(2〜5月) | ・大学からのオファー(合格条件付きOfferまたは無条件Offer)受領 ・条件付きの場合は、IELTSスコアや成績条件の達成を目指す |
| 入学前(6〜8月) | ・条件達成後、大学からCAS(入学許可証)発行 ・学生ビザ申請・渡航準備(航空券、保険、滞在先) |
| 9月 | ・イギリス大学の秋入学(新学期スタート) |
UCAS出願のスケジュールとポイント
イギリスでは、大学出願をUCAS(Universities and Colleges Admissions Service)という共通システムを通じて行います。
出願開始は毎年9月上旬、締切は1月15日ごろですが、オックスフォード大学・ケンブリッジ大学・医学部・獣医学部・歯学部は10月15日が締切です。
UCASでは最大5校まで出願でき、出願時は成績証明書・英語スコア・Personal Statement(志望理由書)・推薦状のなど提出が必要です。
合格後は「条件付きオファー(Conditional Offer)」が出され、最終試験やIELTSスコアの条件を満たすことで正式合格となります。
なお、INTOやONCAMPUSなどの民間ファウンデーションコースは、UCASを経由せず各学校に直接出願するケースが多いため、希望する進学ルートに合わせて出願方法を確認しておきましょう。
イギリス大学が求める学生像と入学後への備え
多くの大学では成績やスコアが合否の中心となりますが、志望動機書や推薦状も出願に欠かせない書類です。
特に最難関大学ではスコアだけでなく、Personal Statement(志望理由書)や面接を通して、主体性や論理的思考力、学問への探究心も評価されます。
ここでは、イギリスの大学が実際にどんな学生を求めているのか、具体的に見てみましょう。
イギリス大学が重視するアカデミック・スキル
イギリスの大学では授業形式が多様で、Lecture(講義)・Seminar(セミナー)・Tutorial(チュートリアル)などがあります。
学生自身が主体的に学ぶことが求められ、評価も期末試験だけでなく、エッセイ、レポート、プレゼンテーションなど総合的に判断されます。
特に重要なスキルは次の通りです。
- リサーチ力:文献を自分で探し、分析する力
- アカデミックライティング力:論理的で分かりやすい文章を書く力
- タイムマネジメント:複数課題を効率的に進める計画力
- プレゼンテーション力:自分の意見を整理して伝える力
- 自律学習力:授業外でも学びを深める姿勢
高校生のうちから、読書やリサーチ、論述練習、課題管理などを意識しておくと、入学後にスムーズに学習できます。
イギリスと日本の教育文化の違い
イギリスの大学では、授業で積極的に発言し、議論に参加することが前提です。
少人数制のセミナーやチュートリアルで、教員や学生と意見を交わしながら学ぶ環境が中心となります。
- 授業スタイル:セミナー形式・少人数制
- 評価方法:筆記試験よりもエッセイ・レポート・プレゼン・課題提出が中心
- 教員との関係:個別指導で研究や課題を深める
このため、柔軟に考え、積極的に意見を出し、フィードバックを受け止める姿勢が必要です。
日本の「正解を答える学習」から、「自分で問いを立て、意見を磨く学習」への切り替えが重要です。
求められる“人間性”と大学が見ている視点
イギリスの大学が評価するのは、成績だけでなく、学問を通してどう成長し社会に貢献できるかです。
Personal Statementや推薦状では、次のような資質や経験が高く評価されます。
- 好奇心・探究心:学びたいテーマへの興味と明確な動機
- 主体性・責任感:自ら課題を見つけ行動する力
- 多様性理解・協働力:異文化や価値観を尊重して意見を交わす力
- 社会的視野:学んだことを社会課題と結びつけて考えられる視点
高校時代の研究活動、留学、ボランティア、探究学習などは、こうした資質を示す具体例になります。
「自分は何を学びたいのか」「社会にどう貢献したいのか」を整理して言語化できると、出願時のアピールにもつながります。
イギリス大学進学方法に関するよくある質問
世界ランキング上位の大学にも、ファウンデーションコースから入学できますか?
一部の大学では可能ですが、大学によって方針が異なります。
以下はその代表的な例です。
- オックスフォード大学(University of Oxford)
ファウンデーションコース経由での入学制度はなく、A-levelやIBなどの正式な大学進学資格を持つ学生のみが対象。 - UCL(University College London)
「Undergraduate Preparatory Certificates(UPC)」というファウンデーションコースを提供。一定の成績を修めれば、UCLのほか、Imperial College LondonやUniversity of Oxfordなどへの進学も可能。 - ケンブリッジ大学(University of Cambridge)
一部の学部で独自のファウンデーションコース「Foundation Year」を実施。
日本の高校からイギリスの大学に進学するには、どのルートが最も現実的ですか?
多くの日本の高校生にとって、最も現実的で確実なのはファウンデーションコース経由の進学です。
A-levelやIBは高校段階で履修する必要があり、一般的な日本の高校では取得できません。
一方、ファウンデーションコースは高校卒業後に1年間で大学進学に必要な学力と英語力を補う制度で、幅広い大学に進学のチャンスがあります。
また、大学付属型のファウンデーションコースでは、一定の成績を修めることで提携大学への進学保証も得られるため、初めての海外進学にも安心です。
進学ルートによって、学費はどのくらい違いますか?
ルートによって、在学期間と学費の総額に大きな差があります。一般的な目安は次のとおりです(授業料のみ、生活費は別途)。
- 直接進学(3年):
£34,200〜£114,000(約680万〜2,280万円) - ファウンデーション+学士課程 (4年):
£50,000〜£140,000(約1,000万〜2,800万円) - インテグレーテッドファウンデーション+学士課程 (3年):
£45,000〜£100,000(約900万〜2,000万円)
費用の詳細は以下の記事で解説していますので参考にしてみてください。
まとめ
イギリスは教育制度が日本と異なるため、日本の高校から直接進学するのは難しく感じるかもしれません。
しかし近年は、ファウンデーションコースをはじめとした多様な進学ルートが整い、以前よりもずっと挑戦しやすくなっています。
時間や費用、学びたい分野など、自分が何を重視するかを考えれば、最適な道はきっと見つかります。



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こんにちは。
オックスフォード大学の受験を考えているものです。
SATとSATsubjectのスコアを使って出願しようと思っているのですが、その場合IELTSのスコアは必要なのでしょうか?SAT(reasoning)とIELTSのどちらかひとつあればそのスコアで英語力の保証になるのでしょうか?
公式のサイトは何回か読んだのですがどうしても分かりませんでした汗
よろしくお願いいたします。
こんにちは、コメントありがとう。
SATとIELTSの目的が違い、SATは学力試験で、IELTSは英語力の試験となる。
Oxfordの公式サイトでは、International qualification(その一つはSAT)とEnglish language requirement(その一つはIELTS)両方求めているので、両方提出する必要があるね。
https://www.ox.ac.uk/admissions/undergraduate/applying-to-oxford/for-international-students
SATを準備しなくても良い選択肢としてはファンデーションコースに通うこと。詳しくはこちらの記事を確認してね。
https://www.path-to-success.net/foundation-course-uk
こんにちは
オックスフォード大学進学を検討している者です
質問⬇️
イギリス大学に進学するにあたって日本の高校から
直接イギリス大学受験は無理でありファンデーション
コース又は現地でsix formの過程を終了しなくては
いけないと聞いたのですがSATを出願するのであれば
日本の高校から直接イギリス大学に受験する事は
可能なのでしょうか?
質問が上手くまとめられず申し訳ないです
お手数ですが是非ご回答頂きたいです
質問ありがとう!
SATは基本アメリカの大学進学用で、イギリスの大学進学の場合はA-Levelという試験(希望専攻によって必要な科目が異なる)が通用される。
OxfordではいままでSATを認めていたけど、来年から認めなくなるらしい。
詳しくはOxfordのオフィシャルサイトの出願資格ページを確認してね。
日本の高校でも、IBプログラムであれば直接に進学する資格はあるけどね。
回答有難うございます!
ずっと疑問だったので助かりました
日本の高校からそのままOxfordに入学
された方の記事にSATを受けたと書かれて
いたのですが変わってしまうんですね…
丁寧にURLまで有難うございます
早く英語をマスターして活用出来るようにします!
日本のインターナショナルスクールに通っています。アメリカのカリキュラムです。
イギリスの大学に入学するためには、英語に問題がなくともIELTSなどを受ける必要はあるのでしょうか?
質問ありがとう。ほとんどの場合IELTSが必要だね。
大学・学部によって異なり、要件が合えばIELTS免除できるところもあるので、志望校・志望専攻のアドミッションオフィスに直接に問い合わせたほうが確実だよ。
インターの場合、海外大学進学に詳しいカウンセラーもいるはずなので、カウンセラーと相談するのもおすすめだよ!
こんにちは。
Alevel を独学で取得することは可能ですか??
質問ありがとう。
何を受ける、どうやって勉強する、どれぐらいの評価を取りたいのか、
それなりの英語力、情報収集力と努力があれば、独学もできないことではないと思うよ!
Alevelは個人での受験はできるんでできるんですか?可能なら今年中に試験を受けたいと考えています
はい、A-Levelは個人でも受験できるよ。
British councilのサイトを見てみよう:https://www.britishcouncil.jp/exam/other/school/cambridge-igcse-a-level/cie